「poole/マカロニえんぴつ」#2
鮮度を大事に、
新しめの曲について書いてみようと思います。
poole/マカロニえんぴつ
曲好きになる時って、「好きかも」って思ってから4日後ぐらいが、いっちゃん「好きー!」ってなりませんか?
聴き始めて間もない頃は、まだ曲覚えられてないから、丁度こんぐらい経ってからが1番ノリやすいっていうか。いわゆる「付き合う前の一番楽しい期間」に似てる気もする。どうせこれからヘビロテする(付き合う)んだろなっていう高揚感。
それで言うと、『poole』とはもうとっくに付き合ってる。なんなら同棲ぐらいはしてる。
マカえんの好きな曲は沢山あるんですが、『poole』はTop3に入るぐらい好きです。鮮度補正あるかもですが。やっぱ自分はこの肩の力抜けた感じがたまんないです。
サビの「ゆっくりと上手に生きていくむずかしさ」っていう歌詞。ため息出るほど刺さる。「夢が叶わない」とかのレベルじゃなくて、「ゆっくりと上手に生きること」さえむずかしいんだよなぁ。でもそれを歌ってくれることで、自分だけの苦しみから解放されるっていうか、なんか楽になれるんですよね。この「むずかしさ」に立ち向かってる人全員と味方になれた感覚。「乗り越えてこう」とか直接的な言葉より心強くなれる不思議。
肩抜け感に一役買ってるものとしてずっと鳴ってる一定のリズムもあると睨んでます。始まりから「ジャン ジャン ジャン ジャン…」ってギターで鳴ってるリズムが超シンプルで。複雑なリズムも勿論好きなんですけど、この曲の良さはこの超シンプルリズムが引き出してくれてる感じがします。
他にも特に難しい技術とか入れてなさそうなのも好きです。ガチ素人につき無知晒しの可能性ありですが、めっちゃ緻密なテクは無さそうな印象。もし緻密だったとしてもそれを感じさせないのが超良いです。聴く側もリラックスできる。
「暗い話を笑ってするため」って歌詞も大好きです。そもそも暗い話を笑ってするのが個人的に大好きです。日常で1番好きな瞬間でもある。マイナスでインプットしちゃったことをプラスにアウトプットできるってめっちゃ素敵だと思いません?
僕がマカえん好きな理由に聴き心地の良さがあって。1つは"韻"だと思うんですけど。『poole』でも「Do you believe me?」と「浮遊してる身」で踏んでたり、「とりあえず wake up!」と「取り返す生活!」で踏んでたりと踏み方も面白くて。
後、もう1つは歌い方です。はっとりニキの声ってめちゃ分かりやすい歌声なのに、曲によって、さらには曲の中でも声色様々で飽きが全く来ない。癖があるのに、くどくない。特にこの曲みたいな歌い方だいぶタイプです。
最近はこれ聴いてる内に、どんどん肯定力が身に付いてきました。考え過ぎてた部分に「まぁいっか」って思えたり、必要以上の自責も減ってきたり。
何より、文字通り前向いて歩くようになりました。音楽に救われる体験を現在進行形で味わってます。
…で、この曲が表題曲じゃなくて4曲入りのEPの4曲目ってのがこれまた。リスナー側に名曲を見つけさせてくれる。表題だったら、また感じ方も違うかったかも。僕たちだけの曲に思わせてくれる事で、より体に染みちゃう。
1曲でそのアーティストの魅力が伝わりきる訳は無いんですが、マカえんの魅力がふんだんに詰まった曲であるのは間違いないと思います。