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【創作#12】2回目の個展「レリーフピクセル展EXPORT」を終えて
こんにちは、Lily☺︎KGことイトウリリィです。
2024年12月6日㈮〜12月8日㈰の三日間、個展を「東京/渋谷」にて開催しました。
お越しくださった皆様、お声がけやSNSなどの情報で知って下さっていた皆様、DMハガキを置いて下さった店舗様、本当にありがとうございました。
今回の個展は、私の新たな表現方法「レリーフピクセル」を中心とした内容です。「レリーフピクセル」についてご存じない方もいると思うので、個展内容をまとめた前回note記事を以下掲載します。一度目を通してもらえると本note記事がより分かりやすいかと思います。
本note記事は、第2回目となる個展の「個展を終えて振り返ってみた話、来場者の皆さんの意見や反応、今後のLilyKGについて」等の内容に触れていきます。
1.個展を振り返ってみた話
a.なぜこの場所でやりたかったのか?
個展の会場は「ギャラリー小宇宙」様(東京/渋谷)という貸しスペースです。ギャラリーの建物である【岡崎ビル】について少し知って欲しいので、以下に引用文章を載せます。
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■建物詳細
岡崎ビル(渋谷区渋谷2丁目14-13)は、渋谷駅徒歩4分の賃貸オフィスビル・貸店舗です。
建物は地上10階・地下1階建て、竣工は1961年1月です。エレベーターは1基あります。基準階フロア面積は36.5坪です。
渋谷の都市開発の関係に伴って取り壊しが決まっており、オーナー様もそれを承知で運営スタートをされて2025年4月末でギャラリーは終了となるそうです。
私は昨年2023年12月頃にたまたまこの場所を知って遊びに行ったところ、12月の夜のギャラリー内が儚くも美しい雰囲気でした。
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この光景を見た時に、「レリーフピクセルが美しく見える瞬間だ」「レリーフピクセルを冬のこの会場でしたい」と思いました。
ですが、建物の取り壊しやギャラリーのリミットを聞いた時…2024年冬しかチャンスがないことを知って今に至ります。
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無骨ながら味わいのある空間はタイムスリップした印象。
結果、この建物と共にLilyKGのこと・レリーフピクセルのことを【追憶の一部】にすることが出来て満たせれた気持ちになりました。
b.作品について
2024年1月〜3月までは、レリーフピクセルの作り方が安定していませんでした。というのも、最初はマスキングテープの粘着面を上にしてビーズを並べ、ペクボード(台座)で整列されるような手順でした。
今思うと正気の沙汰ではない…大変手間のかかることをしていました。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/165198348/picture_pc_a6cc4285f985766a730904aba6e6d297.jpg?width=1200)
ちなみに、この作品が1番サイズが大きいです。
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©小林光《終焉遊戯》
▼サイズ…146×146px/約40×40cm (額込)
▼使用ビーズ数…約30,000粒
▼制作日数…合計約60日
歪み解消や制作感覚は「作り続ける」の一択です。この時期は特に有償でのやりとりはなく、作ったら現物を原画提供者に贈ることしか出来ませんでした。
もちろん、作らせていただいた方々には利益の有無を考えてもらった上でお話を進めていたので、形となったレリーフピクセルは「皆さんの優しさ」で仕上がっています。
2024年4月から、有償依頼や個人での販売をスタートさせます。飛びつくように制作依頼が来るわけではないので、自分のオリジナル作品や露出を計画立てて上半期を終えます。
ありがたいことに、有償依頼としてお声がけくださる方々やイベントに向けて作る機会を下さったジビエ相方:にくましさんには頭が上がりません。
そして下半期からビーズでの制作を開始します。
図案(pixelart)を用意するのは容易ではないです。
※ギャグをかましてますがこれ本当に!!!!
