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【エンダーマグノリア】ずんだもんの時系列考察その2/3【ネタバレあり】
注意事項
本記事にはエンダーリリーズ、エンダーマグノリア両作品のネタバレが含まれます。
また、本記事の内容には独自の考察が含まれており、必ずしも公式設定ではありません。
未プレイの人はまず遊んでから読んでね。
第一回の記事はこちら
4章.果ての国、滅ぶ 建国65〜70年
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ドーモ、読者=サン、ずんだもんなのだ。
引き続きぼくの考えた考察を話していくのだ。
前回は建国64年までを説明したのだ。
すごいざっくり言うと、ケインがミリアス家を繁栄させまくった一方、フロスト家は没落の一途を辿っていたのだ。
そして来たる建国65年だけど、この年に果ての国に死の雨が降ったのだ。
また、同年にヨーランも誕生したのだ。
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ドーモ、読者=サン、相槌役の四国めたんですわ。
これでまだ生まれてない本編登場人物はリリィ、モトリー、ルヴィ、そしてライラックくらいになりましたわね
ところで、65年生ということは、本編のヨーランは35歳想定。
ゲーム中の見た目だともっと若くても不思議ではない気もしますけれど、この年齢になった根拠はありますの?
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ヨーランの年齢は、ペルフムの喫煙で決めているのだ。
鎖の獣の記憶、要するに第1回最下層探索の時点でヨーランは調律師長になっており、なおかつペルフムを使用しているから、それまでに20歳を超えるよう調整したのだ。
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本編で30代半ばになってしまうことの根拠は用意した、ということですわね。
ヨーランの年齢はそれでいいとして、65年の大イベント、果ての国の滅亡の方はどうなりましたの?
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当たり前の話なんだけど、急に隣国が滅んだこの時は煙の国もパニックになったと思われるのだ。
熊本に住んでたら急に鹿児島が滅んだ、みたいな状態なので、そりゃもう困った困ったなのだ。
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そこは東北で例えなさいよ
まあ、実際問題として、果ての国の死の雨が国境を認識してくれるとは思えないですし、隣国である煙の国の被害も甚大ですわね
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死の雨を浴びて穢者になる国境沿いの住民もいたと思われるのだ。
それ以外にも、普通に国境を超えて侵入してきたであろう穢者達が厄介で、今までの煙の国では穢者の数は極めて少なかったと思われるのだけど、ここからは国家として穢者対策に追われることになるのだ
ただ、朗報もあったのだ。
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朗報?
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かつて果ての国の王立魔術師団に所属していた禁域の魔術師が一人、死の雨を逃れて煙の国のミリアス家に亡命してきたのだ。
こいつは後にヨルヴァンを製造するのだ
ヨルヴァンに施された人と動物との融合実験は
ホムンクルス研究の第一人者であり、かつて滅びた
隣国から来た研究者によるものだという
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この魔術師……前作エンダーマグノリアでファーデンが作った不死の霊薬を使って騎士と鳥を混ぜてたやつと同一人物ですわよね
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明言はされてないけど、まず間違いないのだ
カラドリウスの開発情報を見るに、シルヴァが服用した薬もこいつ謹製の可能性あるのだ
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正直、直接ボコさせてほしい程度にはクソ魔術師でしたわ
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まあ、確かに人格は擁護しようもないけど、果ての国の内部情報を持ってきてくれたのは、煙の国からすると値千金なのだ。
これによりミリアス家は穢者の情報を得ることができ、亡命者とデクランを中心に「穢者を素材にして人工生命体作っちゃおうぜ計画」を立ち上げるのだ
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要するにホムンクルスの開発ですわね
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そうなのだ。ミリアス本家は生体研究所として運用され始め、ミリアス本家はさらに上層に移転。
マップ的にはこうなったはずなのだ
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さて、ここまでは基本的に65年当時のミリアス家の話。
ここからは当時のフロスト家の話に移るのだ。
建国65年、死の雨が降って穢者対策に追われている時期に初代・フロストが亡くなり、アベリア・フロストが領主になったと思われるのだ。
