[胡乱考察]「境界戦機」における『リミッター』の概念は実は重要な意味合いを持っていた!?
はじめに
皆さん、キョカ活(※境界戦機活動の略)して日本人としての誇り、高めてますか!?
アニメ「境界戦機」が大好き、捨てライムです!
前回の僕の境界戦機への歪んだ愛を綴った記事は大変多くの方に目にしていただき、たくさんの反響をいただきました!
ありがとうございます!
気が付けばこの記事の投稿から約8ヶ月。
そう、境界戦機作中でアモウとガイがゴースト戦にて行方不明になってからケンブ斬と共に帰って来るまでの間と同じ位の月日が経っているのです。
時の流れの早さとは恐ろしい物ですね。
さて、最初に明言しておきますと今回の記事、ほぼ全て筆者である捨てライムの"妄想"です。
公式サイドにこれから語る様な意味合いを作中に込めたという情報は一切ありません。
なので「境界戦機の事が好きすぎて幻覚の境界戦機を見ている頭のおかしい人の戯言」として話半分に聞いて欲しいと思います。
話を戻して、私は昨年10月より同じく境界戦機を愛する人達と一緒にTwitter上で毎週開かれる「境界戦機」の自主視聴会に参加しており、序盤のエピソードを久しぶりに鑑賞していました。
そしてちょうど「境界戦機」一期の最終回である第13話を見ているうちに、ふと私の脳裏にある一つの"仮説"が浮かんだのです。
詳しくは後述するとして、一度全話視聴した上で2周目を見ていると、「境界戦機」というアニメを通して"リミッター"という概念には重要な意味があり、それこそがこのアニメが伝えたかったメッセージなのではないか、そんな風に急に頭の中で閃いたのです…深夜テンションで(←ここ重要)。
後から冷静になって考えてみれば、こじつけ考察も良い所な非常に質の悪い考察だったと反省しています。
しかしながら、この「境界戦機」というアニメは前回の記事でも触れた様に非常に出来が良くないため、インターネット上では日々作品に対しての批判的な意見が書き込まれています。
かく言う自分も結構書いています。
しかし、前回の記事の通り私はこの「境界戦機」というアニメに"ダメだった所"だけでなく"良かった所"も充分に存在すると考えており、特に主人公の椎葉アモウが自律思考型AIのガイと出会い相棒同士になって行く「ボーイミーツAI」の要素にはもっとブラッシュアップされれば非常に良い物になるであろうポテンシャルを感じていました。
本記事で解説する私の胡乱考察は正にその「ボーイミーツAI」の要素に深く関わる物であり、実際の制作陣の演出意図がどうだったのかはさておきこのアニメにボーイミーツAI的な観点で「実はこんな文脈もあったのかもしれない」という可能性を論じる事で、新たなる付加価値を与えたいと思ったのです。
そして、傲慢ではありますがこの記事で論じる胡乱考察がいつか新たなるボーイミーツAIをテーマに掲げた作品が出て来た時によりブラッシュアップされていくきっかけになると、そう信じて書いて行こうと思います。
(以下、本文中は書きやすさを考慮し文語体で書いて行く)
作中における一番基本的な意味での「リミッター」とは何か?
