
コースを学ぼう!-part21-【東京芝1600m】
こんばんは!碧馬らいむです🍀🐴
ここでは競馬場のコース毎の特徴や押さえておきたいポイントについて記載しています!普段何気なく見ているレースも、コース形態や特徴を把握して見ていると面白い部分があったり、レースの振り返りや馬券購入のヒントに繋げられる部分もあります✏️📖
「ここはこんな特徴があるんだ!」と思っていただければ嬉しいです✨
さて、今回は安田記念など様々な重賞レースが行われる舞台でもある東京芝1600mについてまとめました!📊
過去のデータについても記載していますので、競馬に詳しい方も競馬初心者の方も少しでも参考になれば嬉しいです…!

🟢コースの概要🟢
コースの全体像

東京芝1600mは2コーナー出口付近からのスタートとなるワンターンのコースです。最後の直線は525.9mと新潟競馬場外回りコースに次ぐ2番目の長さとなっており、ゴールまで激しい攻防が繰り広げられます。
春にはNHKマイルCやヴィクトリアマイル、安田記念など複数のGIが開催されるコースです。
🔴押さえておきたいポイント🔴
①直線が長く末脚も重要なコース!
東京競馬場は直線が長く、最後の直線での末脚勝負になりやすいコースです。
中盤でペースが緩みスローペースになることも多く、コーナーも緩やかで器用さも求められないため直線での上がりの速さが重要となります。コーナーでの加速が苦手な少し不器用なタイプの子が、小回りコースで差しきれず東京コースに替わって巻き返し…など、直線での末脚を武器としている子が走りやすい舞台ですので、近走どこでどんな走りしているかに注目したいコースです…!
②GIレースでは流れが変わる…!?
先程はスローペースになることも多く直線での末脚勝負となるため上がりの速さが重要になると述べましたが、GIレースに限っては道中のペースに変化が見られます。詳しくはデータ編の平均ラップで後述しますが、GIレースではスローペースになることが少なく直線の末脚だけでは乗り越えられないレースとなっており、道中のペースも上がるため速いペースを追走するスピードが求められます。同じコースでもレースによって流れが変化するのは覚えておきたいポイントです。
📊データ編📊
データは2017年1月〜2022年5月1日の期間に行われた東京芝1600mの結果を集計しました!✏️
(集計時に単勝50倍を超えるオッズのお馬さんは除外して集計させていただきました。理由は一頭馬券内に絡むだけで回収率の数字に大きな変化が現れ、正確さに欠けると思ったためです。)
🐴枠順別成績🐴

14頭立て以上

頭数に関わらず外枠に好走ゾーンが集中していることがわかりますが、レース全体では好走率に大きな差は出ておらず内外の差が少ないレースとなっています。
しかし多頭数では外枠の成績が上昇しています。芝の多頭数のレースでは基本外枠が不利になることが多いためここは他の競馬場には見られない特徴です。
この要因として
・スタートから最初のコーナーまで距離があること
・広いコースでコーナーも緩やかなこと
・中盤はペースが落ち着きやすく、コーナーでペースアップしないため外を回す負荷が小さくなりやすい
これらのことが考えられます。
外を回すデメリットが他の競馬場よりも少ないため、ごちゃつきやすい内枠よりも外枠の方が不利を受けにくいコースです。
しかし、枠順の差が大きくないコース形態ということは馬場の影響を受けやすいということにも繋がります。
内を通った方が有利な馬場ならば内枠を重視したり、馬場が荒れて外を通った方が有利な馬場ならば外枠の子を狙うなど、開催毎に馬場のコンディションを見極めることも大事なコースです…!
🐴脚質別成績🐴

14頭立て以上

東京コースは直線が長く他の競馬場よりも差し・追い込みが届きやすいコースです。頭数に関わらず逃げ馬の好走率・回収率は悪くはありませんが、この数字は他のコースと比較すると低い数字で、反対に差し追込の成績は高い数字となっています。
では次の項目で直線の短い中山芝1600mとの比較をしてみましょう。
🐴脚質別成績〜中山芝1600mとの比較🐴
〜14頭立て以上・東京芝1600m〜

4コーナーでの位置取り

〜14頭立て以上・中山芝1600m〜

4コーナーでの位置取り

中山は東京よりも直線が短く、コーナー角もきついコースです。
その中山と東京を比較すると、逃げ先行馬は中山が、差し追込馬は東京が好成績となっていることがわかります。
このことからも東京は最後の末脚が求められやすく、反対に中山は前で立ち回れる力が必要ということがわかりますね…!
(これを応用すると…東京で先行して差されてしまった子を中山で狙う、反対に中山で差し損ねた子を東京で狙う、といった考え方ができますね…!)
