見出し画像

地方公務員 馬鹿げてないのは給与の額だけだった

こんにちは、はじめまして。
役所勤めの地方公務員です。

今年度末、2025年の3月に退職することを決めました。

退職したい、というよりも「今退職しなきゃやばくないか」という境地に至って決めた感じです。

そこに至った理由がいくつかあるので、少しずつシェアさせてください。


凡人が退職を考える際に、まずネックになるのがお給料です。

役所って20代、30代のうちは、給料は決して高くないんです。
私も共働きで子育てしながら、(貯まんないもんだな)って思ってました。

でも40過ぎたあたりから徐々に追いついてきて、役職が付くと年収は800万を超えてきます。部長で一千万くらい。地方の役所勤めではそれぐらいが限界。

でも、800万って50歳の女性が得る給与としてはかなりいい方ですよね。
時間だけえらく拘束されて、ストレスはそれなりにあるけども、大した仕事はしていません。

公務員もいろいろだから断言できないのですが、能力と給与が釣り合ってないことが多いです、役所勤めとか、特に。

自分は釣り合っている、と感じる人の多くは、能力と釣り合っているのではなく、受けるストレスや拘束時間と釣り合っているんではないかと思います。

私は新卒で民間のマーケティング会社に入社後、ほどなく専門職として転職したのですが、最初に指導してくれた役所の先輩が、コピーの「ソート機能」を知らなくてすごくビックリしたのを覚えています。

あと、まあ、仕事の流れが遅かった。

民間では営業職だったので、月1ミーティングで営業成績を怒られやしないかと、みんなピリピリしてました。


で、そういう感じだから、同期の友達と「辞めたいよね」とか「いつ辞めようか」なんて話になっても、実際に辞める人はほとんどいないんです。

この間もこんな話になりました。

「だってさ、もったいなくない? 一番かわいい盛りに子どもと過ごす時間を削って続けたからここまで給与が上がったのに。今辞めたら、悔しいというか、あの時頑張った私はなんだったの?、って思っちゃう。」

その時私はもう退職することを決めていたのですが、(なるほどな。)と思いました。

でも同時に、思ったんですよね。
「あの時頑張ったから、今辞められるんじゃないか」と。

その時に辞めなかったのは、一重に自信や覚悟がないからで、辞めない選択は常に自分がするんです。辞める、って言っても、役所は止めたりしませんから。

だから、それをそういう風にとらえることには少し違和感を覚えました。

そもそも地方公務員なんて、本当に能力が高い人は選ばない職業です。
周囲を見ても、圧倒的に凡人が多い。
意地悪な人はいるけど、それは性格の問題だし。

なまじ給料があがっってくると、それはこれまで頑張った自分へのご褒美ととらえる人が多いけど、でもそんなことないんです。
ただ長年勤務した結果ってだけ。

だから、そこにこだわるばかりに、残り少なくなってきた時間に焦点を当てないのは非常に危険だぞ、という考えに至りました。

私は大して能力もないのに、専門職として扱ってもらい、給料もいただけて感謝している。
家も建てられて、家族を養うことができたのは、役所のおかげ。

でもこの歳になって、人生の「終わり」までの距離感がつかめてきました。
いよいよ、というか、やっと。

このあたりの感覚はひとぞれぞれですよね。
もっと早く、あるいは定年を迎えてから感じる方もいる。

私は数年前から徐々に、でした。
そして思いがけない昇進で年収がさらにあがった今年の4月、
これはまずいぞ、と思いました。

上司が帰るまで帰らない、とか
くだらない仕事のために休日出勤する、とか
議員や権力者のご機嫌をとる、とか

そんなバカげたことしている場合じゃない。

もう残業なんかしている場合じゃない
早くしないと死んじゃうぞ、って。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?