まずはこじつけ考察を述べる前に、「境界戦機」作中に登場する一番基本的な意味での「リミッター」設定について説明する必要があるだろう。
最初に作中でリミッターの概念が登場したのは第4話「別離」でのケンブ&ジョウガンvsゴースト戦での事。
どうやら通常のアメインにはリミッターという物が付いており、人間でも安全に制御出来る仕組みになっているようである。
しかしながらこのゴーストは常にリミッターを外しており、それ故にケンブ達メイレスが複数機で束になってかかっても敵わない強力な機体性能を発揮できるようだ。
次にリミッターという単語が登場したのは第13話「隠岐の島戦(後編)」での事。
第一期の最終決戦という事で作画にも非常に気合いの入った回である本エピソードにて、ゴーストとの戦闘で窮地に立たされたアモウにガイがこう提案した。
この提案に乗ったアモウはガイと共にケンブのリミッターを解除、フルブースト状態となった。
さらに、同エピソード内にてガシンの相棒AI・ケイはこの様に発言。
リミッターを解除したケンブのパワーに当初は困惑するアモウ。
しかし、すぐにガイとの声の掛け合いによってその恐るべきパワーを制御、正に一心同体とも言える連携でゴーストを止める事に成功し、ガシンやシオンの協力もあってゴーストをオーバーヒート状態に追いやった。
ちなみに戦闘終了後はケンブの機体に限界が来たらしく、リミッターを再設定している。
その後はしばらく間が空いて、第24話「北陸戦線(前編)」にて、ブラッドが操縦するブレイディファントムの強さにアモウがまたリミッターを解除しているのかと推測するもガイはリミッター解除は長期戦には向かないと否定し、代わりに安全装置をギリギリまで削って出力を上げている事が報告された。
…以上、筆者の聞き漏らしが無ければアニメ本編内にリミッターの設定が登場した場面の全てである。
そう、全25話のうちたった3話にしか登場していない。
それもリミッター概念が初登場した4話も含めてケンブにリミッターが設定されているという情報は13話まで一切語られず、ゴーストに立ち向かうためにリミッターを解除する展開にはかなり唐突な印象を持ってしまうだろう。
確かにゴーストにリミッターが設定されていればケンブ達に設定されていてもおかしくは無いのだが、それでも13話で解除するまでに一回でも良いからケンブのリミッターについて説明を入れて欲しかったものである。
まぁそれはさておき、このたった3話しか登場しないリミッターの概念に深い意味合いがあるとは一体どういう事なのか、それを次の項から解説して行こう。
(※ここから筆者のこじつけ考察)境界戦機とは人々の内心における「リミッター」の物語だった!?
と言うわけでここからは筆者が深夜テンションで思いついた胡乱な考察をつらつらと述べて行く。
まず、自律思考型AIのI-LeSが搭載されたアメインがメイレスであり、メイレスは人間とI-LeSが一緒に操縦する事が前提となるシステムである。
自律思考型AIのI-LeSには人間らしい感情豊かな人格が宿っており、彼らはその名の通り自分で考え、自分の意志で何かを決める事も可能だ。
当然、パイロットとなる人間も自分の意志で物事の判断が出来る。
そう、人間とI-LeSの両方に「物事を判断する能力」が備わっていると言って良い。
メイレスの操縦においてどちらか一方だけの思いが先行して行動する事は出来ず、両者の意志が合致していなければならないのだ。
先程のケンブのリミッター解除に関してもそうだ。
ガイは自分で勝手にケンブのリミッターを外しはしない、アモウに提案し、パイロットのアモウの意志を聞いてからリミッターを解除する。
反対に第24話「北陸戦線(前編)」にて、リミッターとは異なるものの安全装置を解除して強力なパワーを得ようと提案するアモウをガイは否定、「隠岐の島の時の様な思い(アモウもガイも重傷を負った)は二度とゴメン」であるとしてアモウを守るために安全装置の解除はしないと判断した。
これは、言わばケンブのリミッターを解除するためにはアモウとガイという二重の"リミッター(※ここで言うリミッターは作中に登場する"アメインのリミッター"ではなく一般的な意味)"がかかっているのである。
ややこしいのでこれ以降作中に登場する意味での単語をそのままリミッターと、一般的な意味で言う単語の方を"リミッター"と表記して行くが、メイレスの操縦においては人間とAIの各々の判断という「二重の"リミッター"」がかけられており、これは他のアメインには無いメイレス独自の特徴だ。
さて、ここで今度はメイレスでは無く、境界戦機作中において様々な勢力に影響を与えて来た自律思考型AIのプロトタイプ、ゴーストについて見て行こう。
詳しくは本編を参照して欲しいのだが、ゴーストの正体はガイ達I-LeSの原型になったI-LeS「プロトタイプ・ゼロ」であり、本質的にはガイ達と同じ存在である。
このゴーストは第一期の範囲内では自身のボディとなるアメインを持っており、プラモデル等の商品展開ではこのボディを「アメインゴースト」と呼称している。
さて、ここで一つの疑問が浮かぶ。