本気で取り組み始めたのは10月頭です。
8〜9月はキービジュアルをメインに作っており、額縁探しもしていたので準備が整ったのはこの頃でした。
目標の作品数は10点とし、様々なタイプの額縁からどんなものを作ろうかイメージして制作したところ6点+ギービジュアル1点の7点用意出来ました。
また、個展を面白い形にするために《お試し有償依頼:オーダー受付》を取り入れました。
有償依頼については「個展の協賛者様」という立場で展示に参加していただき、2点(パジャドットさん・ぱむぱむさん)を制作しました。
さらに、過去に制作させていただいたjunoさん・あけたらしろめさんのレリーフピクセル作品を展示させていただきました。ご厚意に甘えましたが、過去の自分と再会出来て感謝しかないです。
全てのレリーフピクセル、そして今まで活動するのに制作したアクセサリー雑貨を空間に飾って…思い描いた【レリーフピクセル展EXPORT】が開催されます。
※個々の作品についての詳細は、前回の記事をご覧ください。
![](https://assets.st-note.com/img/1733899988-spXjhxcI8tyVdTeHWMARNBal.jpg?width=1200)
c.お楽しみコンテンツについて
![](https://assets.st-note.com/img/1733899989-N5yx2K4fnuma6LzdH1vDwP8e.jpg?width=1200)
正直、私は作品だけを個展に納めることしか考えていませんでした。
ですが「記憶」という部分にも割と個展に意味を持たせていたので、音楽は流していたいと思っていました。
Podcastで初代BGMを作って下さった雨夜トリさんにお声掛けして快くOKしてもらえたので、心地良い空間となりました。以下、流していた曲を貼りますね。
また、創作仲間のkanaitoさんのご協力でレーザー彫刻機をお借りした「出力と凹凸体験会」も実施しました。
そして、作業机の再現もした結果なかなか面白い空間作りになりました!
こうして色々と作品以外の部分も来場者に楽しんでもらえて、大変ではありましたがやってよかったです。
2.来場者の皆さんの意見や反応
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/165200702/picture_pc_9dae75d4dfeb5e2397f568a97a97a3fb.jpg?width=1200)
来場して下さった皆さんをグループで分けると「pixelart関連の方・LilyKGを応援してくれる方・紹介されてきた方・友人」という構成でした。
何にせよゆったりと鑑賞出来る反面、人が途絶えることがほぼなく入れ代わり立ち代わり最後までいらっしゃり感謝しかありませんでした。
「pixelart関連の方」と関わりを持っている私ですが、きっと「LilyKGは何をやっている人でどんな活動をしているのか?」が不明だと思っています。
だからこそ、私はこの方々に是非来ていただいてやっていることやドッター(ドット絵師・pixelartistのこと)ではないがアナログで表現しようと試みているのか…それをLIVE(生で見る)で体感していただく必要があると感じていました。
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実際に作品を見ていただいて多くの声があったのが、以下の3点についてです。
手芸資材ならではの1pxの個性
デジタル表示のpixelartより断然柔らかいアナログ表現
ボクセルとは異なる立体構造の設計と計算
1については私自身も実感出来ることなのですが、改めて来場者の方々に言語化していただくとハッとします。日常化しているアイロンで溶けたビーズ個所は、個人的に均一にいかないもどかしさがありまして。恥部のような・未熟さのような…そんな印象を抱きながら制作しています。
ですが、それすらもデジタルの1pxはツルンとしたノイズのない粒なので、同じ1pxがないということが良い味だとお話ししていただけました。
次に、2について。このコメントが特に驚きました。
というのも、布や木など様々な資材がありますが私が扱っているのはプラスチック(PE:ポリエチレン)です。
ほかの資材より比較的に硬質な素材だと思うので、仕上がりの溶け具合が疎らだとしても「表情が硬い」印象でした。ですが、1にもあるように「1pxとしても同じものがない」ということからpixelartというデジタル土俵で創作される方々から「アナログに落とし込むには?」の苦戦される様子がバシバシ伝わる言葉でありました。
最後に3について。
これは作品の構造をジーっと見ていた方々の90%以上に話したかなと思います。アイロンビーズ愛好家(愛称:ビーザー)には立体ビーザーと平面ビーザーがいまして、立体ビーザーは3D状態にしています。まさにボクセルやフィギュア化したようなものを作ります。
