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リリとルル。16


お姉さん猫のリリ

115.私はリリ。
リリ、ルル、海に行くわよ!飛行機に乗って!
え?何ですって?ルル?お嬢様の今の聞いた?
聞いたわ、確かに!
興奮のあまり2匹は向かい合って手を合わせた。
飛行機。
何に乗るのかしら。
NAL(ニャンコエアラインズ)?
NNA(ニューニャンコエアー)?
リリお姉ちゃまったら、飛行機詳しいもんね。


妹猫のルル

116.私はルル。
エコノミークラスかしら、、、流石に日本よね、まさか外国?!
リリお姉ちゃまは興奮状態だ。
そして当日
きゃーっ!洗濯ネット!捕獲されたわっ!お姉ちゃまの叫び声。
私も!私もやられたわ!
私達は、それぞれハードキャリーに入れられた。

117.私はリリ。
まさかと思うけど、お嬢様の隣には座れないんじゃないの?
不安になった。
いやーっ!貨物なんて嫌よ!絶対嫌。
タクシーの中で喚くものの、虚しくなるだけ。
では、現地まで大切に保管させていただきますね。
係員の声が聞こえる。
ペット預かりで、お嬢様は手続きを済ませた。

118.私はルル。
いやーっ!貨物室!
ちょっと!真っ暗よ!!
何で、シートじゃなくて貨物室なのよ!
嘘つき!リリお姉ちゃまが叫ぶ。
しかし狭いわね、あんまり動けないわ。
寝るしかないかしら、、、。
私は早くも諦めモード。
ねぇ、ねぇ?
あなた誰?とお姉ちゃま。

119.私はリリ。
僕タンタン。トイプードルの男の子。
私はリリ。
私はルル。
タンタン、私達どこに行くの?私はタンタンに聞いてみた。
知らないの?沖縄だよ。
沖縄?!聞いてないわー。
3時間はここに閉じ込められてるってことね。

120.私はルル。
荷物に囲まれて、真っ暗だし。
仲間でも探さないとやってられないよ。
だから声をかけたんだ。とタンタン。
3時間よろしくね。タンタン。
私がそう言うと、うん、よろしく。とタンタンは元気よく答えた。
それから3匹は普段の生活について話した。
え。散歩は勝手に出て行くのではないの?

121.私はリリ。
うん。ご主人と一緒に行くよ。1匹きりで出かける時は無いな。
自由にさせてくれるけど。
タンタン、うちなんて、放任よ!
お嬢様はほとんど関わらないわ。
そうだ!リリ、連絡先交換しない?
いいわよ。
リリとタンタンはお互いにニャンホンとワンホンでやりとりした。

122.私はルル。
それじゃあ、また。楽しかったわ。
ありがとうリリ、ルル。
今度はグループメッセージで連絡しましょう。
そうだね、ルル。
私達は、3時間の暗闇世界を終え、
なんとか無事に飛行機から出ることが出来た。
眩しい!私は目を閉じた。
暑い!モアーンとしてる。お姉ちゃまは顔を顰めた。

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