三峯神社での不思議体験(回想)
かつての話。
私は一時期、夜中にレンガで殴られたような頭痛が続くことがあった。
これは「なにか間違った方向に進んでたり、思考が違うという警笛なのではないか」という風にインスピレーションで感じ取った。
何かに導かれるように「そうだ、三峯神社にいこう、奥宮には絶対いこう」ということになり、弾丸で行ってきた。
最初に、熊よけの鈴と杖を購入しようと、三峯神社の麓の商店街の方に訪ねたところ「お店のものを貸します」ということで、貸していただいた。購入しますと言っても大丈夫と言われ、心配までされ、ありがたい気分だった。
これはきちんと擦り傷一つなく戻って来なくてはと感じざるおえなかった。
奥宮の入口に入ると、雰囲気が変わった。
周りに誰もいないし、1人だったので、熊に遭遇したらまずい。
進んでいくと、落ちたらもう助からない狭い道もあり、
怖い気分でいっぱいになった。
更に進むと、熊よけの鈴の音が上からする。
とても幻想的だった。「あれ、私の悩みは何だっけ、この大きな木や山や歴史にとって、本当に小さなことなのではないか」と思えてきた。
頂上まで到着すると、雨が降ってきた。
参拝をして、少し頂上で休ませていただくことにした。
「もう無理はしなくていいんだ」
下山した道で色々と思考がまとまってきた。
木々が神々しい。私の人生よりはるかに生きている年月が長い木々の匂いがそれを物語っていた。
「何かあったらまたここに戻ってくればいい」
無事に三峯神社の麓まで戻り、お店の方に鈴と杖を返却した。
このお蕎麦、くるみが入っていて美味しかった!
またここに戻ってこよう。帰るべき場所として。