素敵なマダムたちに出会った話
外出中、少し時間が空いたので
コーディングの勉強をしに、近くにあったカフェへ。
私の座った席の、通路を挟んだお隣の席には
向かい合って楽しそうに話す2人のマダムがいました。
2人ともお上品で、お洒落で、楽しそうで
「良いなぁ、こんな風に年を重ねて、お友達と話したいなぁ。」
と思わず見てしまう程とても素敵でした。
暫く勉強していると
1人のマダムが、咽込んでしまいました。
私はペーパーナプキンを咄嗟に差し出しながら、思わず声を掛けてしまいました。
少し驚かせてしまって、申し訳無いなと思いました。
ですが「ありがとう、変な所に入ってしまって…」と
優しく微笑みながら言ってくださったので
安心して席に戻ろうとしました。
すると、もう1人のマダムが
「あなたの着ているスカート、とても素敵ね!」
「私も同じようなものを持っているのよ」
と話しかけてくださり
そこから、2人のマダムと少しの間お話をしました。
ですが、その少しの時間で色々な話を聞けました。
「今は良い時代になったわね」
「私やあなたみたいな人でも素敵な喫茶店に入れるんですもの」
「私は戦前生まれでね、嫌な時代だったの」
「男女差別もあったり、子供を預けて働くなんて出来なくて…」
「だからね、これからは本当に良い時代よ、良かったわね」
「だからこれからの時代を楽しんでね」
そう言った後に「ちょっと化粧室へ行ってくるわね」と可愛らしく笑って
1人のマダムが席を立った後
もう1人のマダムに私は質問してみました
「どうしたら、お2人のように年を重ねることができますか?」と
お2人はカフェの近くにあるジムで出会って
いつも一汗かいた後に、そのカフェでお話をしているのだそうです。
マダムはすぐに答えてくれました。
「趣味を持つことね!とても大事なことよ。」
「でも、貴方は大丈夫そうね?そのまま人生を楽しく過ごせば良いのよ」と
少し嬉しくなった後に、私はポロッと言ってしまいました。
「でも私、今特にパートナーも居ないんです」
「やってみたいだけで仕事を辞めて、今走ってる感じで…」
困らせてしまう、と思って何か言葉を言おうとしていたら
「あらやだ、そんな事?気にしなくて良いわよ」と
マダムは笑って言いました。
「結婚なんて、したくなったらすれば良いのよ。」
「やりたい事を見つけて、それに向かって頑張れるって凄い事よ?」
なんなら、私の娘も結婚してないわ!と明るく笑って言いました。
すると丁度席を外していたもう1人のマダムが戻ってきて
2人のマダムは「じゃあねお嬢さん、お元気で!」
そう言って、明るく優雅に帰って行きました。
少しのきっかけで、何が起こるか分からないなぁ。と思いながら
この記事を書いております。
もう会うことも無いであろう2人のマダムの事を
私はきっと忘れないでしょう。
僅かな時間でしたが、とても素敵な時間をありがとうございました。
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