
コースを学ぼう!-part17-【中山芝2000m】
こんばんは!碧馬らいむです🍀🐴
ここでは競馬場のコース毎の特徴や押さえておきたいポイントについて記載しています!普段何気なく見ているレースも、コース形態や特徴を把握して見ていると面白い部分があったり、レースの振り返りや馬券購入のヒントに繋げられる部分もあります✏️📖
「このコースはこんな特徴があるんだ!」と思っていただければ嬉しいです✨
さて、今回は皐月賞やホープフルSが行われる舞台でもある中山芝2000mについてまとめました✍🏻
過去のデータについても記載していますので、競馬に詳しい方も競馬初心者の方も少しでも参考になれば嬉しいです…!

🟢コースの概要🟢
コースの全体像

中山芝2000mは観客席側の直線からスタートし、内回りコースを一周してゴールを迎えるコースです。
春にはクラシック一冠目となるGI皐月賞、冬には2歳GIホープフルSが行われるコースで、他にも中山金杯、京成杯、弥生賞、紫苑Sなど複数の重賞が行われる施行回数の多いコースです。
🔴押さえておきたいポイント🔴
①急坂を2回上るタフなコース!
中山芝2000mは、スタート後とゴール前と直線の急坂を2回上るコースです。中山競馬場は直線から1コーナーにかけても上り坂となっているため、坂を何度もこなせるパワーが必要な舞台となっています。
また、中山競馬場の高低差は5.3mとJRA全10場の中で最大となっているため、他の競馬場の芝2000mと比べても特にタフなコースとなっています…!
②スタート後は急坂からの上り坂!2コーナーからは下り坂!
中山芝2000mはスタートしてゴール前の急坂を上った後、1コーナーにかけても上り坂となっています。
しかし2コーナーからは下り坂となるため、スタート直後の上り坂でペースが緩んだあとは徐々にペースが上がる流れになりやすく、最後までバテずに長く脚を使う持続力が求められるコースです(詳しくは平均ラップの項目で後述します!)。
また、直線も短い小回りコースのため、コーナーで加速する器用さや先行力といった小回りコースへの適性も求められるコースです。
そのため、小回りコースが得意な子や持続力が求められる流れのレースで好走している子に注目です…!

📊データ編📊
データは2017年1月〜2022年2月27日の期間に行われた中山芝2000mの結果を集計しました!✏️
(集計時に単勝50倍を超えるオッズのお馬さんは除外して集計させていただきました。理由は一頭馬券内に絡むだけで回収率の数字に大きな変化が現れ、正確さに欠けると思ったためです。)
🐴枠順別成績🐴

14頭立て以上

頭数に関わらず内枠の成績が低く、中枠が高い成績となっています。
中山芝2000mは小回りコースですが、スタートから1コーナーまで距離があるため外枠からでもポジションを確保しやすく、外枠がマイナスになりにくいコースです。
しかし、頭数が増えると7枠8枠の成績が下降しており、多頭数では外すぎる枠は不利になっていることがわかります。
基本は中枠有利と押さえた上で、内が有利な馬場なのか外が伸びる馬場なのかを見極めて予想を組み立てたいコースです。
🐴脚質別成績🐴

14頭立て以上

頭数に関わらず逃げ・先行が有利となっています。
直線の短い小回りコースということもあり、4角時点で前目のポジションを確保できているかも重要なコースです。先行力のある子や、コーナーでポジションを上げていける子など小回りコース適性の高い子を狙いたいコースです。
(しかしスタート後すぐにコーナーを迎える中山芝1800mと比較すると、中山芝2000mの方が差しが決まりやすい舞台となっています。スタートからコーナーまでの距離が長い分こちらの方が前で押し切るのが難しくなっています。)
🐴種牡馬別成績🐴

勝利数1位はディープインパクト、2位はハーツクライ、3位はハービンジャーとなっており、リーディング上位の種牡馬や芝中距離での活躍が目立つ種牡馬が並びました。
ディープインパクトは好走率が高く、複勝回収率は96と優秀な成績を残しています。