🐴種牡馬別成績🐴

勝利数1位はディープインパクト、2位はロードカナロア、3位はハーツクライとなっており、4位以降もリーディング上位の種牡馬が並びました。
1位のディープインパクトは高い好走率だけでなく回収率も優秀で、末脚を活かしやすいこの舞台が合っていることが成績からもわかります。昨年の安田記念ではダノンキングリーが8人気1着とGIでも穴をあけました。
ランキング内で注目しておきたいのがダイワメジャー。ダイワメジャー産駒の押さえておきたいポイントは年齢別の成績です。
このコースでの成績を年齢別に見てみると…
〜ダイワメジャー産駒の東京芝1600m成績〜

と、2,3歳時に好成績を残していることがわかります。
ダイワメジャー産駒は仕上がりの早さが特徴的な種牡馬で、このコースに限らず速い時期での活躍が目立ちます。
また、ハイペースに強いのも特徴の一つ。2020年のNHKマイルCではレシステンシアが2着、2019年のNHKマイルCではアドマイヤマーズが1着とGIでも活躍を見せています。
ちなみに4歳以上で勝利を挙げたダイワメジャー産駒は牝馬のみで、全体で見ても牝馬が好成績となっています。
もう一頭ランキング内で注目しておきたいのがエピファネイア。
まだまだ出走機会は少ないものの、高い好走率を残しており昨年のアルテミスSではサークルオブライフが7人気1着、シゲルイワイザケが8人気3着と人気薄でも好走しています。
現状は2歳時の成績が良く、3歳以降は成績が下降しているため今後の成績の推移にも注目していきたいです。
ランキング外で注目しておきたい種牡馬が3頭、一頭目はクロフネです。
クロフネ産駒は
勝率16.7% 連対率42.9% 複勝率47.6%
単勝回収率94 複勝回収率89
と優秀な成績を残しており、一昨年のアルテミスSをソダシが制している他、アエロリットが2018年、2019年の安田記念で2着と好走するなど牝馬は重賞でも活躍しています。
そして今後は母父としても注目しておきたいです。
母父クロフネは
勝率14.4% 連対率32.2% 複勝率44.4%
単勝回収率104 複勝回収率95
と、優秀な成績を残しています。
また、クロフネの父フレンチデピュティも母父として注目です。
母父フレンチデピュティは
勝率19.4% 連対率29.9% 複勝率40.3%
単勝回収率150 複勝回収率96
と、こちらも優秀な成績となっています。
この二頭はセットで覚えておきたい種牡馬です。
ランキング外から紹介したい二頭目の種牡馬はノヴェリストです。
勝率10.5% 連対率17.5% 複勝率36.8%
単勝回収率134 複勝回収率125
と、高い回収率を記録しています。
ノヴェリスト産駒は勝ちきれないパターンも目立つものの、スローペースから速い末脚を使える産駒も目立ちます。人気薄での好走が目立ち過小評価されやすいタイプであると感じるため、穴をあける種牡馬として覚えておきたいです。
最後の一頭、ランキング外で覚えておきたいのはリアルインパクトです。
リアルインパクトはディープインパクト産駒で、近親にインディチャンプやアウィルアウェイがいるスピードに溢れた牝系の子です。
このコースでは
勝率16.1% 連対率38.7% 複勝率58.1%
単勝回収率167 複勝回収率153
と、非常に優秀な成績で、産駒はこのコースで速い上がりを使っての好走が目立ちます。
また、2020年のNHKマイルCを制したラウダシオンも
これからデビューする産駒にも要注目です…!
🐴平均ラップ🐴

参考として古馬1勝クラス、NHKマイルC、ヴィクトリアマイル、安田記念、全レースの平均ラップをグラフにしました。
全レースの平均ラップを見ても、基本は中盤緩んでスローペース→直線で加速する末脚勝負になっていることがわかります。そのため一気に加速する瞬発力や直線での速い上がりが大切となるコースですが、GIでは少し異なる適性が求められます。
NHKマイルCは短距離路線を歩んできた子も出走するレースのため、前半から速い流れになり逃げ先行馬にとっては厳しいペースになることもあるレースです。
特に昨年はその傾向が顕著に出たレースで、1着シュネルマイスター、2着ソングラインはどちらも差す競馬をしており、4着には11人気のリッケンバッカー、5着には15人気のロードマックスが好走するなど人気薄の追込馬が上位に来ていました。
安田記念は3歳以上の混合戦GIで、短距離〜中距離まで様々な路線のトップを走る子が集まりやすいレースです。そのためレースレベル自体も高くなりやすく、ラップも緩みのない締まった流れとなります。
道中も速いペースを追走し、最後は直線での末脚も求められるため総合力が問われるレースとなっています。
〜まとめ〜
○直線が長くコーナー角は緩やかなため、末脚が大事なコース!
○スタートからコーナーまで距離があり、コーナー角も緩やかなため外枠も不利にならないコース!内外の差が少ないため馬場の変化にも注目!
○直線が長く差しが決まりやすいコース!他のコース、特に差しが届きにくいコースで差し損ねている子に注目!
○直線の長い末脚が求められるコースで、ディープインパクト産駒の好走率は高い!ダイワメジャー産駒は2,3歳戦で、エピファネイア産駒は2歳戦で好成績!
○注目種牡馬はクロフネ、ノヴェリスト、リアルインパクト!特にクロフネとその父フレンチデピュティは、今後母父での活躍に注目!
○基本はスローペースからの末脚勝負も、GIは厳しい流れになりやすい!求められる適性の違いに注意!