ゴーストもまたガイ達と同じ自律思考型AIのI-LeS、なのになぜゴーストが搭載されたアメインはメイレスとは呼ばれないのか。
この疑問に対する明確な答えは公式サイドからは明らかにされていないのだが、ここで筆者のこじつけ的自論を述べたい。
アメインゴーストとメイレスシリーズ最大の違い、それはパイロットがいるかどうかである事は明白の事実である。
メイレスシリーズには搭載されたI-LeSのパートナーとなる人間がパイロットとして搭乗し、心を合わせて連携して操縦する。
対してアメインゴーストはI-LeSであるゴーストが自分一人で操作し、自分の思うままに行動する機体である。
ゴーストは生存本能と攻撃的な性質に従って暴虐の限りを尽くす、まるで野生の熊の様な存在。
そこに心の"リミッター"、言わば自制心は存在しない。
それを象徴するかの様に、ゴーストはアメインとしてのリミッターも常に解除しているのだ。
自制心が無い、常に本能をむき出しにして暴れ回る。
これこそメイレスであるか否かを左右する重大な要素ではないかと筆者は考えた。
自身を操縦するパイロットも無く、何か物事を落ち着いて判断する自制心も無く、全身のリミッターを解除して理性も無いまま本能にのみ従うゴーストはメイレスでは無いのだ。
パイロットとI-LeSが精神的な"リミッター"、自制心を持ってメイレスの力を制御出来るからこそ、有事の際にはアメインのリミッターを外して強大なパワーを解放してもお互い連携する事である程度の制御が可能となり、その恐るべき力を正しく使える。
ゴーストの様な本能だけで戦う怪物にはならない。
…では、ゴーストのAIを操縦するパイロットが現れたとしたら?
という事で次は第二期に登場する「ゴーストを搭載」し「パイロットが操縦」するアメイン、ブレイディファントムの存在について見て行こう。
ブレイディファントムは第一期のラストでアモウ達に敗北したゴーストを北米軍が回収し、ブラッド・ワットの命により機体にゴーストを組み込んだ強力なアメインである。
これは構造だけ見ればガイを組み込んだケンブ達メイレスシリーズと同じ状態だ。
しかしながら、またもやこの機体にはメイレスという名前が冠されていない。
まぁ真面目に考えるならばメイレスシリーズの製造元はブレンゾン社であるため、北米軍が作ったブレイディファントムがその名を冠していないのは当然なのだが、せっかくなのでここでも「なぜブレイディファントムはメイレスでは無いのか」をこじつけ考察してみよう。
上記の説明の通り、ゴーストには自制心、心の"リミッター"が存在しない。
ガイ達正規のI-LeSがパイロットへの負担も考慮した上で機体を動かしていると思われるのに対し、ゴーストに操縦者を思いやる様な自制心は存在していないのである。
実際に劇中でも操縦者自身が安全装置をギリギリまで削っているとは言えこのブレイディファントムを操縦したブラッドはゴーストの操縦者を思いやる気の無い無茶な動きに巻き込まれ、体中にダメージを負ってしまっていた。
だからブレイディファントムはメイレスと同じシステムの様に見えてもメイレスにはなれない、パイロットの安全も無視して自分の思うままに暴れ回るだけなのではないだろうか。
しかしながら、実はこのゴーストが劇中たった一度だけ、パイロットの身体を思いやって行動した場面が存在した。
それがケンブ斬とブレイディファントムの最終決戦の決着後、敗北したブレイディファントムが爆発する直前の事である。
ブラッドはゴーストを行き過ぎた技術として(自分の計画で出た犠牲への贖罪も含め)道連れにしようとしたのだが、なんとゴーストは爆発の直前に脱出装置を起動させ、ブラッドを逃がしたのだ。
元々第一期で大破したゴーストが北米軍に回収されたのはゴースト自身がブラッドへコンタクトしたからであり、さらに元をたどれば第7話「討伐」でブラッドがゴーストと初めて顔を合わせて戦闘した所から始まったこの奇妙な関係性、ゴーストは意外にもブラッドの事を好いていたようである。
本来、ゴーストは本能的な行動しか取らないため、たとえ爆発直前であっても自身の生死には関係の無いパイロットを逃がすとは考えられない。
脱出させた所で自分は助からないからだ。
しかし、ゴーストはそれを実行した。
自分の意志で、物事を判断したのだ。
そう、この最期の瞬間においてゴーストは初めて自分の感情・行動をコントロールする"リミッター"、自制心を得る事が出来たのである。
本能だけで無秩序に暴れ回る怪物は、この瞬間だけはパイロットを危険から守るために脱出させる判断を行える存在、ガイ達と同じく心の"リミッター"を制御出来るI-LeSになっていたと言える。
言わば、彼は最期の最期にやっとなれたのかもしれない。
"メイレスゴースト"、もしくは"メイレスファントム"に。
…と、この様に長々とゴーストの心の"リミッター"、自制心について書き連ねたが、「結局何が言いたかったのか?」と思った読者もいるだろう。
ここで本記事の表題を思い出して欲しい。
そう。
この心の"リミッター"概念、AIたるガイやゴースト達だけでなく、他の登場人物、ひいては「境界戦機という世界観」その物にも適用できるのではないか???