重賞でも昨年の紫苑Sでミスフィガロが12人気3着と好走しているほか、2019年の弥生賞ではメイショウテンゲンが8人気1着、2017年の皐月賞ではアルアインが9人気1着と人気薄でも好走しています。
小回りコースに適性を見せている子や持続力勝負に強いディープインパクト産駒には要注目です。
高い好走率と回収率を残しているのがステイゴールド。
単勝回収率と複勝回収率は共に100を超えており優秀な成績となっています。
しかしその産駒のオルフェーヴルは上位にランクインこそしているものの好走率は高くなく、同じくステイゴールド系のゴールドシップも
勝率2.1% 連対率18.8% 複勝率20.8%
単勝回収率5 複勝回収率42
と、なかなか勝ち星を挙げられずこのコースでは苦戦傾向にあります。特にゴールドシップ産駒は平坦コースでパフォーマンスを上げる子が多く、急坂を2回上るこのコースは苦手としている子が多いのではないでしょうか。
ランキング5〜7位にはルーラーシップ、キングカメハメハ、ロードカナロアとキングカメハメハ系の3種牡馬がランクイン。際立って高い回収率を残しているわけではありませんが、高い好走率となっています。
キングカメハメハ系ではドゥラメンテ、Kingmambo系の括りで見るとエイシンフラッシュも好成績を残しています。
ドゥラメンテ産駒は昨年タイトルホルダーが弥生賞を制し皐月賞で2着、エイシンフラッシュ産駒はオニャンコポンが今年の京成杯を制し重賞でも活躍馬が出ており、前者は単勝回収率・複勝回収率100超え、後者は単勝回収率が100を超えており今後の活躍にも期待したい種牡馬です。
ほか、エピファネイアやスクリーンヒーローが好成績を残しており、ランキング外ではモーリス、グラスワンダーが単勝回収率・複勝回収率100超えを達成しておりロベルト系種牡馬の活躍が目立ちます。
グラスワンダーの子がスクリーンヒーロー、そのスクリーンヒーローの子がモーリスなので親子3代このコースで好成績を残していることとなります。血統の面白いところですね。

🐴平均ラップ🐴

参考として古馬1勝クラス、中山金杯、弥生賞、皐月賞、全レースの平均ラップをグラフにしました。
全レースの平均ラップを見ると、スタート後は直線のポジション争いで速いペース→急坂&上り坂で緩む→下り坂に入り徐々に加速、となっていますが、個別に見てみるとレース毎に流れが異なっていることがわかります。
弥生賞は平均よりもペースが緩んでおり、道中もペースが上がりきらず後半のスピード勝負になっていることがわかります。このレースは少頭数で行われることが多く、GIである皐月賞の前哨戦という位置付けもあり、スローペースになりやすいレースとなっています。そのため先行力や一気に加速する瞬発力が求められるレースです。
一方皐月賞はGIということもあり、前半から速い流れになり中盤も緩みの少ない流れになっています。
前半から速いペースを追走して耐えることができる持久力や最後までバテずに走りきる持続力が求められるレースとなっています。
同じ中山芝2000mのレースでも条件によって流れが変わるコースということは押さえておきたいポイントです!

〜まとめ〜
○急坂を2回上るタフなコース!中山競馬場の高低差はJRA全10場のなかで最大となっておりパワーが求められるコース!
○スタートから最初のコーナーまでの距離が長く、外目の枠でも不利になりにくく中枠有利なコース!多頭数では外枠(7,8枠)の成績が下降することに注意!
○直線の短い小回りコースらしく逃げ先行有利なコース!先行力のある子やコーナーで動ける器用さを持つ子に注目!
○ディープインパクト産駒は好走率が高く人気薄でも好走!キングカメハメハ系(Kingmambo系)やロベルト系の種牡馬も好成績!
○基本はスタート後直線のポジション争いで速いペース→急坂&上り坂で緩む→下り坂に入り徐々に加速、という流れ!最後までバテずに長く脚を使える持続力に長けた子に注目!
○レースによって流れが変わるコース!GIの前哨戦は緩いペースになりやすく、本番は緩みのない流れになりやすいコース!

