2024/06/23 宗谷岬 サロベツ 羽幌
ピンネシリの宿での朝、小雨。
朝、夫が温泉に入っていて知り合った地元の方に、朝ごはんを一緒にどうかと誘ってもらった。隣の部屋に泊まっていた人だった。
人懐こく、頭の回転が早い83歳のTさん。地元の中頓別で長年酪農をしてきて、今は家業を娘夫婦に譲り、悠々自適でやっているという。
この宿泊施設について、地元の人たちに変な噂(ネズミが出るとか)が流れており、利用者が少ないらしい。それが残念で、Tさんはいろいろな知り合いを誘って宿泊し、交流しているとのこと。
Tさん夫妻の他、2組の80歳代ご夫婦が一緒に朝ごはんをとるところであった。
それぞれ、おかずを持ち寄っているとのこと。
炊飯器のほかほかご飯と、レトルトのお味噌汁、お漬物、サラダをご馳走になった。
ごはんをいただきつつ、談笑に加わらせてもらった。
Tさん、誰が一番にボケるか競争しているんだと、笑いをとっていた。また、免許返納の話でも盛り上がっていた。
彼は今が一番楽しいという。
おしゃべりで笑顔の絶えない彼だが、2〜3年前までうつ状態でしんどく、お酒に走っていたとのこと。一人でずっと悩んでいたが、いろいろな立場の人がいるのだと理解したら楽になった。その時から、どうしたら人生が楽しくなるか、前向きに考えてやってきたという。
地元の人たちは、旅行というと中頓別以外の遠方に行くが、近所でも、こうして皆で何か持ち寄り、集まって楽しむこともできるんだという。
最後に皆で記念写真を撮り、LINEを交換してお別れした。お土産に、なぜか乳酸菌飲料の箱入りをいただいた。
外は雨が続いている。
中頓別のセイコーマートでちょっと食べ物を買い、宗谷岬に向かう。
海岸線を北上、何もない感じがいい。右手に海を眺めつつ、ひた走る。
まっすぐな道を、夫はけっこうなスピードで走っていた。
急に鹿が飛び出してくることがあるし、スピード違反の取り締まりはレンタカーに厳しいらしいので、ほどほどにした方が良かった(後から知った)。何事もなくてよかった。
宗谷岬に到着。吹きさらしの雨風でとても寒い。綿の長袖Tシャツの上にウールのカーディガンを羽織り、レインウェアを着ても寒い。気温9℃。
霞んでいて見晴らしは不良、残念。
ともかく日本最北の岬に立った。
宮崎賢治の碑があった。賢治は妹を失ったあと、悲痛な気持ちを抱え、ここからサハリンに渡ったとのこと。人生しんどい時、一人になるにはいい場所かもしれない。
岬を後にし、日本最北端の牧場の横を通る。丘陵の牧草地帯に、黒牛が草をはんでいる。幻想的な景色。人が全くいない。
宗谷湾の湾岸を走り、30分あまり、稚内に到着。
駅前のラーメンたからにて塩ラーメンをいただく。ウニ丼の店と迷ったが、冷えた身体はラーメンを欲していた。
隣で席の順番を待っていた女性と話す。70歳くらいの方。北見在住で、礼文島に行ってきたとのこと。雨で見晴らしが悪く残念であったが50年ぶりに島の宿泊施設(確かユースホステル)に泊まって懐かしかったと。
北見は、玉ねぎとカーリングで有名、と教えてもらった。
これから北見に電車で帰るが7時間かかる。
7時間もかかるの!北海道はやはり広い。
おなかがいっぱいになり、あたたまったところで、サロベツに向かって南下する。
雨が晴れてきた。
サロベツ湿原センターに到着。
センター内の展示で、湿原の歴史や動植物について知った後、湿原を歩く。
サロベツ湿原を後に、道北の西岸を南下する。湿原に沿った道を、欧米人のカップルが自転車を漕いできて、すれ違った。
富良野•美瑛ではたくさんの外国人を見かけたが、ここでははじめて。
夕方、羽幌着。
今夜はここで宿泊。明朝の高速船で天売島にわたる予定。
曇っていてサンセットは見られず。