『浴』考
いろいろな『浴』がありますが、皆さんは何浴が好きですか?
私は断然『海水浴』です!
『浴』という字の成り立ちを見ると、谷の川のほとりで水浴びするイメージです。
こちらはハワイのローカルに有名なジャッドトレイル(Judd Trail)で遭遇できる川です。
この先に小さな滝と大きな水溜りがあり、休日はたくさんの子どもが
水浴びや崖ジャンプをしにくる秘密のスポットです。
もちろん、トレイルなので、ちょっとしたジャングルのような山道を
ハイキングすることになります。
このハイキングはトレイルの神アプリAll Trailsによると全長1マイル、
高低差50メートル弱で初心者向けになっています。
車でしか行きづらい場所なので、観光で行くのはやや敷居が高いですが、
インスタ・TikTok映えするポイントもあって、とても人気です。
さて、トレイルやハイキングといえば、森林浴でしょう。
森林浴の医学的な健康効果も確認されています。
ちなみに英語ではForest Bathingと言います。そのままですね。
森林浴をすると、回復モードである副交感神経優位になり、血圧、脈拍、
血糖値などが低下する傾向があり、ストレスが軽減され、気分が落ち着く、といった内容です。
まあ、そりゃそうだろう、という、当たり前といえば当たり前の結果なのですが、面白いのは、家に観葉植物を置いたり、都心に小さな公園を作るだけでも効果があるということです。
さて、ハワイといえば海水浴は切っても切り離せません。
知り合いにはハワイに何年も住んでいて海に全く入らない強者もいますが、海辺にたたずんで波と風の音のコラボを聞くだけでも、優しい自然の波長に心と体が溶け込んでいくのをすみずみまで感じとることができて、とっても癒されます。
探せばまだまだ人の少ない秘密のビーチがたくさんあります。
上はカイルアの近場のビーチです。ラニカイビーチ(ハワイ語で天国の海)が有名ですが、普通に駐車できて、シャワーもついているのに人が少ない穴場です。
下はダイアモンドヘッドのふもとの近くにある、海の近くのプールです。
満潮になると海の水と混ざって、エタニティプールと海水浴を同時に楽しめる贅沢なひとときを味わえます。
さて、海外に長く住んでいてもっとも欲するようになる日本の文化といえば、温泉でしょう。入浴は科学的な根拠とかどうとか以前に、確実に癒されますよね。
個人的には、日本に帰る一番の楽しみが毎日の入浴と、ちょっと遠出して
入る温泉です。
美味しいご飯ももちろん日本の大きな魅力ですが、やはり旅の疲れを癒し、自然と一体になれる露天風呂は格別です。
こればかりはハワイではなかなか味わえず、いつも羨ましく思っています。
そして最後に、ほぼいつでもどこでもできて、最も効果のある日光浴について。
過度の紫外線は皮膚にとって有害ですが、1日15〜20分程度の日光浴は、
ビタミンDの生成を促し、健康効果を増幅させます。
特に朝に太陽光を浴びると、幸せホルモンであるセロトニンが、
夜間に睡眠ホルモンであるメラトニンに変換されますので、睡眠の質がよくなります。
セロトニンはリズム運動や人との触れ合いで増加しますので、早朝の太陽を浴びながら家族で散歩するのは、まさに理想的といえるでしょう。
早朝の柔らかな日射しを浴びつつ、草木を愛でながら歩くのは、なんとも
リフレッシュできて気持ちのいいものです。
さて、いかがでしたでしょうか?
どの『浴』が気になりましたか?
環境によるだろう、と思われるかもしれませんが、太陽光を浴びたり、
草木と接したり、入浴したり、といったことは日常的にできます。
自然環境の動画や音声でも、効果があることがわかっています。
そして、『日常的にできること』を丁寧に、大事にすることが、
コロナによって人とのつながりを分断された新しい社会では、
とても重要になります。
日々、健康を維持するための小さな習慣を積み重ねることが、
病気になりにくく、もしなっても跳ね返せる免疫力につながります。
確かに、一つ一つのことは、十分な科学的データがあるわけではありませんが、ほとんどの場合、きちんと検証されていないだけで、こういった分野については、健康に良さそうで、害が少ないことについては積極的に取り入れることをお勧めします。
ちなみに、ライフスタイル医学では、
『感覚的に当たり前のことが、すごく大事』
という結論になることが多いですが、その『感覚』は、じつは
長らく文化・伝統的な習慣として受け継がれてきたものであることが多く、
結局それがとても大事なのだと気づきます。
何せ、人間が生きながらえてきた行動の結果・証拠ですので。
今後も、健康習慣を作るための情報発信を続けていきますので、ぜひ楽しみにしていてください。
近い将来、読者の方々との企画も行いますのでお見逃しなく!
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