🍀中山金杯のポイント🍀
このレースで問われる能力・要素・傾向は
○急坂やタフな馬場をこなすパワー
○最後までバテずに走り切る持続力
○コーナーで加速する器用さ
○内枠有利
○やや逃げ先行有利
○人気薄が絡む
中山芝2000mはスタート後とゴール前と急坂を2回上るコースで、他場の2000m戦と比較してもパワーが必要なタフなコースです。
スタートから1コーナーまで距離があるため、スタート後は先行争いでペースが速くなりやすいものの、ゴール前の急坂に加え1コーナーも上り坂となるため前半のペースは落ち着きやすく、2コーナーから下り坂となるため徐々にペースが上がる流れになりやすいコースです。
そのため最後までバテずに走り切る持続力や、コーナーで加速する器用さが求められるコースです。
最初のポイントは内枠有利です。
○1〜4枠
【3-3-4-30/40】
勝率7.5% 連対率15.0% 複勝率25.0%
単勝回収率61 複勝回収率85
○5〜8枠
【2-2-1-39/44】
勝率4.5% 連対率9.1% 複勝率11.4%
単勝回収率26 複勝回収率42
このレースは年明けに開催されますが、前年末に使われていたAコースからCコースへのコース替わりが行われるため、荒れた内側がカバーされ内枠有利に傾きやすい特徴を持っています。
2023年は1〜5着を4枠までの内枠馬が独占する極端な決着になるなど、内外の有利不利が大きい年もあるため当日の傾向には注意が必要です。
続いてのポイントはやや逃げ先行有利です。
○初角5番手以内
【3-2-3-22/30】
勝率10.0% 連対率16.7% 複勝率26.7%
単勝回収率77 複勝回収率91
○初角6〜9番手
【2-1-2-10/15】
勝率13.3% 連対率20.0% 複勝率33.3%
単勝回収率86 複勝回収率118
○初角10番手以下
【0-2-0-37/39】
勝率0.0% 連対率5.1% 複勝率5.1%
単勝回収率0 複勝回収率19
○前走初角5番手以内
【4-2-3-28/37】
勝率10.8% 連対率16.2% 複勝率24.3%
単勝回収率54 複勝回収率83
このレースは前述したCコース替わりで内有利になりやすい点も影響し、差しが決まりにくく逃げ先行馬が有利なレースとなっています。
2023年は内枠から先行したクリノプレミアムが7人気2着。2021年は外枠から2番手につけたウインイクシードが11人気3着。2019年は逃げたタニノフランケルが9人気3着と人気薄の馬が馬券に絡んでいます。
そのため先行力がある馬には要注目です。
○前走芝2000m以下で初角5番手以内、当日1〜6枠
【4-2-3-14/23】
勝率17.4% 連対率26.1% 複勝率39.1%
単勝回収率88 複勝回収率133
○上記の条件+前走馬体重460kg以上
【4-2-3-11/20】
勝率20.0% 連対率30.0% 複勝率45.0%
単勝回収率101 複勝回収率154
特に前走芝2000m以下で先行できるスピードを見せており、当日外すぎない枠を引いた馬は好走率が高く、特に馬格もあるタイプの馬には要注目です。
最後のポイントは人気薄の馬が絡む点です。
○当日1〜5人気
【5-1-2-17/25】
勝率20.0% 連対率24.0% 複勝率32.0%
単勝回収率144 複勝回収率71
○当日6人気以下(単勝オッズ50倍以上を除く)
【0-4-3-25/32】
勝率0.0% 連対率12.5% 複勝率21.9%
単勝回収率0 複勝回収率109
過去5年の勝ち馬は全て5人気以内の人気馬から出ているものの、人気薄の馬は2〜3着に好走するケースが多いレースとなっています。
特に注目しておきたいのは、前走好走しているのに人気薄になっていた馬です。
○前走5着以内+当日6人気以下(単勝オッズ50倍以上を除く)
【0-3-2-7/12】
勝率0.0% 連対率25.0% 複勝率41.7%
単勝回収率0 複勝回収率193
前走掲示板内に好走していたにも関わらず人気薄になっている馬には注意しておきたいレースです。
🍀京成杯のポイント🍀
このレースで問われる能力・要素・傾向は
○急坂やタフな馬場をこなすパワー
○最後までバテずに走り切る持続力
○コーナーで加速する器用さ
○やや内枠有利
○差し追込有利
○能力重視
中山芝2000mはスタート後とゴール前と急坂を2回上るコースで、他場の2000m戦と比較してもパワーが必要なタフなコースです。