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結構ガッチリ時期を推定しているんですのね
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そうなのだ。
アベリアは穏健派の外様で、普通なら領主に選ばれる人物ではない。
けれど、フロストに送られた最初のホムンクルスであるローナはアベリア宛に贈られていることから、ホムンクルス開発完了までにフロスト領主になっていることは確定なのだ。
だけど、浄化器をもたらした貢献や、娘であるカシアが優秀な魔術師であったことを踏まえても、フロストの血脈から見ると完全に外様であるアベリアに領主継承の話が回ってくるには嫁入りした建国20年から2世代、40年くらいは欲しいと思ったのだ。
そして、フロストの血が入っているカシアが領主ではない、あたりの事情を勘案すると、穢者対策に追われている頃の代替わりと考えるのが妥当だったのだ。
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一つずつ確認していきますわ。
ホムンクルスは死の雨が降ってから開発された。
ローナが贈られるまでにアベリアに代替わりしている。
そして、外様で穏健派のアベリアがオルタ化する前の時点で領主になっていたとなると、嫁入りしてからの年月と貢献が彼女の領主就任を許したと考えるのが自然であるということですわね
フロスト家の領主を継いだのがカシアでない理由というのはもう少し深掘りして聞かせてほしいですわ。
建国65年当時のカシアは45歳。
魂移しをしてないなら最低でも肉体年齢は65歳くらいだったアベリアよりも、カシアの方が領主としては妥当だった気がしますわ
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ここを説明するのが、穢者対策なのだ。
当時のカシアには果ての国から流入してきた穢者を浄化する現場指揮官としての仕事があり、領主と兼務はできなかったと考えているのだ。
さらに、もう少し時代が下ると初代調律師長もやることになったし、現場リーダー(カシア)と経営者(アベリア)を分担して回してるうちにカシアが隠居せざるを得ない何かがあったようなのだ
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ヨーランはまだ生まれたばかりの頃ですし、フロスト家には現場を任せる誰かが必要だったんですのね。
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死の雨が降った直後のこの時期、フロスト家で1番の功労者であり、発言力を持っていたのは間違いなくカシアだったはずなのだ。
そのカシアが急死した初代からの代替わりにおいて母であるアベリアを推し、就任に漕ぎ着けた、と考えると道理が通るのだ。
ただ、領主になったアベリアも大変で、お家事情から決断を迫られるのだ
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お家事情?
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単純にフロスト家は没落が続いていて、これからどうやって食っていくのかを考える必要があったのだ。
アベリアは現状の消費社会というか、ミリアス家が魔石を掘り続け、根源の魔力を放置している状態は持続不可能と考えていたようなのだ。
そして、自分達が根源の地に辿り着くのは浄化器+魔術師じゃなくて、人工生命体が必要という理想があったと思われるのだ。
この辺は「古い魔術師の手記」がアベリアであるという推定からの推理なのだ。
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だけど、人工生命体の開発資金も資源もフロスト家には無いのだ
そんな中、ホムンクルスを開発するとミリアス家が声明を出し、アベリアもそれを知ることになるのだ。
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自分たちの研究計画をミリアス家がわざわざ発表したんですの?
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さっきも少し言ったけど、当時の煙の国は隣国が一瞬で滅んでパニックだったはずなのだ。
この時点で国のトップに収まっていたであろうミリアス家は民を落ち着かせるために「私たちはこういう対策してるよ」って発表したと思うのだ。
ミリアス家は工場と学校で多大な人員を抱えてるから、国を掌握したとは言っても民衆を無視はできないのだ。
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アベリアは没落したがゆえに理想と現実の間に挟まれて苦悩し、ケインは繁栄したが故に抱えるべき責任が重くのしかかって研究の公開が求められた。
いつの時代もトップは苦労しますわね
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まあ、より苦しかったのは没落中のフロスト家なのだ。
追い込まれた領主アベリア・フロストは「ミリアス家に協力してホムンクルスを開発する」という道を選んだのだ。
本編でちらほら語られる「ミリアス家とフロスト家が協力していた時代」というのは、同じくらいの実力の両家が手を組んでいたのではなく、ミリアスが上、フロストが下の臣従に近い関係性のことを指しているのだ
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あ、協力してたって言うのはこの時期なんですのね。
でも、臣従というような状態でしたの?
