【10】好きなものを仕事にするということ
#旅と写真と文章と のクルーであるmariaさんから頂いた大切なバトン。
半年ぶりの更新は、なんと交換日記。
1年ほど前から入っているオンラインコミュニティ
#旅と写真と文章と にてクルー同士の交換日記が始まりました。
久しぶりに味わうドキドキを受け取って書くテーマは、『好きなものと働く』
このトピックは、私の人生そのものみたいな感じなので
少し長くなりますが、お付き合い頂けましたら幸いです。
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わたしの働いている会社は、いわゆる街中に店舗を構えるような大手の旅行会社ではない。
元々は大手電機メーカーのインハウス系旅行会社で、社員の出張や研修等の手配をメインに扱う会社である。
そんな会社で、今は団体旅行の営業、時々添乗員として働いている。
いうまでもなく、私の好きなものは「旅」、「旅行」。
社会人になった今も、国内外問わず、ゆるーく旅をしている。
ちなみに、わたしのAnother Skyは『マルタ🇲🇹』。ここ6年ほど推しに推している国である。
最近の海外旅のおもしろ話は、『ヨーロッパひとり旅、1週間で4カ国のクリスマスマーケットを巡り、ドイツで体調を崩して死にかける』の巻。
今回は、そんな好きなものを仕事にしてしまった私の話をしていこう。
私がこの業界に興味を持ったのは高校生の時。というよりは、この業界で働くことしか頭からなくなったのが高校生の時と言った方が正しいだろうか。
幼い頃から、北は北海道から南は沖縄まで、時々海外と旅行好きな両親に恵まれたお陰で、旅や旅行というものは特別なものではなく、ごく身近に感じるものだった。
夏・冬・春休み、GWなどの長期休みはもちろん、週末にも温泉へ出かけたり、餃子を食べに宇都宮までドライブしたり。。
そんな事が当たり前だと思っていた。
その当たり前が突然崩れたのは、高校の友人たちの話を聞いている時だった。
「家族で旅行なんて夏休みと年末年始におばあちゃん家へ行く位でそんなに沢山行かないよ〜」と。みんな口を揃えて言うのである。
「なんで?え、旅行行かないの?」
「だって親仕事だもん!むりだよ〜」
この時に、日本人の旅行者数を調べたり、パスポートの所持率なんかも調べた。
私なりの見解は、会社員として働く人のほとんどは、有給が消化しきれていない、ピーク時期は料金が軒並み高く、足が向かない事だった。 (後に、有給の取得率と旅行についての関係性は大学の卒論で解く事になる)
週末にサクッと日帰りで、餃子を食べて温泉に入るために栃木へ行くのも立派な旅行だと思うんだけどなぁ。。そんなことを思いながら悶々としていたのだ。
旅や、旅行が全てではないけれど《非日常》から得られる感情ってたくさんある。
旅先で見る絶景も、ちょっと特徴的な匂いのする場所も、百聞は一見にしかずではないけれど、ガイドブックやテレビから見たり、聞いたりするだけでは伝わらない、感じられない何かがある事を私は知っている。
私自身がそうだったように、もっとたくさんの人に同じ経験をしてもらいたいなぁ・・・と思うようになった事が私の原点。
このタイミングで、旅行の楽しさを伝えられる仕事、旅行や観光に携わる仕事、 業界で働くことを心に決めた。今考えると至って単純な理由でよくここまで来られたな、と思う。
その後、大学も観光系カリキュラムの充実した学部を選び、国際観光学課を卒業した。在学中には国家資格も取得したし、就活前は企業・業界研究を誰にも負けないくらいした。
結果的に、旅行会社に入社している事を考えると、いわゆる【夢を叶えた】というやつなのかもしれない。長年の夢を叶えて、好きを仕事にした私でも、この5年近くの間に会社を辞めたいと思った事は何度もある。好きでは越えられない壁はどうしてもあるのだ。
とはいえ、私自身は、興味の無いことはとことん頭に入らないし、手も進まない。全く思い入れのない事を仕事にする方が苦痛で仕方がない。
よく、好きなことを仕事にして嫌いにならない?
という質問を受けることがある。きっと考え方はたくさんあるけれど、好きが近くにあって、つまらないという事はない。悩まされる事も、人知れず涙させられた日ももちろんあるし、タイミングによっては、あーもう!大嫌い!!と思う事も 0ではない。それでも、1人でも多くの人の旅の思い出が、より良いものになるように。と考えていくのは、ワクワクする。
今の希望部署に異動するまでにも紆余曲折はたくさんあった。何でこんな仕事しているのだろう、やりたくない事に時間を使う意味って・・・と。
今考れば、海外の航空券や、ビザ・ホテルを手配していたおかげで、普通なら知らなかったであろう知識も、人から聞かれればすぐに答えられるし、行きたい国や地域を聞けば、どのエアラインが利用できるか、ビザの有無や注意点なんかは得意分野に近いほどにもなった。アメリカのホテルと1年間英語でやり取りしながら、悔しい思いをした日々も、あの時頑張れたのだから!と、全て自分自身の力になっていると思う。
それでもなお、今の会社で一生働けるとは思っていない。
ただ、もし仮にこの会社を辞めたとしても、一生『旅』や『観光』、『旅行』といった業界から離れる事はないだろう。
世界中を旅している人なんて、ごまんといるし、私よりも経験値の高い人だって数えきれないほどにいる。それでも、私にしかできない旅に関する仕事が絶対にあるはずだから、自分の経験と、仕事で得た知識をうまく活用して、旅の相談なんかも仕事として受けられるようにしていきたい。
旅行会社を開く資格、添乗員として働く為の資格は持っているから、次はクルーズか何か専門的な知識も合わせて深めていきたいと最近思い始めた。
旅も、旅行も観光も私の仕事、というよりは人生の一部として切っても切り離せないものだから一生付き合っていく。
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次のバトンは、みずきちゃんへお願いしたいな。
テーマは『私の譲れないもの』。
いつもバイタリティに溢れるみずきちゃんが、譲れないもの教えてください。
from Thailand 大丈夫かしら?
今日もお疲れ様でした!