スタートから1コーナーまで距離があるため、スタート後は先行争いでペースが速くなりやすいものの、ゴール前の急坂に加え1コーナーも上り坂となるため前半のペースは落ち着きやすく、2コーナーから下り坂となるため徐々にペースが上がる流れになりやすいコースです。
そのため最後までバテずに走り切る持続力や、コーナーで加速する器用さが求められるコースです。
最初のポイントは内枠有利です。
○1〜4枠
【3-2-2-17/24】
勝率12.5% 連対率20.8% 複勝率29.2%
単勝回収率111 複勝回収率132
○5〜8枠
【2-3-3-29/37】
勝率5.4% 連対率13.5% 複勝率21.6%
単勝回収率49 複勝回収率54
このレースはCコース2週目に行われるため、内有利なコンディションが維持され内枠有利に傾きやすい特徴を持っています。
しかし、馬場が傷みやすい冬場のためその年によっては内が荒れて外有利に傾く場合もあり、馬場コンディションによって傾向が変化する点には注意が必要です。
続いてのポイントは差し追込有利です。
○初角3番手以内
【2-3-0-12/17】
勝率11.8% 連対率29.4% 複勝率29.4%
単勝回収率48 複勝回収率47
○初角4番手以下
【3-2-5-34/44】
勝率6.8% 連対率11.4% 複勝率22.7%
単勝回収率83 複勝回収率99
○前走上がり最速で1着
【2-2-2-8/14】
勝率14.3% 連対率28.6% 複勝率42.9%
単勝回収率171 複勝回収率150
○前走逃げずに上がり最速で1着
【1-1-2-8/12】
勝率8.3% 連対率16.7% 複勝率33.3%
単勝回収率174 複勝回収率150
中山芝2000mは急坂を二度上る必要があり、冬場は馬場が荒れやすいため3歳馬にとってこのレースは過酷な条件です。それ故にハイペースにはなりにくく差し追込が決まりにくい…というのがこの条件ですが、このレースは少頭数での開催になることも多く、馬場の荒れも進んでスムーズな差しが叶いやすいといった側面を持っています。
それと同時に、実力のある差し馬が過小評価されやすい傾向があるのもポイント。前走逃げずに上がり最速で勝利していた馬は2022年にヴェローナシチーが8人気3着、2020年にクリスタルブラックが7人気1着、2019年にヒンドゥタイムズが7人気3着と穴をあけており、2023年も唯一の該当馬だったサヴォーナが7人気4着と惜しい競馬をしていました。
前残りになると思われて人気を落としている実力馬には要注意です。
最後のポイントは能力重視です。
ま世代限定戦はメンバー同士の力差が出やすいのも特徴の一つ。今後重賞〜GI戦線で活躍する子もいれば、条件戦をなかなか勝ち上がれない子も一緒に走ることとなります。そのため戦ってきた相手やレース内容を精査し、能力を見極めるのも大切な要素です。
🍀弥生賞のポイント🍀
このレースで問われる能力・要素・傾向は
○一気に加速する瞬発力
○直線でのトップスピード
○コーナーで加速する器用さ
○逃げ先行有利
○人気馬が強い
○能力重視
中山芝2000mはスタート後とゴール前と急坂を2回上るコースで、他場の2000m戦と比較してもパワーが必要なタフなコースです。
スタートから1コーナーまで距離があるため、スタート後は先行争いでペースが速くなりやすいものの、ゴール前の急坂に加え1コーナーも上り坂となるため前半のペースは落ち着きやすく、2コーナーから下り坂となるため徐々にペースが上がる流れになりやすいコースです。
そのため最後までバテずに走り切る持続力や、コーナーで加速する器用さが求められるコースです。
このレースは皐月賞の前哨戦として行われるレースですが、少頭数で開催されることが多く本番の皐月賞とは異なるペースになるのが大きな特徴です。
本来このコースは早めにペースが上がりやすく持続力が求められますが、弥生賞は少頭数でスローペースになりやすいため、一気に加速する瞬発力と直線でのトップスピードが求められます。そのため本来の中山芝2000mの特徴とは少し求められる適性がズレる点に注意が必要です。
最初のポイントは逃げ先行有利です。
○初角5番手以内
【3-3-4-17/27】
勝率11.1% 連対率22.2% 複勝率37.0%
単勝回収率106 複勝回収率60
○初角6番手以下
【2-2-1-20/25】
勝率8.0% 連対率16.0% 複勝率20.0%
単勝回収率167 複勝回収率74