境界戦機の物語は各国に支配された日本人が日本を取り戻すために戦う物語。
作中、その日本を支配する人々の中でも特に際立って悪事を行っていた登場人物が複数人存在している。
例えば第5話「決意」に登場したアジア軍のリウ・フウという人物。
彼は自身が支配する地域の日本人を不当な理由で罪に問い、強制労働施設や人身売買に送って私腹を肥やすという悪事を行っていた。
また、第14話「8ヶ月後」と第15話「再会」に登場する北米軍のトニー・ブランクは意図的に日本人を苦しめ、殺し、自身が劣勢になってアモウから刃を向けられて死の危機に陥っても尚「これからも何度でも日本人をいじめ続けてやる」という旨の発言を続ける等、もはや日本人いじめに命を懸けていた超危険人物である。
この様に「境界戦機」世界には日本人をいじめる事に執念を燃やす人物が複数人登場し、上記画像の通りどういうわけか彼らは皆人種を問わず耳がエルフの様に尖っているため一部の視聴者の間では通称「耳長族」と呼ばれているのだが、ここで先ほどまでの心の"リミッター"である自制心の話に戻ろう。
彼ら耳長族は自身の欲望を常に解放し本能のままに日本人を虐げている、言わば心の"リミッター"を持たない人間たちである。
つまり、彼ら耳長族は最期の瞬間を除き常に本能の赴くままに暴れた怪物・ゴーストと同じ様な存在と言えるのではないだろうか?
耳長族もゴーストも自制心という"リミッター"を持たず欲望のままに無実の人々に危害を加えている危険な存在だ。
そして、そんな彼らと対照的に描かれているのがアモウ達日本人や彼らに協力する人達である。
アモウ達は欲望のままには行動せず、自制心を持って誰かを思いやった行動を取る事が出来る。
メインキャラクターの日本人だけでなく、例えば第5話「決意」に登場するモブの一般市民の皆さんもアモウの事を庇い、逃がしてくれる等温かい対応をしてくれた事からもその傾向を見る事が出来る。
また、物語後半から登場する「新日本協力機構」に参加したアレクセイ・ゼレノイやホウ・グアンと言ったキャラクター達は、一度は八咫烏と敵対していたにも関わらず北米軍の暴虐を止めるために武器を降ろし、手を取り合い仲間となった。
これは心に自制心を持ち冷静な判断を下せなければ出来ない事ではないか。
本編ラスボスのブラッド・ワットに関しては第2期に突入して以降自分の計画のために他者を犠牲にしても構わないという姿勢が示され、同時に耳が尖り始めて「耳長族」の仲間入りを果たすかの様に描写されていたが、結局それらは全て父であるジョウ・スピアーズの悪行を止めるために演技であり、最終決戦での熱弁も心に"リミッター"を持たず好き勝手暴れる耳長族たちへの警鐘を鳴らし戒めるための意図があったと考えられ、最終的に自分のせいで出た犠牲への償いとしてゴーストと共に死のうとしていた等、実際には自制心を持ち理性的に動いていたため心に"リミッター"を持っている側の人間と言えるだろう。(どうやって耳を意図的に尖らせて「耳長族」であるかの様に偽っていたのかは全く理解できないが)
さらに、I-LeS達もまたきちんと自制心を持った存在であるためこちら側に分類される存在であり、第25話「北陸戦線(後編)」でアモウが放ったこの言葉
について、心の"リミッター"を持たず私利私欲のために無実の人々を利用し、その影響で生じた生死をデータ上の数字としか認識していない耳長族達よりもガイ達AIの方が人間らしい自制心があるという意味だと解釈する事も出来る。