🍀東京新聞杯のポイント🍀
このレースで問われる能力・要素・傾向は
○高速馬場適性
○最後までバテずに走り切る持続力
○直線でのトップスピード
○やや内枠有利
○やや差し追込有利
○人気馬が強い
東京芝1600mは最後の直線が長いことからスローペースになりやすく、直線での末脚勝負になりやすいコースです。
ただし重賞レースでは道中のペースが緩みにくく速いペースに対応する追走力が必要となり、2歳戦や少頭数のレースではスローペースになりやすいのが特徴です。
スローペースなら一気に加速する瞬発力、ペースが速くなると最後までバテずに走り切る持続力が求められますが、どちらも速い上がりが求められるため直線でのトップスピードが重要となるコースです。
最初のポイントはやや内枠有利です。
○1〜4枠
【3-3-1-31/38】
勝率7.9% 連対率15.8% 複勝率18.4%
単勝回収率52 複勝回収率55
○5〜8枠
【2-2-4-32/40】
勝率5.0% 連対率10.0% 複勝率20.0%
単勝回収率42 複勝回収率51
このレースは中盤のペースが緩みにくく、コーナーで外を回されてしまうとロスに繋がってしまいます。
開催2週目に行われるため芝も綺麗な状態であることが多く内が使える馬場コンディションで行われますが、近年の東京芝は開催前半でも外差しが決まりやすくなることがあるため、その点には注意しておきましょう。
続いてのポイントはやや差し追込有利です。
○初角5番手以内
【2-1-1-22/26】
勝率7.7% 連対率11.5% 複勝率15.4%
単勝回収率81 複勝回収率45
○初角6~9番手
【2-2-1-15/20】
勝率10.0% 連対率20.0% 複勝率25.0%
単勝回収率52 複勝回収率57
○初角10番手以下
【1-2-3-26/32】
勝率3.1% 連対率9.4% 複勝率18.8%
単勝回収率16 複勝回収率58
このレースは直線の長い東京競馬場で行われるため、末脚を活かしたいタイプの実力馬が走りやすい傾向があります。
しかし、末脚が重要というイメージから、実力のある先行馬が過小評価されるケースもある点には注意が必要です。
○初角5番手以内+当日5人気以内
【2-1-1-5/9】
勝率22.2% 連対率33.3% 複勝率44.4%
単勝回収率234 複勝回収率130
2023年はウインカーネリアンが逃げ切って4人気1着。2021年にはカラテが先行して5人気1着と勝利しています。
一方で人気を裏切った先行馬は、ホウオウアマゾン、タワーオブロンドン、ロジクライなど、1600mより短い距離でも走れるようなスピードタイプの馬でした。そのためマイル以上の距離もこなせる先行馬には注目しておきたいレースです。
最後のポイントは人気馬が強い点です。
○1〜2人気
【1-2-1-6/10】
勝率10.0% 連対率30.0% 複勝率40.0%
単勝回収率27 複勝回収率61
○3〜5人気
【4-0-3-8/15】
勝率26.7% 連対率26.7% 複勝率46.7%
単勝回収率228 複勝回収率128
○6人気以下
【0-3-1-49/53】
勝率0.0% 連対率5.7% 複勝率7.5%
単勝回収率0 複勝回収率30
このコースは最後の直線が長く高速馬場での末脚勝負になりやすいため、現在の日本における主流条件で行われるレースとなります。能力を発揮しやすいコース形態から人気馬が強く、過去5年で馬券内に絡んだ15頭のうち、14頭が6人気以内に支持されていました。
そのため高速馬場の末脚勝負に対応できる能力の高い馬は素直に信頼したいレースです。
🍀クイーンCのポイント🍀
このレースで問われる能力・要素・傾向は
○高速馬場適性
○最後までバテずに走り切る持続力
○直線でのトップスピード
○やや差し追込有利
○前走1600m組(同距離組)に注目
○能力重視
東京芝1600mは最後の直線が長いことからスローペースになりやすく、直線での末脚勝負になりやすいコースです。
ただし重賞レースでは道中のペースが緩みにくく速いペースに対応する追走力が必要となり、2歳戦や少頭数のレースではスローペースになりやすいのが特徴です。
スローペースなら一気に加速する瞬発力、ペースが速くなると最後までバテずに走り切る持続力が求められますが、どちらも速い上がりが求められるため直線でのトップスピードが重要となるコースです。
最初のポイントはやや差し追込有利です。
○初角5番手以内
【1-2-2-21/26】
勝率3.8% 連対率11.5% 複勝率19.2%
単勝回収率14 複勝回収率130
○初角6~9番手
【3-1-1-14/19】
勝率15.8% 連対率21.1% 複勝率26.3%
単勝回収率103 複勝回収率43
○初角10番手以下
【1-2-2-21/26】
勝率3.8% 連対率11.5% 複勝率19.2%
単勝回収率14 複勝回収率36
このレースは直線の長い東京競馬場で行われるため、末脚を活かしたいタイプの実力馬が走りやすい傾向があります。
それに加えて、このレースは桜花賞を目指す馬の主要な前哨戦という立ち位置にあるため、メンバーレベルが高くなりやすいのも特徴です。末脚に長けた実力馬が出走してくるケースが目立つため、差し追込馬の活躍が目立つレースとなっています。
ただ、人気薄で穴を開ける馬は前に行ける馬が多い点には注意が必要。初角5番手以内で競馬をしていた馬は2019年にジョディーが7人気3着、2020年にセイウンヴィーナスが12人気3着と人気薄で好走。2021年もエイシンヒテンが8人気4着、2022年はラリュエルが6人気4着と馬券内には粘れていないものの、人気薄の逃げ先行馬が惜しい競馬をしています。ワイドや3連系を狙う方は人気薄の逃げ先行馬にも要注意です。
続いてのポイントは前走1600m組(同距離組)に注目です。
○距離延長
【0-1-0-10/11】
勝率0.0% 連対率9.1% 複勝率9.1%
単勝回収率0 複勝回収率17
○同距離
【4-4-5-34/47】
勝率8.5% 連対率17.0% 複勝率27.7%
単勝回収率49 複勝回収率102
○距離短縮
【1-0-0-12/13】
勝率7.7% 連対率7.7% 複勝率7.7%
