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妖怪🐦🐦‍⬛🐤(とりさん)の物語

🐦🐦‍⬛🐤(とりさん)たちは、山奥の不思議な森に住む妖怪たちだ。彼らは普通の鳥のように見えるが、実はそれぞれ異なる能力を持ち、夜になるとその力を使って人々を試しにやってくる。

まず、🐦(シロ)は、白く光る体を持つ妖怪鳥。彼は、夜の暗闇に美しい光を放ち、人々を迷わせる。光に引き寄せられて近づいてくる者たちを、まるで幻のように導き、同じ場所を何度もぐるぐる回らせるといういたずらを好む。しかし、シロは悪意があるわけではなく、迷った者が心の平穏を取り戻すと、自然とその道を明らかにし、家に帰らせることができる。

次に、🐦‍⬛(クロ)は、漆黒の羽を持つ鳥で、静寂を司る妖怪だ。クロが飛び立つと、周囲は不気味なほど静かになり、風の音さえも消え去る。彼は、人々の心の声を聞き取る能力を持ち、その者が抱える不安や恐怖を吸い取ることで、心を軽くする。クロは、静かに相手の心の弱さを取り除き、逆に勇気を与える存在だが、その姿はほとんど見えないため、多くの人が彼に出会ったことに気づかない。

そして、🐤(ヒヨ)は、鮮やかな黄色の羽を持つ小さな妖怪鳥で、森の中で迷子になった者を救う役目を持っている。ヒヨは甘い声で歌い、道に迷った者の心を落ち着かせる。その歌声を聞いた者は、自然と心が安らぎ、道を見つけることができる。しかし、ヒヨの歌を聞くには、純粋な心を持つ者でなければならないと言われている。欲や迷いを抱えた者は、彼の歌声を聞くことができない。

ある時、森を通る一人の旅人がいた。彼は心に大きな悩みを抱えており、夜の森で道に迷ってしまった。まずはシロが現れ、その光に引き寄せられて旅人はついて行ったが、道はなかなか見つからない。彼は焦りと不安を募らせたが、次第にその光の美しさに魅了され、心を落ち着けることができた。

その時、クロが静かに現れ、旅人の心の中の恐怖や迷いを吸い取り始めた。深い静寂の中で、旅人は自分の心に向き合い、これまで避けてきた問題と正面から向き合うことができた。そして最後に、ヒヨの甘い歌声が響き渡ると、旅人は不思議と自分の進むべき道を理解し、森を抜けることができた。

森を抜けた後、旅人は心の中で感じた変化に気づく。迷いは消え、これからの人生をどう歩んでいくかがはっきりと見えた。🐦🐦‍⬛🐤たちの試練を超えたことで、彼は自分自身と向き合い、強くなることができたのだ。

それ以来、彼はとりさんたちのことを「心を試す妖怪」として村に伝え、困難に直面した時こそ、彼らが導いてくれると信じられるようになった。

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