このレースはスローペースになりやすく直線も短いため、前目のポジションを確保できる馬が好成績となっています。
差し馬の成績も一見悪くないように見えますが、初角6番手以下の馬が勝利したのは2020年と2019年でどちらも重馬場で開催された時で、スローペースにならなかった時でした。特に2019年は8人気のメイショウテンゲンが1着、6人気のシュヴァルツリーゼが2着と穴馬同士のワンツーとなっているため、馬場が重くなった時は差し決着に注意しておきましょう。
続いてのポイントは人気馬が強い点です。
○1〜4人気
【4-4-4-8/20】
勝率20.0% 連対率40.0% 複勝率60.0%
単勝回収率158 複勝回収率85
○5人気以下
【1-1-1-29/32】
勝率3.1% 連対率6.3% 複勝率9.4%
単勝回収率122 複勝回収率55
このレースは少頭数になりやすいことから大きな不利を受けにくく、世代限定戦であるため出走馬同士の能力差も大きくなります。加えてスローペースで速い上がりが求められるやや主流条件に近いレースとなるため、能力のある馬が好走しやすく人気馬が強いレースとなっています。
○前走が新馬・未勝利以外の8頭立て以上レースで、初角5番手以内の先行策で5着以内に好走
【5-2-2-7/16】
勝率31.3% 連対率43.8% 複勝率56.3%
単勝回収率441 複勝回収率134
特に前走が少頭数すぎないレースで先行して好走していた馬は好相性となっており、要注目です。
最後のポイントは能力重視です。
ま世代限定戦はメンバー同士の力差が出やすいのも特徴の一つ。今後重賞〜GI戦線で活躍する子もいれば、条件戦をなかなか勝ち上がれない子も一緒に走ることとなります。そのため戦ってきた相手やレース内容を精査し、能力を見極めるのも大切な要素です。
🍀皐月賞のポイント🍀
このレースで問われる能力・要素・傾向は
○最後までバテずに走り切る持続力
○タフな馬場への適性、中山をこなすパワー
○コーナーで加速する器用さ
○荒れた馬場への適性
○やや外枠有利(馬場に注意)
○やや逃げ先行有利
○能力重視
中山芝2000mはスタート後とゴール前と急坂を2回上るコースで、他場の2000m戦と比較してもパワーが必要なタフなコースです。
スタートから1コーナーまで距離があるため、スタート後は先行争いでペースが速くなりやすいものの、ゴール前の急坂に加え1コーナーも上り坂となるため前半のペースは落ち着きやすく、2コーナーから下り坂となるため徐々にペースが上がる流れになりやすいコースです。
そのため最後までバテずに走り切る持続力や、コーナーで加速する器用さが求められるコースです。
そこに加えて、このレースは春の中山開催の最終週に行われます。そのため馬場が荒れて時計のかかる馬場になっていることも多く、荒れた馬場への適性も必要となるレースです。
2022年5人気1着のジオグリフはタフな洋芝で開催される札幌2歳Sの勝ち馬で、父はダートでの活躍馬も多く輩出しているドレフォン。パワーと持続力に長けた産駒で、後のダービー馬ドウデュースと古馬相手にGIを連勝するイクイノックスに勝利しました。
2021年に8人気2着と好走したタイトルホルダーはタフな馬場にも対応でき、後に菊花賞と天皇賞春を制するほどのスタミナも備えていた子。父はドゥラメンテ、母父はMotivator(Sadler's Wells系)、母母父はShirley Heights(Mill Reef系)と欧州のタフな血を持っていました。
穴をあけたこの二頭の共通点はダービーではパフォーマンスを落としている点です。
ジオグリフは皐月賞を勝利した後ダービーでは4人気7着、タイトルホルダーは皐月賞で2着に好走した後ダービーでは8人気6着とどちらも掲示板外に敗れています。
ダービーは広い東京コースで直線でのトップスピードが求められるレース、対して皐月賞は小回りコースでパワーや持続力といったタフさも問われるレースとなっています。このように異なる適性が求められる点に注目です。
続いてのポイントはやや外枠有利です。
○1〜4枠
【3-2-3-32/40】
勝率7.5% 連対率12.5% 複勝率20.0%
単勝回収率29 複勝回収率40
○5〜8枠
【2-3-2-41/49】
勝率4.2% 連対率10.4% 複勝率14.6%
単勝回収率22 複勝回収率44
中山芝2000mはスタートから最初のコーナーまで距離があるため外枠の馬もポジションを確保しやすく、内外の有利不利が少ないコースです。