プレイ中にそんな格差がある印象はありませんでしたわ
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これは名もなき巫女の指輪のフレーバーテキストに書いてあるのだ
フロスト家のホムンクルスはミリアスと共同で
作られたものだが、フロスト家は
ホムンクルスを得る対価として
価値ある様々なものを渡していたという
共同開発だったけどホムンクルスを得るには対価が必要だった。
完全にミリアス家が主導権を握り、その下にフロスト家なのだ。
結果として、
・カシアかリリアのものと思われる巫女の涙が生体研究所
・フロスト家の呪具+根源の地由来の素材が魔術学院
・フロスト家の歴史がミリアス創設の魔術学院にある
などなど、本編中でフロスト家の遺物が大量にミリアス家にあるのだ。
また、もう少し後の時代になるけど、浄化器の発展系というか、魔改造品である「静寂の光」をミリアス家が制作していることから、浄化器の中身であるアベリアの培養生体パーツもこの時期にミリアス家に流れているのだ。
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ホムンクルスが必要とはいえ、ぼったくられてる感じありますわね
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領主アベリアの政治力は決して高くはなかったようなのだ。
さて、ざっくりだけどここまでの流れを年表をまとめるのだ。
建国65年、果ての国が滅ぶ。それとは関係なくヨーラン誕生。
建国66年、リリィが果ての国の雨を晴らす。
建国66〜70年、ホムンクルス開発が開始され、国内で告知される。アベリアは人工生命体開発のためミリアス家に臣従を決定。
穢者対策で浄化に奔走するフロスト家。
根本的な解決としてホムンクルス開発を始めたミリアス家。
ホムンクルスが欲しいフロスト家はミリアス家への臣従を決めた。
こうして束の間の蜜月が誕生し、新たな文明の担い手が産声を上げる……
と言う流れなのだ。
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次章からはホムンクルスが開発、量産され煙の国が全盛期に至るまでの話になりそうですわね。
まとめ画像も最後に貼っておきますわ。
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<年齢表>建国65〜70年
カシア・フロスト:20年生、45〜50歳
ケイン・ミリアス:30年生、40~46歳
デクラン・ミリアス:30年生、40〜46歳
ヨーラン・フロスト:65年生、0〜5歳
5章.ホムンクルス生誕と蜜月(建国70〜88年)
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いよいよ本編のホムンクルスも登場し始める時期なのだ。
さて、まずは建国70年に亡命魔術師による知識の供与、アベリアからの技術協力などを経て、デクランがホムンクルスの開発に成功。
最初期の試作機はもう処分済みだろうけど、量産品とは別に試作されていた一部のワンオフ機などはこの頃に完成したと思われるのだ。
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なるほど……ところで本編って建国100年頃でしたわよね。ホムンクルスって開発から30年くらいしか経っていないんですのね
それにしては街に馴染んでる気もしますわ
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これは携帯電話で考えるとピンとくると思うのだ。
日本で携帯電話が販売自由化されたのが大体30年前なのだ。
だけど、携帯電話はもう街に馴染んでるとかそう言うレベルじゃなく、なかった時代を思い出す方が難しいのだ。
生活に極めて大きな影響を与える機器は、30年もあれば完全に生活に馴染むものなのだ。
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確かに、携帯電話はもう最初からそこにあるもの、くらいの印象ですわ。
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そんなわけで話は戻って建国72年、ホムンクルス研究は順調に進み、試作機が国内で姿を見せ始めるのだ。
まずは役割が明快で単純な機構から作られるはずだから、最初に実用化されたのは工事現場の採掘機だと思われるのだ。
あと、リリアもこの建国72年の生まれに設定したのだ。
リリアは「生まれた時から周りにホムンクルスがいるのが当たり前」であり、リリアよりも年下の登場人物はデジタルネイティブならぬホムンクルスネイティブ世代なのだ。
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ついにリリアも歴史に現れましたわね。
建国72年生まれなので、本編では27〜28歳くらいの想定ですのね。
あと、初期のホムンクルスは採掘機ということでしたけれど、これはつまり魔石採掘場で働いていたんですの?
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鉱山(下層)に送られたのは劣化したホムンクルスとの記録があるから、最初の運用先は建築というか、中層上層の土地を削って使えるようにする整地作業用だったとは思うのだ。
ただ、いずれにせよ、ご飯も給料も無しで、魔力さえ与えれば延々と働き続けるホムンクルスという都合の良すぎる存在が発展速度を爆上げしたのは疑いようがなく、煙の国の近代化やインフラ整備はこの建国70年代〜80年代で一気に進むのだ。
中層鉄骨街の完成、上層統制区の居住区部分、生体研究所の増築なんかがまずは進んだと思うのだ。
それから下層の地下水路、最終処分場なんかも着手されているはずで、ここまでくると本編とほとんど変わりない景色が見えてくるようになるのだ。
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本編登場の建造物でまだ作られていないのはデクラン屋敷と闘技塔、天傘の塔くらいですわね。
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デクラン屋敷自体はミリアス家の功労者であるデクランのために何かしら建築されてても不思議はないと思うのだ。ただ、流石に闘技塔は脳がマトモなうちは建てないし、研究所としての機能もまだないと思うのだ。
あと、この頃はケインもデクランも殺人的なオーバーワークだったとしか思えないので、上層居住区やデクラン屋敷でどれくらい寝られていたかと言われると、多分無理だったんじゃないかと思うのだ……
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当時のケインは工場管理者としてバングルとホムンクルスを工場制機械工業で量産するための準備+ミリアス家の領主+ホムンクルス管理者。
デクランは魔術学院の管理者+生体研究所の管理者+ホムンクルスの研究。
……これは確かにワーカホリック極まれりという感じですわね
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まあ、世の中には本当に常軌を逸した業務量をこなせてしまう人間というのがいるのだけれど、ケインはこれに加えて筆頭魔工技師として、エイドの開発や、ワンオフ機である高性能ホムンクルスの製造にも携わっていたっぽいのだ。
厳密な製造年は不明だけど、フロスト家に1番最初に渡されたアベリア・フロストの護衛機であるローナが70年代の製造だと思われるのだ。
また、臣下扱いのフロスト家にだけ高性能機があったとは考えにくいから、近衛兵長フェリウスもこの時期の製造だと考えているのだ
それ以外の本編登場ホムンクルスだと、鎖の獣が高性能ワンオフ機の制作過程で生まれたと考えられるのだ。
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いよいよ出揃ってきましたわね。
ミリアス家はフロスト家も臣下に納め、いよいよ繁栄の絶頂期といった風に見えますわ。それで、臣従した側のフロスト家はどうなっていたんですの?