同エピソード内において自身と因縁があり真の黒幕であるジェルマンを追い詰めたコリン・ディアロが復讐心に駆られてジェルマンにとどめを刺しそうになるも、その寸前で止めて事情聴取のために拘束するにとどめた事もまた、復讐心を押さえて冷静な判断を下すという彼の心の中の"リミッター"が作動したと言える事象と考えられるだろう。
ここまでの考察を簡単にまとめると、アモウ達八咫烏の人間や道中で出会った日本人、新日本協力機構に参加した国々の代表、ブラッド・ワット、何よりガイ達I-LeSが心に"リミッター"を持った存在。
反対に国籍を問わずどこにでも存在する自らの欲望に忠実で日本人をいじめる事に執念を燃やす耳長族と本能のままに暴れ回るゴースト(※最期の瞬間以外)が心の"リミッター"を持たない存在である。
これらを踏まえてこの「境界戦機」というアニメが何を描いていたのかと言うと、それは「自制心を持つ者と持たない者の対比」であり、ガイ達正規のI-LeSとゴーストの対比、アモウ達人間とI-LeSが力を合わせて強大な力を振るうメイレスと操縦するゴーストの本能のまま強大な力で暴れ回るアメインゴースト、そしてブレイディファントムとの対比は正に「境界戦機」の世界で起こっている事の象徴、縮図であったと言えるのではないだろうか。
人間とI-LeSがコンビを組んで一つのメイレスを操縦する姿は正に「人間とAI、二重の完璧なる"リミッター"を持った状態」であり、アモウとガイがリミッターを外しても連携してその強大な力に振り回されずに制御出来たのは「機械的なリミッターが無くても人間とAIの絆があれば、それは強大な力を制御する"リミッター"たり得る」事を表している。
『人間にも、AIにも、自制心という心の"リミッター"が必要』
『心に"リミッター"を持たない存在は怪物同然である』
『自制心があれば誰かと心を通わせる事も可能であり、そうやって心を通わせて絆を育む事が出来れば物理的なリミッターで無くても強大な力を制御する心理的な"リミッター"になる』
これこそが、「境界戦機」という作品が伝えたかったメッセージなのではないか。
「境界戦機」は自制心という非物理的な"リミッター"を持つ事こそ平和へとつながる道であり、相互理解への第一歩となるという事を我々に教えてくれたのだ。
そしてこれこそが本作が持つ「ボーイミーツAI」の神髄、AIという人間ではない存在とも人間と同じ様にお互いを思いやる心の"リミッター"を持って接し合う事で最高のパートナーとなり得るのである。
そう、「境界戦機」というアニメは「人々の心における"リミッター"の物語」だったと考えられるのではないだろうか!?
(↑境界戦機の記事なのにこの記事に全くI-LeSの画像が無くて寂しいので載っけておきます、かわいいですね)
終わりに
(以下、再び口語口調で書きます)
いかがでしたか?
最後までこのクソ長い考察文を読んでくださった皆さんに冒頭でもお伝えした通り、再び悲しいお知らせです。
この考察は私・捨てライムが深夜テンションで思いついた全く正当性の無いこじつけ考察であり、「境界戦機」公式にこの様なメッセージ性を込めて作品を作ったという情報は一切ございません。
そう、つまり頑張ってこの文章を最後まで読んでもぜんっぜん何の得にもならないんですね~これが!!!