単勝回収率29 複勝回収率12
○前走が阪神JFで初角6番手以下
【1-2-3-2/8】
勝率12.5% 連対率37.5% 複勝率75.0%
単勝回収率26 複勝回収率131
牝馬クラシック路線は、下記のように桜花賞までは芝1600mのレースが主流となるのが大きな特徴です。
アルテミスS
↓
阪神JF
↓
フェアリーS、クイーンC、エルフィンS、チューリップ賞
↓
桜花賞
特に直線の長いコースで行われるレースはメンバーが揃いやすいため、必然的にレベルの高いレースとなります。そのため前走1600mのレースに出走している馬はレース自体のレベルが高いことが多く、このレースでも好成績となっています。
特に前走がGIの阪神JFを使われていて、そこで差す競馬をしていた馬は高い安定感を誇っているのもポイントです。
最後のポイントは能力重視です。
世代限定戦はメンバー同士の力差が出やすいのも特徴の一つです。今後重賞〜GI戦線で活躍する子もいれば、条件戦をなかなか勝ち上がれない子も一緒に走ることとなります。
2023年の勝ち馬ハーパーはその後オークス、秋華賞で2着。2022年の2着馬スターズオンアースは桜花賞、オークスを勝利。2021年の勝ち馬アカイトリノムスメは秋華賞を勝利。2020年の2着馬マジックキャッスルは秋華賞で2着。2019年の勝ち馬クロノジェネシスは桜花賞とオークスで3着、秋華賞を勝利と毎年連対馬から牝馬クラシック好走馬が出ています。
そのため戦ってきた相手やレース内容を精査し、能力を見極めるのも大切な要素です。
🍀NHKマイルCのポイント🍀
このレースで問われる能力・要素・傾向は
○最後までバテずに走り切る持続力
○直線でのトップスピード
○外枠有利
○差し追込有利
○同距離・距離短縮有利
○能力重視
東京芝1600mは最後の直線が長いことからスローペースになりやすく、直線での末脚勝負になりやすいコースです。
ただし重賞レースでは道中のペースが緩みにくく速いペースに対応する追走力が必要となり、2歳戦や少頭数のレースではスローペースになりやすいのが特徴です。
スローペースなら一気に加速する瞬発力、ペースが速くなると最後までバテずに走り切る持続力が求められますが、どちらも速い上がりが求められるため直線でのトップスピードが重要となるコースです。
最初のポイントは外枠有利です。
○1〜4枠
【0-3-2-35/40】
勝率0.0% 連対率7.5% 複勝率12.5%
単勝回収率0 複勝回収率35
○5〜8枠
【5-2-3-39/49】
勝率10.2% 連対率14.3% 複勝率20.4%
単勝回収率136 複勝回収率190
このレースは開催3週目に行われるため内が徐々に荒れ始めるタイミングであることに加え、このレースは短距離〜マイル向きの子が集まりやすく、後に短距離路線で活躍するスピードのある逃げ先行馬も出走することが多いため前半のペースが速くなりやすい特徴を持っています。その影響で逃げ先行勢は直線でバテやすく、外からの差しが決まりやすいレースとなっています。そしてこれは次のポイントにも繋がる要素です。
また、ペースが速くなる要因として考えられるのが、このレースの位置付けです。
中距離を走れる牡馬は皐月賞→日本ダービーのローテを選択し、牝馬はオークスへ出走するため、このレースは必然的に短距離〜マイル向きの子が集まります。近年は後に1200m路線で活躍するトウシンマカオやオタルエバー、スプリンターズSを制するピクシーナイト。短距離重賞で活躍したグレナディアガーズやホウオウアマゾン、更に遡るとレシステンシアやラウダシオン、イベリスやクリノガウディーなど、後に短距離路線で活躍するスピードのある逃げ先行馬が出走するため、このレースは前半のペースが速くなりやすくなっています。直線の長い東京コースですが、スローペースの末脚勝負にはなりにくいレースです。
続いてのポイントは差し追込有利です。
○初角5番手以内
【1-1-1-25/28】
勝率3.6% 連対率7.1% 複勝率10.7%
単勝回収率105 複勝回収率40
○初角6〜9番手以内
【3-1-1-16/21】
勝率14.3% 連対率19.0% 複勝率23.8%
単勝回収率71 複勝回収率65
○初角10番手以下
【1-3-3-32/39】
勝率2.6% 複勝率10.3% 複勝率17.9%
単勝回収率56 複勝回収率210
先ほど述べたことの繰り返しとなりますが、このレースは短距離〜マイル向きの子が集まりやすく、後に短距離路線で活躍するスピードのある逃げ先行馬も出走することが多く前半のペースが速くなりやすい特徴を持っています。
短距離向きのスピードを待っている逃げ先行馬は速いペースに加え、1600mという距離に対応できず敗れる子が多く、その分外差しが決まりやすいのがこのレースの特徴です。
○5〜8枠+初角6番手以下
【4-2-3-28/37】
勝率10.8% 複勝率16.2% 複勝率24.3%
単勝回収率100 複勝回収率229
2023年はシャンパンカラーが9人気1着。2022年は2022年はダノンスコーピオンが4人気1着、カワキタレブリーが18人気3着。2021年はシュネルマイスターが2人気1着、ソングラインが7人気2着。2019年はアドマイヤマーズが2人気1着、ケイデンスコールが14人気2着、カテドラルが7人気3着と、人気薄の馬が何度も馬券に絡んでいます。
前述したポイントと重ねて、外枠から差せる馬には要注目です。
続いてのポイントは同距離・距離短縮有利です。
○距離延長
【1-0-1-14/16】
勝率6.3% 連対率6.3% 複勝率12.5%
単勝回収率185 複勝回収率59
○同距離
【2-4-4-45/55】
勝率3.6% 連対率10.9% 複勝率18.2%
単勝回収率53 複勝回収率148
○距離短縮
【2-1-0-15/18】
勝率11.1% 複勝率16.7% 複勝率16.7%
単勝回収率44 複勝回収率90
このレースは前半のペースが速くなりやすいため、短距離路線を逃げ先行脚質で勝ち上がってきた子は苦しい展開のレースを強いられる可能性が高く、1600m以上のレースはレベルも高くなりやすいため、同距離・距離短縮組の好走率が高くなっています。