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フロスト家の状況も良いか悪いかでいうと、良い方なのだ。
2大貴族としての立場は失い、ホムンクルス購入のために家財を失う状態になってはいるものの、調律師団も70年代には間違いなく結成され、「ホムンクルスのメンテナンス部隊」としての立ち位置をがっちりとキープしたことで、このまま衰退して滅ぶというような事態は回避されたと思われるのだ。
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調律師団が建国70年代にできたとすると、初代調律師長カシアは50代での就任になりますわね。
調律師としては現場であくせく働くことも多かったでしょうし、そろそろ後継が欲しい時期。けれど、ヨーランが65年生でリリアも72年生だから、もう少し頑張ってもらう必要がありますわね
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そうなのだ。
あと、これも特に本編中で描写はないんだけど、ぼく個人としてはカシアが現場指揮官として長く無理をし続けた結果として穢れの影響を受けて身体が動かなくなった説を推しているのだ。
カシアがアベリアの後を継いで領主になるのではなく、紅き森の集落で村長として隠居状態であることがその理由なのだ。
もしもカシアが身体上の不都合なく隠居してるとすると、本編で調律師が虐殺されまくってるのに自分は田舎でのんびりしてるだいぶ情のない人物になってしまうことなどがこの説の根拠なのだ。
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ああ、それはちょっと思いましたわね
前作だととっくに全盛期を過ぎてるであろう老騎士ゲルロッドが双子城砦防衛戦で生死を賭けて戦ってたのに、偉大な魔術師で前調律師長のカシアさんが今作の極限状況で何もしないのはちょっと引っかかりましたわ。
もしも見えない部分に穢れで限界が来ていたと考えると納得できますわね
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さて、ここからしばらくはフロストとミリアスの蜜月が続くのだ。
特に資料的な裏付けはないのでここはざっくり、試作が完成して技術が確立したのが70年、建国75年ごろに量産開始としているのだ。
当時は原材料の穢者も果ての国からの流れ者が大半だったと思うし、流石にそんなパパッと完成しないと思うのだ。
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ホムンクルスの開発史だけ並べると、
65年開発スタート
5年かけて70年にホムンクルス試作機が完成して技術が確立
更に5年かけて75年に量産に漕ぎ着ける
70年代にはローナ、鎖の獣、フェリウスが完成
という流れですわね。
ところで、しばらくフロストとミリアスの協力関係は続くとのことですけれど、これはいつまで続くんですの?