更にこのレースは春の中山開催最終週に行われるため芝が荒れていることが多く、内側は走りにくくなり外枠の馬が好走するケースが目立ちます。
しかし、馬場の傷むスピードは天候の影響も受けるため傾向はその年によって変化します。全体的に馬場が荒れて内有利に傾く年もあるため、レース前日〜当日の馬場状態にも注意しておきましょう。
続いてのポイントはやや逃げ先行有利です。
○初角5番手以内
【2-4-1-21/28】
勝率7.1% 連対率21.4% 複勝率25.0%
単勝回収率45 複勝回収率60
○初角6〜9番手
【1-1-0-16/18】
勝率5.6% 連対率11.1% 複勝率11.1%
単勝回収率9 複勝回収率17
○初角10番手以下
【2-0-4-36/42】
勝率4.8% 連対率4.8% 複勝率14.3%
単勝回収率18 複勝回収率41
皐月賞はクラシック第一弾とも呼ばれる3歳牡馬路線で最初に行われるGIレースです。そのためマイル〜中距離路線の様々なカテゴリーの有力馬が集まるレースとなっており、2000mより短い距離を使われていた馬も多く出走するため、前半からペースが速くなりやすい特徴を持っています。
しかし、中山は最後の直線が短い小回りコースであるため直線だけで後方から差し切るのは簡単ではなく、過去5年で初角6番手以下から勝利したのはソールオリエンス、コントレイル、サートゥルナーリアで、3頭とも1〜2人気に支持された実力馬でした。
他に初角6番手以下に控えた馬を見ていくと、2023年はフリームファクシが4人気9着。2022年はドウデュースが1人気3着、キラーアビリティが4人気13着。2021年はアドマイヤハダルが3人気4着、ヴィクティファルスが4人気9着、ラーゴムが5人気13着。2020年はサトノフラッグが2人気5着、ヴェルトライゼンデが4人気8着、クリスタルブラックが5人気16着と、上位人気に支持され人気を裏切るケースも目立ちます。
反対に穴をあけるのは逃げ先行馬。
初角5番手以内のポジションからレースをした馬は、2023年にタスティエーラが5人気2着。2022年はジオグリフが5人気1着。2021年はエフフォーリアが2人気1着、タイトルホルダーが8人気2着。2020年はサリオスが3人気2着。2019年はヴェロックスが4人気2着、ダノンキングリーが3人気3着と好走しています。
更に遡ると、2018年はエポカドーロが7人気1着、サンリヴァルが9人気2着、ジェネラーレウーノが8人気3着で人気薄の先行馬によるワンツースリー。2017年はアルアインが9人気1着。2014年はウインフルブルームが逃げて8人気3着と人気薄での好走も目立ちます。
差し追込勢のレベルに疑問があるなど、後方脚質の馬が信用性に欠ける時は特に先行力のある馬を狙いたいレースです。
最後のポイントは能力重視です。
ま世代限定戦はメンバー同士の力差が出やすいのも特徴の一つ。今後重賞〜GI戦線で活躍する子もいれば、条件戦をなかなか勝ち上がれない子も一緒に走ることとなります。そのため戦ってきた相手やレース内容を精査し、能力を見極めるのも大切な要素です。
🍀紫苑Sのポイント🍀
このレースで問われる能力・要素・傾向は
○最後までバテずに走り切る持続力
○コーナーで加速する器用さ
○急坂をこなすパワー
○やや外枠有利(馬場は内有利)
○やや逃げ先行有利
○能力重視
中山芝2000mはスタート後とゴール前と急坂を2回上るコースで、他場の2000m戦と比較してもパワーが必要なタフなコースです。
スタートから1コーナーまで距離があるため、スタート後は先行争いでペースが速くなりやすいものの、ゴール前の急坂に加え1コーナーも上り坂となるため前半のペースは落ち着きやすく、2コーナーから下り坂となるため徐々にペースが上がる流れになりやすいコースです。
そのため最後までバテずに走りきる持続力や、コーナーで加速する器用さが求められるコースです。
最初のポイントはやや外枠有利です。
○1〜4枠
【1-3-1-30/35】
勝率2.9% 連対率11.4% 複勝率14.3%
単勝回収率18 複勝回収率47
○5〜8枠
【4-2-4-35/45】
勝率8.9% 連対率13.3% 複勝率22.2%
単勝回収率47 複勝回収率67
このレースは開幕週に行われるため、馬場は内有利になりやすいレースです。しかし、中山芝2000mはスタートから最初のコーナーまで距離があるため外枠の馬もポジションを確保しやすいコースで、特に逃げ先行脚質の馬にとっては外から被される心配がなく、大きな不利にはなりにくいのが特徴です。