しかし2020年は馬場コンディションが良く、ペースが速くても前に行った馬が有利な環境で、前走1400mで先行していた先行したラウダシオンが9人気1着と勝利しています。内有利が強い馬場ではポジションを取れるスピードが優位に働くため、馬場コンディションにも注意が必要です。
最後のポイントは能力重視です。
世代限定戦はメンバー同士の力差が出やすいのも特徴の一つ。今後重賞〜GI戦線で活躍する子もいれば、条件戦をなかなか勝ち上がれない子も一緒に走ることとなります。そのため戦ってきた相手やレース内容を精査し、能力を見極めるのも大切な要素です。
🍀ヴィクトリアマイルのポイント🍀
このレースで問われる能力・要素・傾向は
○最後までバテずに走り切る持続力or一気に加速する瞬発力
○直線でのトップスピード
○内枠有利
○やや逃げ先行有利
東京芝1600mは最後の直線が長いことからスローペースになりやすく、直線での末脚勝負になりやすいコースです。
ただし重賞レースでは道中のペースが緩みにくくなり、2歳戦や少頭数のレースではスローペースになりやすいのが特徴です。
スローペースなら一気に加速する瞬発力、ペースが速くなると最後までバテずに走り切る持続力が求められますが、どちらも速い上がりが求められるため直線でのトップスピードが重要となるコースです。
ペースによって求められる適性が変化するため、その年によってレースの傾向も変化し、ラップ面からは大まかに3パターンに分類することができます。
・高速馬場×緩みのないペース
→道中のペースが速くなるため追走力が求められる。中盤でペースが緩まないと差し追込馬が前との差を縮めにくく、逃げ先行有利になりやすい。追走力が求められることから1600m以下での実績を持つ子が走りやすい。
・高速馬場×前半が速いor中盤で緩むペース
→中盤でペースが緩むことで、差し追込馬は脚を溜めることができ前との差も縮めやすくなるため中距離実績馬が好走しやすくなる。直線で一気に加速する瞬発力やトップスピードが強く求められ、差し有利になりやすい。また、前半が速すぎても逃げ先行馬は余力がなくなるため差し有利になる。
・雨が降り時計のかかる馬場
→雨の影響で時計がかかると、スピードが出にくくなるため追走力が求められなくなる。高速馬場と比べてタフなレースになることから、1600mよりも長い距離をこなせるタイプや差し有利になる。
そのため馬場や展開読みも重要となるレースです。
このレースの最初のポイントは内枠有利です。
○1〜4枠
【4-1-4-30/39】
勝率10.3% 連対率12.8% 複勝率23.1%
単勝回収率61 複勝回収率77
○5〜8枠
【1-4-1-41/47】
勝率2.1% 連対率10.6% 複勝率12.8%
単勝回収率2 複勝回収率26
このレースはBコース替わり初週に行われます。その影響で内が有利な馬場コンディションになりやすく、内枠の好走が目立つレースとなっています。
ただし、雨の有無や中盤の緩みが大きくなるかどうかで外枠の不利の度合いも変化するため、当日の馬場コンディションにも注意が必要です。
続いてのポイントはやや逃げ先行有利です。
○初角5番手以内
【2-2-3-22/29】
勝率6.9% 連対率13.8% 複勝率24.1%
単勝回収率24 複勝回収率64
○初角6〜9番手
【3-1-2-14/20】
勝率15.0% 連対率20.0% 複勝率30.0%
単勝回収率91 複勝回収率68
○初角10番手以下
【0-2-0-35/37】
勝率0.0% 連対率5.4% 複勝率5.4%
単勝回収率0 複勝回収率28
このレースは内が有利になりやすいことに加えて、ハイペースになることも少なく逃げ先行馬が穴をあけるケースが目立ちます。
2023年は人気決着でしたが、ソダシが3人気2着。2022年もソダシが4人気1着、レシステンシアが6人気3着、馬券には絡めませんでしたが、ローザノワールが18人気4着と大健闘。2021年も馬券外ですが先行したディアンドルと14人気4着、シゲルピンクダイヤが13人気5着と健闘。2020年はサウンドキアラが4人気2着、逃げたトロワゼトワルが12人気4着。2019年はクロコスミアが11人気3着と好走しています。
最後の直線が長く差し自体は決まるため強い差し馬は馬券に絡むことが多いですが、直線が長いというイメージに引っ張られて人気を落としている先行馬が穴をあけるパターンは目立つ点に注意しておきましょう。
🍀安田記念のポイント🍀
このレースで問われる能力・要素・傾向は
○最後までバテずに走り切る持続力or一気に加速する瞬発力
○直線でのトップスピード
○外枠有利
○差し追込有利
東京芝1600mは最後の直線が長いことからスローペースになりやすく、直線での末脚勝負になりやすいコースです。
ただし重賞レースでは道中のペースが緩みにくくなり、2歳戦や少頭数のレースではスローペースになりやすいのが特徴です。
スローペースなら一気に加速する瞬発力、ペースが速くなると最後までバテずに走り切る持続力が求められますが、どちらも速い上がりが求められるため直線でのトップスピードが重要となるコースです。
ペースによって求められる適性が変化するため、その年によってレースの傾向も変化し、ラップ面からは大まかに3パターンに分類することができます。
・高速馬場×緩みのないペース
→道中のペースが速くなるため追走力が求められる。中盤でペースが緩まないと差し追込馬が前との差を縮めにくく、逃げ先行有利になりやすい。追走力が求められることから1600m以下での実績を持つ子が走りやすい。
・高速馬場×前半が速いor中盤で緩むペース
→中盤でペースが緩むことで、差し追込馬は脚を溜めることができ前との差も縮めやすくなるため中距離実績馬が好走しやすくなる。直線で一気に加速する瞬発力やトップスピードが強く求められ、差し有利になりやすい。また、前半が速すぎても逃げ先行馬は余力がなくなるため差し有利になる。
・雨が降り時計のかかる馬場
→雨の影響で時計がかかると、スピードが出にくくなるため追走力が求められなくなる。高速馬場と比べてタフなレースになることから、1600mよりも長い距離をこなせるタイプや差し有利になる。