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2家の蜜月は遅くとも果ての国に死の雨が降った後、68年頃に始まって本章終わりの88年まで20年ぐらい続いた想定なのだ。
ルヴィや魔術学院の学生は実感ないけど、大人達はハッキリ知ってるくらいの年代なのだ
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12年前まで協力していたと聞くと、割と最近まで続いてた気もしますわね。
なんか本編中だともっと昔の印象でしたわ
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12年前というと、日本では民主党の野田内閣の時期なので、民主党政権をはっきり覚えてる人たちの年齢が、エンダーマグノリアでフロストとミリアスが協力関係にあったことを覚えている年齢に該当すると思っていいのだ。
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逆に分かりづらいですわよそれ。
まあ、エンダーマグノリアでは新聞などのマスメディアも発展していないようですし、激動の時代が続いてるから若い世代には実感がなく、遥か昔と捉えてるくらいはありえなくもないですわね。
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そんなわけで70年代が終わっても引き続き蜜月期間なのだ。
80年代にはレイボルクやムニン、フギン、それからマシンガン搭載してるフロスト故地の防衛機構などが完成したはずで、古びてないホムンクルスは全部この時期にアベリアが家宝と交換で譲り受けているのだ
また、ミリアス家では80年代にとうとう機械化を実現したと思われるのだ。
工場制手工業から工場制機械工業への転換を果たし、ホムンクルスの量や活動範囲も莫大に広がったのだ。
あと、この頃にモトリーも誕生しているのだ。
ぼくの年表では建国82年生まれで、改造は10歳の92年。
ホムンクルスになってからの年齢も足すなら17~18歳なのだ。
ケインが52歳での初子になるのだ。
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ああ、デクラン老け顔問題がここで回収されるんですのね。
ケインとデクランの年齢を上げていくと、モトリーが生まれた時の年齢がどんどん高くなっちゃうと。
モトリーは本編でも18歳というにはまだまだ幼いように感じていましたが、他者とコミュニケーション取らずにゴミ山の王として暴れていたなら年齢的な成長は見込めないでしょうから、その辺りは気にせずとも良さそうですわね
あと本編の主要登場人物で生まれてないのはルヴィとライラックで……そういえばゴードンは言及されていませんわね。
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見た目からしてゴードンは本編で60歳以上だからケインと同年代だと思うけど、ゴードンの年齢は重要じゃ無いので割愛したのだ
あと、この蜜月期のどこか、たぶん80年代だと思うのだけれど、ミリアス第一研究所がフロスト家に譲渡されたと考えているのだ
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あ、これも前に少し話した実験場跡地の領有権問題ですわね
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そうなのだ。
前に少し話したけれど、地下実験場跡地はミリアス第一研究所という名前からして設立時にはミリアスのものだった可能性が高いのだ。
けど、ライラックをリリアが育てている時期は調律師の拠点になってるのだ。
だから、内戦の時に領地として奪ったか、この蜜月期間に下賜されたかだと思われるのだ。内戦中にここが戦場になったという話は出てないから、考えられるのは下賜なのだ。
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でも、下賜されたって話も本編中には無いですわよね?
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そこを突かれると弱いのだ
ただ、内戦略奪説を取らないもう一つの根拠として、第一回最下層探索隊がこの蜜月期の終わりである建国88年頃に行われていることがあるのだ。
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ヨーランと鎖の獣が参加した最下層探索隊ですわね。
あれって本編から10年以上前でしたのね
1回 最下層調査
隊長:調律師長ヨーラン
調律師ジャレッド、アロン、リンデン
調律師リリアはヨーランの申し出により不参加
以下ホムンクルス
鎖の獣、採掘者10体、掘削者10体
第2回以降は新たに結成された新型の
最下層調査隊が定期調査を行う
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ミリアス家が探索に協力しているのと、鎖の獣は内戦時にフロスト側で戦っていたことを合わせると、この時期しかありえないのだ。
発起人はアベリアで、建国86〜88年ごろだったと思われるのだ。
引退して紅き森の村長になったカシアに代わり、2代目調律師長としてヨーランが就任して、最初の大仕事だったと思われるのだ。
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当時のヨーランは21〜23歳ぐらい?
ヨーランは孤児でフロスト家でもないし、古の巫女の血も引いてないのにとんでもない大出世に見えますわね。
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これはもうヨーランが天才だったと考えるしかないのだ。
実際アベリアはヨーランにフロスト家最強のレイボルクも与えてるし、信頼だけでなく能力でも完全に他の調律師と一線を画すレベルだったと思われるのだ。
この頃には古の民の血を強く引いているリリアも頭角を表してきていたし、オルタになる前のアベリアが魂移しで寿命をのばす気だったかは不明なのだけれど、領主リリアと調律師長ヨーランの2枚看板に引き継ごうとしてたとは思うのだ。
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その辺り、「アベリアは心優しい穏健派」というローナの証言と矛盾するから難しいんですのよね。心優しい人間は人の肉体乗っ取らないですものね。
ところで地下実験場の所有者と、最下層探索隊にどういう関係があるんですの?