ただし、あくまでも馬場自体は内有利になりやすい点に注意。紫苑Sは2016年にGIIIに格上げされ、2023年からはGIIに格上げされており、秋華賞は繋がる重要な前哨戦へと変化しています。今までは外枠からスムーズにポジションを確保できた馬が好走しやすいレースでしたが、格上げに伴いメンバーが揃いやすいレースへと変化したことで、頭数が揃い前半のペースも速くなり、外枠の馬がポジションを取りきれず不利を受けるケースが目立つようになっています。
2023年は内を通った1枠のモリアーナが4人気1着、同じく内で立ち回った2枠のヒップホップソウルが2人気2着。反対に外枠を引いたグランベルナデットは1人気10着、エミューが5人気9着、ソレイユヴィータが3人気12着。
2022年は少頭数で外枠の逃げ先行馬決着となりましたが、2021年は内枠有利が強く出た年。勝ち馬のファインルージュこそ能力でねじ伏せて外から差し切り勝ちを決めていますが、2〜6着は内枠勢が独占。1枠のスルーセブンシーズが4人気2着、2枠のミスフィガロが12人気3着、3枠のシャーレイポピーが16人気4着と好走しています。
逃げ先行策にこだわる馬はいるのかどうかや、逃げ先行馬の枠の並びに注意して考えたいレースです。
続いてのポイントはやや逃げ先行有利です。
○初角5番手以内
【3-3-2-17/25】
勝率12.0% 連対率24.0% 複勝率32.0%
単勝回収率67 複勝回収率64
○初角6〜9番手
【1-2-1-17/21】
勝率4.8% 連対率14.3% 複勝率19.0%
単勝回収率21 複勝回収率65
○初角10番手以下
【1-0-2-31/34】
勝率2.9% 連対率2.9% 複勝率8.8%
単勝回収率19 複勝回収率49
このレースは開幕週に行われる小回りコースであるため、基本的には前有利になりやすいレースです。
ただ、前述したことの繰り返しとなりますが、紫苑Sは2016年にGIIIに格上げされ、2023年からはGIIに格上げされており、秋華賞は繋がる重要な前哨戦へと変化しています。格上げに伴いメンバーが揃いやすいレースへと変化したことで、頭数が揃い前半のペースも速くなり差しが決まるケースも増えてきました。
それでも開幕週の小回りコースであることから、基本はある程度前目のポジションを取れる馬を狙いたいレース。このレースで差して好走するには、2023年のモリアーナのように内をロスなく立ち回るパターンや、2022年のファインルージュのように能力が抜けているパターンが殆どで、極端な後方一気はハマりにくい点には注意が必要です。
最後のポイントは能力重視です。
世代限定戦はメンバー同士の力差が出やすいのも特徴の一つ。今後重賞〜GI戦線で活躍する子もいれば、条件戦をなかなか勝ち上がれない子も一緒に走ることとなります。そのため戦ってきた相手やレース内容を精査し、能力を見極めるのも大切な要素です。
🍀ホープフルSのポイント🍀
このレースで問われる能力・要素・傾向は
○最後までバテずに走り切る持続力
○コーナーで加速する器用さ
○スタミナ・パワーといったタフな要素
○やや内枠有利
○逃げ先行有利
○間隔をあけたローテ有利
○能力重視
中山芝2000mはスタート後とゴール前と急坂を2回上るコースで、他場の2000m戦と比較してもパワーが必要なタフなコースです。
スタートから1コーナーまで距離があるため、スタート後は先行争いでペースが速くなりやすいものの、ゴール前の急坂に加え1コーナーも上り坂となるため前半のペースは落ち着きやすく、2コーナーから下り坂となるため徐々にペースが上がる流れになりやすいコースです。
そのため最後までバテずに走り切る持続力や、コーナーで加速する器用さが求められるコースです。
また、冬時期は馬場が荒れやすいことからスタミナやパワーといったタフさも問われる点に注意が必要です。
(近年は中山芝の馬場コンディションが良く以前よりもタフさが問われにくくなっていますが、開催が進んだなかでの中山芝2000mは2歳馬にとってタフな条件です。)
最初のポイントはやや内枠有利です。
○1〜4枠
【2-4-3-25/34】
勝率5.9% 連対率17.6% 複勝率26.5%
単勝回収率15 複勝回収率94
○5〜8枠
【3-1-2-37/43】
勝率7.0% 連対率9.3% 複勝率14.0%
単勝回収率222 複勝回収率57