そのため馬場や展開読みも重要となるレースです。
このレースの最初のポイントは外枠有利です。
○1〜4枠
【1-4-1-30/36】
勝率2.8% 連対率13.9% 複勝率16.7%
単勝回収率53 複勝回収率30
○5〜8枠
【4-1-4-35/44】
勝率9.1% 連対率11.4% 複勝率20.5%
単勝回収率170 複勝回収率59
このレースはCコース替わり2週目に行われます。同じ舞台で行われるヴィクトリアマイルは、Bコース替わりの週に行われるため馬場が高速化+内有利になりやすいのに対し、こちらは開催が進むことで内が荒れて外有利馬場になりやすい特徴を持っています。
特に近年は7〜8枠の馬が穴をあけることが多く、2023年は大外枠のソングラインが4人気1着。2022年
もソングラインが4人気1着、8枠のサリオスが8人気3着。2021年は7枠のダノンキングリーが8人気1着。2020年は7枠のグランアレグリアが3人気1着と好走しています。馬場の荒れが進行するスピードはその年によって変化するため、当日の馬場コンディションに注意は必要ですが、外有利になりやすい点は意識しておきたいポイントです。
続いてのポイントは差し追込有利です。
○初角5番手以内
【1-2-1-24/28】
勝率3.6% 連対率10.7% 複勝率14.3%
単勝回収率68 複勝回収率35
○初角6〜9番手
【2-0-2-17/21】
勝率9.5% 連対率9.5% 複勝率19.0%
単勝回収率283 複勝回収率73
○初角10番手以下
【2-3-2-24/31】
勝率6.5% 連対率16.1% 複勝率22.6%
単勝回収率50 複勝回収率38
○前走2000m以下の芝GII以上で上がり2位以内で5着以内
【3-2-3-10/18】
勝率16.7% 連対率27.8% 複勝率44.4%
単勝回収率214 複勝回収率80
繰り返しとなりますが、このレースはCコース替わり2週目に行われます。開催が進む影響で内が荒れることで、外からの差しが決まりやすいのがこのレースの特徴です。
近年先行した馬では2023年にソダシが2人気7着。2022年はファインルージュが3人気5着。2021年はインディチャンプが2人気7着と、GI戦線で好走歴のある実力馬も人気を裏切っています。
しかし、近年のなかでも特に時計の速かった2019年は逃げ先行馬が上位に好走する流れとなっています。内外の有利不利にも言えることですが、開催後半でその年によって馬場コンディションが異なるため、当日の傾向には注意が必要です。
-おまけ・近年のマイルGIはスローペースになりがち?-
2018年と2019年の安田記念はペースの緩みも少なく、1400m実績馬や逃げ先行馬が好走するレースになっていましたが、ここ最近の古馬混合マイルGIは前半からガンガン飛ばしていくようなタイプの逃げ馬が不在でスローペースになることが多く、マイルより短い距離での実績が問われにくくなっています。
○2023年 マイルCS
12.5-10.5-11.3-12.2-11.7-11.6-11.5-11.2
前半3F34.3-後半3F34.3(前後傾なし)
前半4F46.5-後半4F46.0(後傾0.5秒)
勝ちタイム:1.32.5 中緩みのややスロー〜平均ペース
○2023年 安田記念
12.0-10.8-11.4-11.8-11.6-11.1-11.2-11.5
前半3F34.2-後半3F33.8(後傾0.4秒)
前半4F46.0-後半45.4(後傾0.6秒)
勝ちタイム:1.31.4 ややスローペース
○2023年 ヴィクトリアマイル
12.2-11.2-11.7-11.5-11.9-11.6-10.8-11.6
前半3F35.1-後半3F34.0(後傾1.1秒)
前半4F46.6-後半4F45.9(後傾0.7秒)
勝ちタイム1.32.5 スローペース
○2022年 マイルCS
12.2-11.2-11.7-11.5-11.9-11.6-10.8-11.6
前半3F35.1-後半3F34.0(後傾1.1秒)
前半4F46.6-後半4F45.9(後傾0.7秒)
勝ちタイム:1.32.5 スローペース
○2022年 安田記念
12.2-11.0-11.5-12.0-12.0-11.2-11.0-11.4
前半3F34.7-後半3F33.6(後傾1.1秒)
前半4F46.7-後半4F45.6(後傾1.1秒)
勝ちタイム:1.32.3 スローペース
○2022年 ヴィクトリアマイル
12.5-10.8-11.4-11.6-11.7-11.1-11.3-11.8
前半3F34.7-後半3F34.2(後傾0.5秒)
前半4F46.3-後半4F45.9(後傾0.4秒)
勝ちタイム1.32.2 ややスローペース
○2021年 マイルCS
12.5-11.2-11.9-12.0-11.7-11.1-10.7-11.5
前半3F35.6-後半3F33.3(後傾2.3秒)
前半4F47.6-後半4F45.0(後傾2.6秒)
勝ちタイム:1.32.6 スローペース
○2021年 安田記念
12.3-11.0-11.6-11.5-11.4-11.2-11.0-11.7
前半3F34.9-後半3F33.9(後傾1.0秒)
前半4F46.4-後半4F45.3(後傾1.1秒)
勝ちタイム:1.31.7 スローペース
○2021年 ヴィクトリアマイル
11.9-10.8-11.6-11.7-11.6-11.2-10.9-11.3
前半3F34.3-後半3F33.4(後傾0.9秒)
前半4F46.0-後半4F45.0(後傾1.0秒)
勝ちタイム1.31.0 スローペース
近年のマイルGIはスローペースになることが多く、中盤で緩んで直線の末脚勝負になる中距離質のレースになっています。そのため1600m以上で実績のある馬の好走が目立つようになっているが近年の特徴です。
しかし、2024年のヴィクトリアマイルは高速馬場のハイペースになったことで1400m実績馬のテンハッピーローズが人気薄で勝利。馬場とメンバー次第では、また傾向も変わってくる可能性がある点は頭に入れておきたいです。
🍀サウジアラビアRCのポイント🍀
このレースで問われる能力・要素・傾向は