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ここで大事なのは最下層探索が結晶秘境ルートを取っていることなのだ。
第一回探索隊に同行したとおぼしき魔術師が残してるメモが結晶秘境にあるのだ。
ようやく結晶秘境までたどり着いた
ここは、冷気の煙があちこちから吹き出しており
凍結には注意しなくてはいけない
最下層調査隊の協力の元、根源の地を目指しているが、
思った以上に険しい道のりになりそうだ
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今までは右側の最終処分場ルートからチャレンジしてたフロスト家にとっては、初の結晶秘境ルートでの挑戦ということですのね。
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そうなのだ。
ミリアス家は根源の地への到達に興味がなかったけれど、ここでアベリアから結晶秘境から根源の地に行くルートが提案されたのだ。
この場合に考えられる流れとしては、
1.ケインが「ミリアスの活動拠点は中層と上層。生体研究所があれば下層の研究所は使わない」と考え、傘下に入ったフロスト家に売却
2.フロスト家はしばらく調律師の拠点として使ってたけど、結晶秘境ルートから根源の地に行けそうなことに気づく
3.アベリアが根源の地探索のために調査隊を結成し、ミリアス家に掘削部隊の供与を依頼。探索隊の隊長にヨーランが任命される
という感じだったと思われるのだ。
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内戦前に結晶秘境ルートを使って根源の地を探索するには、結晶秘境付近にフロスト領がないとその考えには至らない。
よって、ミリアス第一研究所は戦時の占領地ではなく、平和裡にミリアスから譲られたと考える方が自然ということですわね。
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他にミリアス第一研究所が譲られた理由として考えられるのは、ホムンクルスの最終処分場をミリアス領の地下に作るから、その代価としてもらった可能性とかもあると思っているのだ
なお、当時のフロストはミリアスの事実上の臣下だから、施設の名称変更はなく、警備兵もミリアス第一研究所と引き続き呼んでいたと思われるのだ。
だから、MAPを改めて見せるけど、ミリアス第一研究所は青くしてるのだ。
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なるほど「フロスト領のミリアス第一研究所」ということですのね。
そして最下層探索隊の話に戻ると、結果として最下層探索隊はほぼ全滅。
ヨーランが鎖の獣を倒してフロスト家の軍門に降らせてましたわね。
……あ。そういえばこの最下層探索隊、ヨーランの申し出でリリアが不参加になってましたわよね
あれの理由はなんでしたの?
調律師リリアはヨーランの申し出により不参加
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理由は2つ考えられるのだ。
1つはヨーランがリリアを次期領主と考えていたから危険な任務には連れて行きたくなかったこと。
もう1つはリリアがまだ若すぎるからなのだ。
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最下層探索が建国88年だとすると、72年生まれのリリアは16歳。
確かに若いですわね。ヨーランも23歳ですけれど。
あと、確かに次期領主を16歳の時点で死の危険がある任務に連れていけっていわれたら止める気がしますわ。
万一、この任務でヨーランとリリアがどっちも死んでたらフロスト家自体が一巻の終わりですものね。
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なのだ。
あとこれも明言されてないけど、この第1回探索の時点でヨーランだけは根源の地まで到達したか、到達してなくてもその目処が立った可能性が高いのだ。
なので、第一回探索の時点でヨーランと、ヨーランから報告を受けたアベリアは「結晶秘境ルートなら根源の地まで行ける」と分かっていたはずなのだ。
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そうなんですの?
部隊が壊滅してたから、完全に失敗だと思ってましたわ
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時期が来たらもう一回話すけど、ヨーランは第二回の最下層探索の時、ごく少数で根源の地に到達しているのだ
これは絶対に成功しなくちゃいけない任務だったから、ぶっつけ本番ではなく、第一回の時に目処が立ってたと思うのだ。
あと、第一回の最下層探索に並行して、88年にアベリアの呪術を組み込んで作られた特殊ホムンクルス、ラーシュも製造されてフロスト家が買い取ったのだ
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ラーシュ隊長はこの時期なんですのね
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第一回の時点では、最下層探索の第2回以降はラーシュを主軸に行う予定だったようなのだ。だから実用まではいかないけど製造はできてた、くらいの塩梅だったはずなのだ
これ以上遅くなると内戦になって、ミリアス家からホムンクルスが貰えなくなってしまうのだ
ただ、実際には内戦が始まるから第2回はずっと後になっちゃうのだ
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いよいよ内戦期に入るんですのね。
ところで、内戦って何で始まったんですの?
なんか現状だとミリアス家の下にフロストが臣従する形で権力闘争も終わったし、わざわざ争う理由がない気がしますわ
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そこはちゃんと考えているのだ。
ここまではフロスト家がホムンクルスを増やしたり、最下層探索をしてた話だったのだ。
ここからは、同じ頃のミリアス家の話なのだ。
ミリアス家では、
ホムンクルス量産から10年近くが経過し、繁栄を極めるミリアス家。
バングル、エイドの売り上げも好調。
ホムンクルスは欠かせない労働力として煙の国の全階層で忠実に労働。
しかし、ホムンクルスが増えるにつれて一つの問題が発生した。
そういう状況なのだ。
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一つの問題?
