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1.天竺はどこにある

インド旅は人生で2回目で、一人旅という意味では初めてである。

日本人として見ると、インドというのはとても不思議な国に見える。
多民族であり、多宗教であり、とても大きな国。
ヒマラヤのてっぺんから、赤道に近い海辺まで多様である。
様々な意味で、日本とは対称的だと思う
もしかしたらほかの国々から見ればアジアの2つの地域にすぎないのかもしれないが、ついつい不思議を感じてしまうのだ
私は日本で生まれた日本人という、とても狭いエリアしか知らない身である。

わからないこともたくさんあるだろうと思う
インドローカル的な感覚を知らない自分でしか気づかないこともあるだろう。
インドを鏡のようにして、自分や日本を立体的に知る旅になるのかもしれない。
どこに行くというほどの予定も無く、出来心のようにWEBで購入してしまったデリー往復のJALのチケットは3ヶ月ほどの間、放置されていた。
出発日は刻々と近づいてくるのに、日程が全く決められない。
本来、私は無精なのかもしれない。少し神経症な所もあり、異常な迄に情報を集めることもあるけれど、かと思うと途端に何もしないことも多い。

本当に、自分はインド旅に行きたいのだろうか?
行く理由がいつまでも見つからない。
逃げ出したいだけなのかもしれなかった。
ここではない何処かへ

出発まで1週間を切った師走の中旬。
慌ててビザの手配、e-sim、アダプター、ホテルの予約、旅程の精査…
準備を始めても目的は見つからない。
旅程をどうしたらいいのか皆目見当がつかないまま、出発日が近づいてきた。

まあ、なんとかなるだろう…
出発直数時間前、バタバタとコンビニで各種渡航書類をプリントアウトして滑り込みセーフで羽田空港国際線ターミナルへと向かう
見つからない目的を見つけるための行く先は、天竺にしよう
ならば、グーグルマップでもルートは見つからないだろう。

はるか天竺での年越し海外鉄道撮影の旅はどんな旅になるのだろうか。

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