○一気に加速する瞬発力
○直線でのトップスピード
○枠の有利不利が少ない
○人気馬が強い
○能力重視
東京芝1600mは最後の直線が長いことからスローペースになりやすく、直線での末脚勝負になりやすいコースです。
ただしGIなどの重賞レースでは道中のペースが緩みにくく、速いペースに対応する追走力が必要となり、2歳戦や少頭数のレースではスローペースになりやすいのが特徴です。
スローペースなら一気に加速する瞬発力、ペースが速くなると最後までバテずに走り切る持続力が求められますが、基本は直線で速い上がりが要求されるためトップスピードが重要となるコースです。
このレースは少頭数で行われることが多く、スローペースになりやすいのが特徴です。
2023年…前半3F34.9-後半3F34.2(後傾0.7秒)
2022年…前半3F34.8-後半3F35.6(前傾0.8秒)
※グラニットの大逃げによるもの、2番手以下はスローペース
2021年…前半3F37.7-後半3F33.8(後傾3.9秒)
2020年…前半3F35.6-後半3F37.7(前傾2.1秒)
※不良馬場
2019年…前半3F35.1-後半3F33.5(後傾1.6秒)
大逃げがあった2022年と不良馬場だった2020年を除くと、スローペースから後半の末脚勝負になっていることが読み取れます。
速い上がりが求められるため、前走でメンバー上位の上がり3Fを計時していた馬はここでも好成績となっています。
○前走上がり3F3位以内で1着
【5-4-3-13/25】
勝率20.0% 連対率36.0% 複勝率48.0%
単勝回収率103 複勝回収率82
○上記の条件+前走から中4週以上
【5-3-3-9/20】
勝率25.0% 連対率40.0% 複勝率55.0%
単勝回収率129 複勝回収率96
有力馬は早い時期にデビューし、間隔をあけてここに出走してくるパターンが多いため、休み明けで臨んでくる馬にも注目です。
続いてのポイントは枠の有利不利が少ないです。
○1〜4枠
【2-3-2-13/20】
勝率10.0% 連対率25.0% 複勝率35.0%
単勝回収率55 複勝回収率88
○5〜8枠
【3-2-3-16/24】
勝率12.5% 連対率20.8% 複勝率33.3%
単勝回収率61 複勝回収率83
このレースは開幕週に行われますが、秋の東京開催はエアレーション作業等の影響もあり、開催直後も極端な内有利馬場にはなりにくく差しが届きやすい馬場コンディションになるといった特徴があります。
そのうえ、このレースは少頭数で行われることが多く広い東京コースであるため、外を回されるロスも大きくなりにくく、枠の有利不利は出にくいレースです。
続いてのポイントは人気馬が強いです。
○1〜3人気
【5-4-4-2/15】
勝率33.3% 連対率60.0% 複勝率86.7%
単勝回収率172 複勝回収率136
○4人気〜
【0-1-1-27/29】
勝率0.0% 連対率3.4% 複勝率6.9%
単勝回収率0 複勝回収率58
このレースは少頭数+開幕週の高速馬場+直線の長い東京コースと、実力を発揮しやすい条件が揃っています。そのため人気馬の信頼度が非常に高く、強い馬が好走しやすいレースです。
最後のポイントは能力重視です。
また、世代限定戦はメンバー同士の力差が出やすいのも特徴の一つ。今後重賞〜GI戦線で活躍する子もいれば、条件戦をなかなか勝ち上がれない子も一緒に走ることとなります。そのため戦ってきた相手やレース内容を精査し、能力を見極めるのも大切な要素です。
🍀富士Sのポイント🍀
このレースで問われる能力・要素・傾向は
○高速馬場適性
○最後までバテずに走り切る持続力
○直線でのトップスピード
○外枠有利
○差し追込有利
○人気馬が強い
東京芝1600mは最後の直線が長いことからスローペースになりやすく、直線での末脚勝負になりやすいコースです。
ただしGIなどの重賞レースでは道中のペースが緩みにくく、速いペースに対応する追走力が必要となり、2歳戦や少頭数のレースではスローペースになりやすいのが特徴です。
スローペースなら一気に加速する瞬発力、ペースが速くなると最後までバテずに走り切る持続力が求められますが、基本は直線で速い上がりが要求されるためトップスピードが重要となるコースです。
最初のポイントは外枠有利です。
○1〜4枠
【1-0-3-28/32】
勝率3.1% 連対率3.1% 複勝率12.5%
単勝回収率12 複勝回収率37
○5〜8枠
【4-5-2-31/42】
勝率9.5% 連対率21.4% 複勝率26.2%
単勝回収率40 複勝回収率60
このレースは直線での末脚勝負になりやすいことに加えて、この時期の東京芝は馬場コンディションが良いため速い上がりを使える差し馬が好走しやすく、外からスムーズに加速した実力馬が力を発揮しやすいといった特徴も持っています。
2021年は内枠に入ったソングラインが1人気1着、タイムトゥヘヴンが10人気3着と好走していますが、この二頭は出遅れてしまい外を回して好走した差し馬でした。
内枠の差し馬はごちゃつくリスクがある点に注意が必要です。
続いてのポイントは差し追込有利です。
○初角5番手以内
【0-1-1-25/27】
勝率0.0% 連対率3.7% 複勝率7.4%
単勝回収率0 複勝回収率14
○初角6〜9番手
【3-1-2-13/19】
勝率15.8% 連対率21.1% 複勝率31.6%
単勝回収率73 複勝回収率66
○初角10番手以下
【2-3-2-21/28】
勝率7.1% 連対率17.9% 複勝率25.0%
単勝回収率25 複勝回収率73
東京は最後の直線が長く差しが決まりやすい、というそもそものコース形態も影響していますが、これは秋の東京開催前半は差しが決まりやすい性質を持っていることも関係しています。
このレースで逃げ先行策をとった馬は、2023年にイルーシヴパンサーが3人気4着、エターナルタイムが2人気6着。2021年にロータスランドが3人気10着。2020年にタイセイビジョンが4人気5着、スマイルカナが2人気10着と、人気を裏切るケースも目立ちます。