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魔力の供給問題なのだ。
ホムンクルスは頑丈で食事も不要だけど、代わりに魔力供給が必要。
だけど、魔力の供給設備と、魔石の運搬、実際の供給作業というのは、国内のホムンクルスの数が増え、活動範囲が広がるにつれて爆発的に煩雑になっていったのだ。
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自動車とガソリンの関係で例えるなら、工場でガソリン満タンにした自動車を出荷したはいいけど、ガソリンスタンドが未整備な状態。
自動車メーカーであるミリアス家がガソリンスタンドの店員や、ガソリンの配達まで全てを管理するのは大変だったということですわね
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そんな感じなのだ
ミリアス家は急拡大したわけだし、ここらで拡大の手を緩めてインフラ整備を進めるのも一つの手だったのだけれど、天才ケイン・ミリアスはとんでもないことを思いついたのだ。
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とんでもないこと?
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まさに時代の先取りなのだ。
煙の国の国内ならばいつでもどこでもワイヤレス充電ならぬ、ワイヤレス充魔力を可能にするスーパー設備、第一次天傘の塔の設立計画なのだ
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天傘の塔?
え、天傘の塔ってこんな早くから計画されていたんですの?
人に代わってホムンクルスが建てるってテキストがありましたから、もっと後ではありませんの?
<前略>
人に代わりホムンクルスが天傘の塔を建て
根源の魔力の大いなる結界は国を守る
ミリアスの誇る魔工技術と根源の魔力が一つとなった偉大な象徴、
それが天傘の塔である
ミリアス家領主 ケイン・ミリアス
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僕はこれを第二次天傘の塔だと考えているのだ。
第一次天傘の塔はワイヤレス充魔力のために建てられたもので、死の雨に対するバリア機能は後付け機能なのだ
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それはだいぶ無理があるような……根拠はありますの?
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もちろんあるのだ。これを見てほしいのだ
天傘の塔は根源の魔力を吸い上げることで膨大な魔力結界を
永続的に展開可能になっている
結界から降り注ぐ粒子はホムンクルスたちの魔力源となっており、
これにより魔石による魔力供給を行わなくても稼働が可能となっている
結界の維持・管理はケイン・ミリアスかそれと一致する複製生体の
ホムンクルスでなければならない
現在はギルロイが管理を行うが、
劣化に備え後継のホムンクルスを製造する必要あり
これは天傘の塔の機能説明なのだけど、よく読んでほしいのだ。
ここには死の雨を防ぐなんて機能は一言も書いてないのだ。
徹頭徹尾、ホムンクルスへの魔力供給のことだけが書いてあるのだ。
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言われてみるとそうですわね。
膨大な魔力結界とは書いてありますけれど……
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もしも天傘の塔が最初から死の雨に対するバリアを貼るために建てられたなら、それが1番重要な機能なのは間違いないのだ。
そして説明書に最重要機能が明記されてないのは流石におかしいのだ。
あと、死の雨が降りしきる中で上層に馬鹿でかい塔を建設して、煙の国の人間が死に絶えるまでに完成させるなんて無理がすぎるのだ。
何かしらの土台は最初からあって、死の雨が降って甚大な被害が出る中で改造したと考えたいのだ。
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確かに果ての国は死の雨が降り始めたら誰一人としてなす術なくあっという間に滅びましたものね。
ホムンクルスに建設を代行させるにしても、建設が終わる頃には浄化器を持っているフロスト家の人間以外は全滅してそうな気はしますわ
……それで、この第一次天傘の塔が内戦にどう関わってくるんですの?
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そこなのだ。
ケイン・ミリアスはワイヤレス充魔力計画を思いついたのだけど、これには膨大な魔力が必要なのだ。
膨大な魔力を調達できる場所はただ一つ、根源の地なのだ
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ああ、最下層探索隊をアベリアが結成したときにミリアス家に協力を求めているから、この時点でミリアス家も根源の地にすごい魔力が眠ってることは把握したんですのね
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そうなのだ。
しかし、ケインのアプローチはフロスト家とは大きく異なるのだ。
ケインは「そもそも根源の地に到達する必要はない」と考えたのだ。
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どういうことですの?
なんかフロスト家の悲願が全否定されていますけれど……
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また例え話になるんだけど、根源の地の魔力というのは、大きな地下貯水地に溜まった地下水のようなものなのだ。
初代・フロストは地下貯水地まで辿り着いて、そこで水を使い放題にするのが目的だったと推定できるんのだ。
アベリアはちょっと違うんだけど、それでも地下貯水地までは辿り着く必要があったのだ。
対して、ケインの計画は「貯水池まで行けなくても、貯水池から水を取り出すパイプラインさえ引ければ万事OK」というものだったのだ
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そう言われてみると確かにパイプラインが引けるならそれでいい気がしますわね……現代でも、石油が使いたいなら石油のある地下まで人間が到達するのではなく、石油を汲み上げる装置を用意するのが普通ですものね
けど、そんなこと出来るんですの?