いやもう本当に申し訳ございません。
恐らく作品の公式サイドは心の"リミッター"とか自制心とかそんな事一切考えておりません。
改めて見返してみると、結構穴の多い考察だったかなと自分でも感じています。
そもそもこの考察を書くにあたってかなり目をそらした部分も多いですし、この考察が合っている事は100%あり得ないです。
恐らく作中の描写から幾千万もの反証を発見する事が出来るでしょう。
しかし、たとえ全くもって正解である可能性があり得ない考察であったとしても、この「境界戦機」という作品にはこの様に色々と妄想して楽しむ事が出来るポテンシャルが秘められていると思うのです。
「境界戦機」は特に文芸面において非常にクオリティが低いと言わざるを得ない作品であり、それは筆者も痛い程よく理解しています。
それでもこのアニメの中にはまだ"可能性の種"が埋まっていると、皆さんにも感じて欲しいと思いこの記事を書かせていただきました。
「境界戦機」はアニメの面でもプラモデルの面でも非常に惜しいコンテンツです。
このまま「盛大にコケた失敗作」という烙印のままでコンテンツを閉じて欲しくない、一ファンとして毎日の様にそう思っています。
そんな中、先日バンダイの公式ブログにて何やら気になる文章が…。
まさか…何か新しい展開があるのか!?
いや、でも良くて雑誌展開でのジオラマストーリーとか小説だろうなぁ…と思いながら過ごしていた今日この頃。
新作、来ちゃった♪
いや確かに事あるごとに「ちゃんと良くなかった所を直して良かった所をブラッシュアップした境界戦機の新作作ってくれ~!!!」とTwitterで呟いてはいましたが、まさか本当に新作が来てしまうとは思わないじゃないですか!?!?!?
前作である無印の「境界戦機」と比べると随分とダークでシリアスな雰囲気になっているので少し面食らってしまいましたが、それでもこの「境界戦機」というコンテンツがまだ終わっていない事、やり直せるチャンスが与えられたのは本当に喜ばしい事です。
元々上記のバンダイのブログでの新作匂わせにとても心が躍り、居ても立ってもいられなくなってこの記事を執筆する気になったのですが、まさか執筆中に新作アニメが発表されるというタイムリーな事になるとは夢にも思いませんでした。
しかし、新シリーズの発表が行われたとは言えどもやはり無印の「境界戦機」を今後も愛好して行きたい気持ちに変わりはありません。
新シリーズが発表された今だからこそ、前作の「境界戦機」のお話をしたいじゃないですか。
色々ゴチャゴチャと書き連ねましたが、簡単に言えば「境界戦機を楽しみ尽くしたい!!!」という思いの一環とでも言いましょうか。
出来は全くもって褒められた物ではないものの、やっぱり何だかんだ言って私はこのアニメが大好きなので、せっかくならば骨の髄までしゃぶり尽くしたいじゃないですか。
という事で!
もしこの記事を読んで「この人の言ってるこじつけ考察、ほんとかなぁ???」と疑問に思った方、「いいや、俺はこう考えるね!!!」と別の考察を提唱したくなった方。
「境界戦機」、初めてでももう一回でも見ましょう!!!
本記事執筆時点ではYouTubeで全話公式無料配信中です!!!
いつ無料公開が終わるのかはわからないので、新シリーズの制作が発表された今がチャンスですよ!!!!!!
とは言え、単純にアニメとしての面白さは全く約束出来ない事はここに明言させて頂きます。
面白くなりそうな要素がとにかく変な方向に行ってしまうアニメなので。
あと作中に込められた政治的思想が怖いです。
もし不安なら、前回の記事で紹介させていただいた様な「天然でやってる変な所」を楽しむつもりで見ていくととても面白いのではないでしょうか。(クソデカチーズハンバーグとか自治まんじゅうとか)
それでは、この辺りで本記事を終わらせていただきます。
まだ目途は立っていないのですが、もしもまた「境界戦機」の胡乱考察記事を書く機会があるのなら、今度は第2期にて主人公の椎葉アモウがなぜ敵の命を奪うという非情な手段にも手を染められる様になったのかの正確な理由を第17話「トライヴェクタ」の回想と第18話「保護区」の描写から考察したいな~とぼんやり考えてはいるんですが、あまりにも不明瞭な作中描写も相まって考えられる説が多すぎて自分の中で考えがまとまっていないので当分は書け無さそうですね…。
改めて、最後まで読んで頂き本当にありがとうございました!
「良いか、今後俺と同じ様に境界戦機の胡乱考察記事を書いて見ろ。
この俺が、ケンブが、お前達の考察を必ず見に行く!
いつでもお前達の考察記事を待っているぞ!!!」
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