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【LAD】ブレイク・トライネン、マイケル・コンフォートと契約


ブレイク・トライネン

契約の概要+ドジャース時代の振り返り

1年$10M(2020)
結果: 27試合 3.86ERA 3.15FIP
評価: A

2年$17.5M(2021-22) + 23年球団オプション $8M
結果: 77試合 1.98ERA 2.95FIP, 22年はほぼ全休
評価: A

1年$8M(2023) + 24年条件付きオプション(23年全休により$1M)
結果: 23年全休 + 50試合 1.93ERA 3.91FIP
評価: A

2年$22M(2025-26)
結果: ?
評価: ?

https://legacy.baseballprospectus.com/compensation/cots/nl-west/los-angeles-dodgers/

トライネンが初めてドジャースにやって来たのは2020年でした。
その年はコロナウイルスの影響もあって微妙な成績に終わりましたが、21年にスライダーをスイーパーに変更すると化け物リリーフへと進化し、その後の契約はバーゲンとはいきませんが、2年間の故障を挟んだ割には上手くいった方だと思います。
ちなみにトライネンは今年エリートリリーフ級の成績を残しましたが、契約は2023年の成績により変動するオプションだったため、なんと年俸は$1Mで済みました。
そして成績をひっさげてオフに臨みドジャースと再契約。契約は2年$22M少し高め。37-38歳のシーズンをカバーする契約のため、正直何が起こるかわかりません。

ライアン・ブレイジャーとの比較から見るトライネンの将来

ベテランリリーフとの再契約と言えば24年オフに2年$9Mの契約を結んだライアン・ブレイジャーが浮かびます。これもトライネン同様37-38歳シーズンをカバーしたモノであるため良い比較対象です。

どちらも30代後半のベテランなので超優秀な点はありませんが、トライネンの方が契約が高いのは理解できます。K%, BB%,それを合わせたK-BB%も優秀の域です。またトライネンのスタットキャストページに飛べば赤ばっかりです。
2024年のブレイジャーは故障もあり、28IPの登板に留まってしまったため、比較が難しいですが、K%, Stuff+に加齢による劣化が見られます。トライネンも同じ道をたどるかもしれません。
加えて球質を示すStuff+が92と低いのは気になる点です。球種別に分解すると
フォーシーム 71
シンカー 78
カッター 35
スイーパー 134 

となっています。つまりトライネンの代名詞である"ビデオゲームスライダー"以外はリーグ平均を大きく下回った球であるということです。
これは即ち場所をミスったら打たれる可能性が大きく上がることを示します。主観ですがトライネンが比較的打たれていた6月はカッターがゾーン真ん中によっていた気がします。
今季のトライネンのスイーパーは
被打率.120, xBA .140, xSLG .186, 空振り率50.0%
としっかり機能していたので、今後もトライネンの決め球はスイーパーになりそうです。トライネンが成績を保つには
・スイーパーの形/球速を保ち、有効な球とすること
・FF, FC, SIを平均かそれ以上にコマンドすること

がキーとなりそうです。

マイケル・コンフォート

契約の概要と評価

基本契約: 1年$17M(2024)

短かっ!
エドマンやスネルのような複雑な契約条項が入る契約が多かった最近のドジャースにしては久しぶりのストレートな単年契約です。

今季のコンフォートは故障離脱があったものの、
130試合 .237AVG .309OBP .450SLG .759OPS 20HR wRC+112
の成績を残しています。表面上は微妙な成績ですが、スタットキャスト系に指標は優秀で、成績向上が期待できます。

https://baseballsavant.mlb.com/savant-player/michael-conforto-624424?stats=statcast-r-hitting-mlb

New York PostのJoel Sherman記者が指摘していましたが、ホームとアウェイの成績差が激しく、ジャイアンツの本拠地であるオラクル・パークに苦しめられた面が大きそうです。
FangraphsのDepth Chart成績予測システムはコンフォートの来季成績を
.244/.323/.429 wRC+111 fWAR 1.5
と予測しており、ドジャースの打者育成にかければもう少し上向くかもしれません。
アップサイドが大きいコンフォートをリスクの少ない単年契約で獲得できたのはさすがフリードマンと言うところです。

ドジャースでの役割とラッシング

コンフォートは基本両翼の外野手ですが、2019年にはセンターを守った経験のある選手で、一応外野全ポジションを守れると思われます。

このままのロースター構成で開幕を迎えるならばコンフォートは
レフトのレギュラーを獲得すると見られます。相手投手の左右によって打順に変更はありますが、基本線はレギュラーです。
※今後外野補強をするにあたって変更可能性高い
一方でドジャースのロースターで大きな問題はドルトン・ラッシングの処遇です。mlb.com全体39位、ドジャースシステム1位のラッシングは2024年シーズンを2A, 3Aで過ごしましたが、通算で
.271AVG, .384OBP, .512SLG 26HR、3AでのwRC+は128と優秀な成績を残しています。まだ3Aでの試合数が37しかないため、開幕メジャーは可能性低いですが、来季後半くらいにはデビューする見込みです。

ラッシングは元々キャッチャーでしたが、10年契約を結んだウィル・スミスが君臨していたため、レフトにコンバートされました。
左打の両翼外野手と言う点でポジションがコンフォートとダダ被りであり、その攻撃力を活かしたいとなってもブロックされてしまいます。

今後テオスカーなどの右打ち外野手を獲得するにあたっても付きまとうラッシングの処遇も注目したいところです。

今後のドジャース補強戦略

右打ちの外野手

コンフォートの加入で無理して獲得するほどではなくなりましたが、ラインアップに左打者が少し多いので、右の外野手を補強したいところです。
候補としてはFAではテオスカー・ヘルナンデス、トレードでは鈴木誠也などがありそうです。

ブルペン

ブルペンにリソースを割くことを嫌うフリードマンですが、FA市場トップクラスのリリーフ投手をターゲットとしているようです。
The AthleticのFabian Ardayaによればデビン・ウィリアムスタナ―・スコットなどのトップFAプレイヤーを含む選択肢を検討しているとのこと。
24年のベテランリリーフは
ダニエル・ハドソン $4M 出来高含む
ジョー・ケリー  $8M
トライネン  $1M
ブレイジャー $4.5M

このうちFAなのがハドソン、ケリー、トライネンで$13M空いたところで、トライネンの再契約で残りは$2Mです。
カネは大谷効果であるようなので、穴埋めとアップグレードで大物FAを入れるのもありそうです。

ドジャースブルペン

先発デプス

ブレイク・スネルを獲得したドジャースですが、昨年のジェームス・パクストンのように安く獲得できるデプスピッチャーを獲得する可能性があります。候補となるのはロス・ストリップリング、クリス・フレクセン、パトリック・コービンなどです。
もちろんカーショーの再契約も忘れずに。



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