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実際できたし、そもそも実例がいたのだ。
ケインもゼロからこの着想を得たのではなく、実例を見てできると判断したと考えられるのだ。
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実例?
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蒼き森の魔獣達なのだ。この石板を見てほしいのだ
おお、崇高なる守護獣よ
蒼き森を穢す者共には、裁きの雷を与えよ
根源の地より来る魔力は、蒼き森に宿り
獣の怒りは森に伝わり、根源に至るだろう
ちょっと言い回しがややこしいのだけれど、後ろ2行は、
根源→森→魔獣→森→根源、
という形で、根源の地の魔力が、森と魔獣を経由して循環していることを示しているのだ。
さっきの地下水の例えで言うと、根源の魔力は地下水、蒼き森は植物の立ち位置で、魔獣は雨のような機能を持っているのだ。
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石板の怒りというのが魔力を示しているなら、確かにそうなりますわ
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ケイン、あるいはデクランかもしれないけれど、いずれにせよミリアス家はこの事実から、「蒼き森の魔獣達の力を解明すれば根源の地にパイプラインを引ける」と考えたのだ
そして、魔獣の力を解明するには研究と実験が必要になる。
そう考え、蒼き森を実験場にすることを決断したのだ
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本編だと「魔獣が格好の実験体だった」くらいしか書かれてませんけれど、これは流石に飛躍しすぎでは?
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確かに発想は飛躍しているのだ。
けど、内戦に至った理由としてこれが1番自然だと思うのだ
開戦の理由そのものは蒼き森の侵攻が原因でほぼ間違いない。
他に蜜月から内戦に至るような事項が全く無いのだ。
だけど、「ちょっと実験体がほしいから攻めました」というだけだといくら何でも理由として弱いのだ。
ミリアス家に実験したい理由がないと、デクランや亡命魔術師あたりがノリで攻めたら内戦に発展しちゃった、という非常にしょうもない開戦理由になるのだ。
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現実にも訳の分からない開戦理由で始まった戦争は確かにありますが、確かにそれはちょっと嫌ですわね
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ミリアス側も開戦理由がちゃんとあった方が物語としてまとまりがある、ということで今回は開戦理由を「第一次天傘の塔計画を進める礎になってもらうため」としたのだ。
そして建国88年の開戦前夜、ミリアス家に忍ばせていた密偵からカシアに連絡が飛ぶことになるのだ。
村長へ
近々ミリアスのホムンクルスが蒼き森に侵攻するとの情報が入った
奴らは森を守る魔獣に目をつけてこの蒼き森自体を実験場にするつもりだ
アベリア率いるフロスト家は、この情報を得てミリアス家に反発。
ミリアスに臣従することは許せても、聖地である蒼き森を侵されることは許せなかったのだ。
侵攻を機に、両家の蜜月関係は終わり、内戦が始まるのだ
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ついに内戦ですのね。
そういえば、ケインは戦争になることを予期していたんですの?
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いや、戦争になるとは考えてなかったと思うのだ。
もっと前から戦争を考えていたなら、ラーシュやレイボルクといった強力なホムンクルスを譲ってはいないのだ
だからケインからすると、飼い犬に手を噛まれたという思いだったはずで、後にモトリーも語るケインの人間不信の種はこの頃に撒かれた可能性があるのだ
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天才ケイン・ミリアスもフロスト家の心までは読めなかったんですね
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それもあるし、ケインは領主になってからここまでミリアス家中からの反発はほぼ無いのだ。
その人心掌握の手腕への自信と、もはや国内でミリアス家に刃向かえる勢力などないという驕りが目を曇らせたのだと思うのだ
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繁栄が目を曇らせた、と。人の業を感じますわね。
ところでケインの人間不信の萌芽がこの時期との説ですけれど、ケインは最初から人間不信だった可能性は?
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可能性として無くはないけど、そんな人間性ではこれまでの偉業を果たすことはできなかったと思うのだ。
特に工場制手工業の工場長は人間不信で務まるものではないのだ。
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人間不信の工場長についていく職人さんは確かに少なそう……。
さて、キリもいいし、相変わらず縦幅が限界ですので次回に続きますわ。
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次回でなんとか終わらせたいのだ。
あと1週間くらいで仕上げたいと言う希望的観測のもとでこの記事を上げており、現在鋭意執筆中なのだ
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<年齢表>建国70〜88年
カシア・フロスト:20年生、50〜68歳
ケイン・ミリアス:30年生、40~58歳
デクラン・ミリアス:30年生、40〜58歳
ヨーラン・フロスト:65年生、5〜23歳
ミリア・フロスト:72年生、0~16歳
モトリー・ミリアス:82年生、0〜6歳