中山芝2000mはスタートから最初のコーナーまでの距離が長いため、外枠の馬もポジションを確保しやすいコースです。ただし、馬場自体は内有利に傾きやすいのが特徴。この時期の2歳馬にとって冬場の荒れた中山で外を回すロスは消耗が大きくなってしまう上に、近年は良い馬場コンディションが維持されて内をロスなく立ち回った馬が恵まれやすいため、外枠の馬はポジションを取れる先行力がある馬かどうかにも注目です。
(外枠から穴をあけたのが22年のドゥラエレーデ。6枠から先行し、ロスなく立ち回って14人気1着と人気薄で好走しました)
続いてのポイントは逃げ先行有利です。
○初角5番手以内
【4-4-1-18/27】
勝率14.8.% 連対率29.6% 複勝率33.3%
単勝回収率362 複勝回収率150
○初角6〜9番手
【0-1-1-18/20】
勝率0.0% 連対率5.0% 複勝率10.0%
単勝回収率0 複勝回収率31
○初角10番手以下
【1-0-3-26/30】
勝率3.3% 連対率3.3% 複勝率13.3%
単勝回収率10 複勝回収率33
○前走OPクラス以上の芝1800m〜で初角5番手以内
【5-1-1-14/21】
勝率23.8% 連対率28.6% 複勝率33.3%
単勝回収率480 複勝回収率102
中山芝2000mは急坂を二度上る必要があり冬場は馬場が荒れやすいため、2歳馬にとってこのレースは過酷な条件です。しかし、それ故にハイペースにはなりにくく、差し追込が決まりにくいため逃げ先行馬が有利なレースとなっています。
逃げ先行馬の好走率が高い一方で、ポジションが取れないタイプの差し追込馬は苦戦傾向にあります。23年はショウナンラプンタが3人気7着。22年はミッキーカプチーノが1人気5着、セブンマジシャンが3人気6着、ガストリックが4人気16着。21年はサトノヘリオスが3人気13着、アスクワイルドモアが5人気10着。19年はブラックホールが5人気9着と人気を裏切るケースも目立つ点に注意が必要です。
また、朝日杯FSとは異なり前走OPクラス以上のレースに出走していた馬の活躍が目立つのもこのレースの特徴。メンバーは分散しますが、OPクラス以上の中距離レースはアイビーSや東スポ杯2歳Sなど、クラシックを目指す有力馬が集まるレースが多くハイレベルなレースになりやすいため、レベルの高いレースで戦ってきた馬に注目です。
続いてのポイントは間隔をあけたローテ有利な点です。
○連闘〜中3週
【0-1-0-19/20】
勝率0.0% 連対率5.0% 複勝率5.0%
単勝回収率0 複勝回収率19
○中4週以上
【5-4-5-43/57】
勝率8.8% 連対率15.8% 複勝回収率24.6%
単勝回収率177 複勝回収率93
間隔をあけた馬が有利になる理由は主に二点。まずはこのレース自体がタフなレースでもあり、レース間隔を詰めてしまうと消耗度が大きくなってしまいます。特に感覚を詰めた馬は、前走中山で走ることができるためコース適性があると思われて人気するケースもありますが、冬のタフな中山を短い間隔で使うというのはダメージが残るリスクもあります。小回りコースで好走し、間隔を詰めたローテで人気していた馬は22年にミッキーカプチーノが1人気5着。21年はサトノヘリオスが3人気13着と人気を裏切っているため注意が必要です。
もう一点は今の日本では間隔のあけるローテが主流となっており、間隔をあけている馬は前走重賞やOP特別などハイレベルなレースを使われている馬が多く、そもそも能力の高い馬が多い点です。
早い段階で賞金を加算し、ここを目標に使ってくる馬には要注目です。
最後のポイントは能力重視です。
世代限定戦はメンバー同士の力差が出やすいのも特徴の一つです。今後重賞〜GI戦線で活躍する馬もいれば、条件戦をなかなか勝ち上がれない馬も一緒に走ることとなります。そのため戦ってきた相手やレース内容を精査し、能力を見極めるのも大切な要素です。
牡馬の2歳GIは朝日杯FSとホープフルSとでメンバーが分散するため、能力の裏付けがある馬は素直に評価したいレースです。
以上、中山芝2000mの特徴についてでした!
今後も気がついた事があれば随時更新していきます!
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(今週は3歳戦が楽しみ!)
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