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コロナショック in ハワイ

日本でも連日報道されている新型コロナウイルス問題。
日本の学校休校はアメリカでも大きく報道され、アメリカもいよいよ新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の脅威が身近になってきました。

日本の学校休校もあいまって、今日には早速、日本の小学生をハワイで見かけました。ハワイは公式にはCOVID-19患者が出ていませんし、ちょうど春休みの時期にも重なりますので、今後も日本から避難して来る人が増えると予測されています。

もっとも、アメリカは現状では積極的に検査をしていませんし、アジアからの旅行者の検疫も厳しくないので、ハワイに感染者が全くいないとは考えにくいです。

コロナウイルスの現状の問題点

コロナウイルスの問題は、有効な治療法がはっきりしていないこと、そしてきちんとした検査を受けられる体制が整っていないことにあると思います。感染力がインフルエンザと同等、死亡率はおそらくそれ以上かもしれませんが、そういったデータがはっきりするのはもう少し時間がかかりそうです。

 ↓NEJM誌(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMp2000929)に1ヶ月ほど前に掲載された図ですが、感染が認識されはじめた初期は重症の人しか検出されないものです。だんだんとピラミッドの下の層(軽症・無症状)の数が明らかになると、全体像(感染力、死亡率など)が見えてきます。

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治療薬についてはいくつか候補薬がありますが、まだ効果は定まっていません。現在、複数の国で臨床試験が行われています。その結果は随時更新され、その度に推奨は変わるでしょう。

現段階で考えられる候補は:
1. カレトラ(リトナビル・ロピナビル) - HIV治療薬。
2. アビガン(ファビピラビル) - 新型インフルエンザ用に開発された備蓄薬。
3. レムデシビル(日本未承認薬) - エボラ出血熱用に開発。最も効果が期待されるが、日本では使えない。

これらはいずれも重症例にしか使われることはないでしょう。
これについて、日本感染症学会は医療従事者向けの治療薬の使用指針を提案しています。

このように状況が刻々と変化していますので、常に最新の情報に目を向ける必要がありますが、混乱を避けるためには、世界や国などの機関からの一次情報を中心に集めるのが原則だと思います。

陰謀論とかいろいろなウワサはありますが、それらの真偽は実際の行動にはさほど影響しません。少なくとも大多数の研究者や医療従事者はWHOやCDC、各国の感染症学会、そして権威のある医学雑誌の情報を元に、何が最適なのかを模索しながら行動しています。

ハワイの状況と最新情報の取得方法

ハワイは島社会で物流が限られていますので、いつも災害(主にハリケーン)が来る前は買い出しパニックが起こります。

今回、週半ばにハワイ保健衛生局(HDOH: Hawaii Department of Health)がコロナショックに備えて2週間分の水、食料、日用品の確保を呼びかけましたので、その影響で早速近隣のCostco(コストコ:アメリカでは[コスコー]と発音します)は買い出しの客でパニックになっていました。

そのニュースがこちらです:

『コロナウイルスが懸念される中、非常用品買い出しに駆け込む住人たち』
Residents stock up on emergency supplies amid coronavirus concerns. 
https://www.khon2.com/local-news/residents-stock-up-on-emergency-supplies-amid-coronavirus-concerns/

『マスクは正しく用いない人が多いので効果がない』
とされていますが、そんなのはおかまいなしでアマゾンでは超高値。このあたりは日本と状況は変わりません。しかも、質の良いマスクではないし、実際にオーダーできても、発送・配送が数週間後だったりします。

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店頭ではハンドサニタイザーもめっきり姿を消しています。こちらはアラモアナのターゲット。出して数時間で無くなったそうです。

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ハワイは感染の疑いのある人が2月28日時点で1人、HDOH(ハワイ保健衛生局)の監視下で症状などを自己経過観察している人が80人います。検査の条件を満たした感染症疑いの1人は今のところ陰性です。

ハワイもようやくCDC経由で検査キットが届いたので、今後、疑い症例が出た場合にもう少し素早く対応できるかもしれません(これまでは疑い症例はアメリカ本土のCDCに提出していました)。

ハワイにおけるCOVID-19の最新情報は以下のページに毎日更新されていますので、ハワイにいらっしゃる方はご覧ください。


まとめ・個人的見解

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は確実に世界にひろまっていますが、どこもかしこも、というよりは、時間的・空間的に散発しながら広がっている印象です。

もちろん、アジア、特に中国・韓国・日本はかなりまとまって発生しており、今以上の蔓延を防ぐための策としてクラスターを潰してしのぐ方策(集団行動を控えたり学校を休校にするなど)が取られていると思います。

これらはある意味では時間稼ぎの役割を持っていて、その間に検査体制や治療薬、そしてワクチンの開発などを急ピッチで進めているという感じです。

潜伏期間が長いことがある
無症状者の感染力がまだわからない
検査が簡単に受けられない
死亡率がはっきりしない
決め手となる治療薬がはっきりしない

といったことが不安を大きくさせる要因になっており、これらが明らかになるのはある程度時間がかかることを理解しておく必要があります(コントロールできない部分を明確にしておく)。

ハワイでは現状では感染確定例はいません。
でも、「感染症は旅をする」と言われるように、人の移動の多い時期、なおかつハワイが観光業で成り立っていることを考えると、それも時間の問題でしょう。

ハワイでも、日本でも、いつでも正しい情報を取得し、それをもとに行動・判断の基準にすることが求められていると思います。

必要以上に恐れない
いたずらに混乱におちいらない

一方で、

「わかっていないことが多い」ことを、看過しない・甘く見積もらない

ことが重要だと思います。

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