近年の秋の東京開催はエアレーションやシャタリングといった馬場をほぐす作業の影響で馬場が柔らかくなりやすく、開催前半から差しが決まる傾向が見られます。そのため速い上がりを使えない馬はキレ負けしやすいため、末脚に長けたタイプの馬を狙いたいレースです。
最後のポイントは人気馬が強いです。
○1〜3人気
【4-3-1-7/15】
勝率26.7% 連対率46.7% 複勝率53.3%
単勝回収率98 複勝回収率100
○4〜6人気
【1-1-3-10/15】
勝率6.7% 連対率13.3% 複勝率33.3%
単勝回収率41 複勝回収率88
○7人気〜
【0-1-1-42/44】
勝率0.0% 連対率2.3% 複勝率4.5%
単勝回収率0 複勝回収率20
このレースは高速馬場+末脚勝負になりやすい東京芝1600mという主流条件のコースで行われるレースです。更にマイルCSの前哨戦としてGI級の出走馬も多いことから、出走馬同士の能力差が大きくなることも多く人気馬が強い傾向にあります。
そのため、基本は実力のある馬を素直に評価して馬券を組み立てたいレースです。
○前走1600m以上のGI〜GIIで初角6番手以下
【4-2-4-6/16】
勝率25.0% 連対率37.5% 複勝率62.5%
単勝回収率106 複勝回収率138
前走格の高いレースで差す競馬をしていた馬、という広めの括りでも優秀な成績となっており、強い相手と戦ってきている差し馬に要注目です。
🍀アルテミスSのポイント🍀
このレースで問われる能力・要素・傾向は
○一気に加速する瞬発力
○直線でのトップスピード
○枠の有利不利が少ない(外枠有利)
○人気馬が強い
○能力重視
東京芝1600mは最後の直線が長いことからスローペースになりやすく、直線での末脚勝負になりやすいコースです。
ただしGIなどの重賞レースでは道中のペースが緩みにくく、速いペースに対応する追走力が必要となり、2歳戦や少頭数のレースではスローペースになりやすいのが特徴です。
スローペースなら一気に加速する瞬発力、ペースが速くなると最後までバテずに走り切る持続力が求められますが、基本は直線で速い上がりが要求されるためトップスピードが重要となるコースです。
このレースは少頭数で行われることが多く、極端なスローペースになりやすいのが特徴です。
2023年…前半3F35.9-後半3F33.6(後傾2.3秒)
2022年…前半3F35.8-後半3F33.8(後傾2.0秒)
2021年…前半3F35.2-後半3F34.8(後傾0.4秒)
2020年…前半3F36.1-後半3F34.0(後傾2.1秒)
2019年…前半3F36.3-後半3F33.7(後傾2.6秒)
過去5年は全て後傾ラップのスローペースとなっており、後半の末脚勝負になっていることが読み取れます。
速い上がりが求められるため、前走でメンバー上位の上がり3Fを計時していた馬はここでも好成績となっています。
○前走上がり3F3位以内で1着
【3-5-1-21/30】
勝率10.0% 連対率26.7% 複勝率30.0%
単勝回収率82 複勝回収率51
○前走が芝1600m+上がり3F3位以内で1着
【2-3-1-9/15】
勝率13.3% 連対率33.3% 複勝率40.0%
単勝回収率154 複勝回収率76
○上記の条件+前走から中4週以上
【2-3-1-7/13】
勝率15.4% 連対率38.5% 複勝率46.2%
単勝回収率178 複勝回収率87
有力馬は早い時期にデビューし、間隔をあけてここに出走してくるパターンが多いため、休み明けで臨んでくる馬にも注目です。
続いてのポイントは枠の有利不利が少ない(外枠有利)です。
○1〜4枠
【1-3-1-19/24】
勝率4.2% 連対率16.7% 複勝率20.8%
単勝回収率6 複勝回収率40
○5〜8枠
【4-2-4-22/32】
勝率12.5% 連対率18.8% 複勝率31.3%
単勝回収率108 複勝回収率57
東京コースは最後の直線が長く、このレースは少頭数で行われることも多いため、コースが持つ特性上は枠の有利不利が出にくいコースです。しかし、少頭数でもスローペースになりやすいといった特徴から、馬群が密集しやすく内の馬は詰まる不利を受けやすいといった性質があります。
代表的なのは2022年。外からスムーズに加速したラヴェルが差し切って勝利した一方で、後に牝馬三冠を達成するレベルの馬であるリバティアイランドは内で加速が遅れて差し損ねてしまいました。
外からスムーズに加速できる馬が力を発揮しやすい条件であることは意識しておきたいポイントです。
続いてのポイントは人気馬が強いです。
○1〜3人気
【4-5-1-5/15】
勝率26.7% 連対率60.0% 複勝率66.7%
単勝回収率94 複勝回収率94
○4人気〜
【1-0-4-36/41】
勝率2.4% 連対率2.4% 複勝率12.2%
単勝回収率53 複勝回収率34
このレースは少頭数+開幕週の高速馬場+直線の長い東京コースと、実力を発揮しやすい条件が揃っています。そのため人気馬の信頼度が非常に高く、強い馬が好走しやすいレースです。
唯一人気薄で勝利したのが2021年のサークルオブライフ。この馬は後に阪神JFを勝利する世代上位の実力を持つ馬でしたが、この時点では能力が世間にバレておらず人気薄になっていました。
このように、人気薄を狙う際は能力があるのに過小評価されてる馬を狙うのがポイントです。
最後のポイントは能力重視です。
世代限定戦はメンバー同士の力差が出やすいのも特徴の一つ。今後重賞〜GI戦線で活躍する子もいれば、条件戦をなかなか勝ち上がれない子も一緒に走ることとなります。
特にこのレースは力を発揮しやすい舞台で行われるため、戦ってきた相手やレース内容を精査し能力を見極めるのも大切な要素です。
以上、東京芝1600mの特徴についてでした!
今後も気がついた事があれば随時更新していきます!
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最後まで読んでくださりありがとうございました✨
(長い直線での攻防は見応えあるよね…!)
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