この構造については人によるので割愛しますが、私が見るに立体造形の中身は建物の構造と同じく「空洞になっていたり柱と柱で支えあう」そんなつくりになっています。
ですが、私のレリーフピクセルは半立体といっています。
作り方は、立体ビーザーと全く違って「この絵が存在していたらどんな奥行なのか・目で追う線を意識する」という点にフォーカスしています。
ビーズを差し込むパーツ(以降:柱)や面のパーツは全てビーズで作ります。アイロンも表裏かけるので、溶けた部分が柱パーツとしてみるとアウトラインになって脳が縦横ラインに処理してくれます。
錯覚といったこともありますが、錯覚というより誘導しているというのが近い表現かもしれませんね。
この差し込む向きが違うと目で追ったり形状の印象が変わるので、私の捉え方も変わってきてしまうなと感じています。
ですので、柱パーツの位置や向きについては意図的にやっていることなのでそれに驚かれる方々も多かったです。
また、光と影の効果についても様々な意見がありました。特に影が半ドットであっても許される・柱パーツの光加減が意図的なハイライトを狙っているのか?(私はそこまで狙えませんでしたが大変参考になりました!)などなど。
そんなご意見がありつつ、一番pixelart関連の方々から好評だった作品は「No.3 GINGA」でした。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/165341090/picture_pc_c18e85d023c3cd3477563f3aa5677822.jpg?width=1200)
パズルのような組立になっています。
昭和ガラスをビーズで再現したものですが、透明ビーズの裏にパネルが白のために透明が伝わりにくくなってしまいました。それを防ぐためにホログラム折り紙をパネルに貼り、ビーズの基盤を設置することで光が透明ビーズや隙間から入り、ホログラムに反射して…ということが現象として発生しました。お陰様で、とてもキラキラした表現となりましたし、「柱」の向きに意図があるのか・設計について等の話題で必ずこの作品が挙げられていました。
いやぁありがとうございます(照)
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作品を見る前に皆さんへご挨拶
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作品を見終わった皆さんへ「今」を心に刻んでほしいと願う
これらのことから、見た方々にとって何かの「気づき」が深まったような印象がありました。何かに苦戦していたり乗り越えられずに何もできない状態を卑下されていた方もいましたが、この空間を堪能された後の顔はスッキリしたような…これから自分もやってやるぞという表情の方が多かったです。
3.今後について
LilyKGとしては、2024年はこの個展に注力していました。
全てを注いだとは思っていないですが、レリーフピクセルをお披露目する場として数を踏む必要性と向き合いつつ育てることを重点に過ごしてきました。
これからもオリジナルは勿論、ご依頼としての制作やドット絵師・pixelartistの皆さんとの作品制作も続けてやっていきたいと明確になりました。
また、イベントとの相性というのがまだまだ未開拓なので、この点については個展のような発表会スタイル以外のアプローチも検討したいなと感じています。
ともあれ、短い期間ながら私自身も情報量の多い3日間でした。
全ての方々に改めて感謝申し上げます。
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4.オマケ:私が意識したこと・個展の目的【有料エリア】
ここからはオマケです。
《全てを話す会》と称したものではありますが、ちょっと恥ずかしさもあるので…よりコアな部分は知りたい人のみに伝えたいなと思います。
今回の個展は1年間という「時」をかけたもので、割と時間を費やしたものでした。
どうしてこんなに時間をかけたのか?
LilyKGは何を目的に開催したのか?
この部分を重点に書いていきます。
ですので、コーヒー好きな私に「コーヒースタンドのスペシャリティコーヒー代」を提供下さった方が読めるようにしています。笑
何卒その点はご理解ください!
ここから先は
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最後まで読んでくださりありがとうございました!! コーヒー代としていただき、コーヒー飲んで創作活動の原動力に活かしたいと思いますので、応援よろしくお願い致します(*´◒`*)