見出し画像

サタニズムとは何か(簡潔に)

 サタニズムそのものについて、簡潔かつ明瞭に示した note が少ないように思えたので、ここに書いておく。どうも note では、サタニズムとかサタニストとかの語を用いて検索をすると、いかにも頭にアルミホイルを巻いていそうなアヤシイ人たちの記事が出てきがちなようだ。安心してほしいのだが、この記事で「ユダヤの失われた十二支族」だとか「ディープ・ステート」だとかいう言葉は出てこない(今書いたから出てきてしまったけど)。ここでは LaVey 派のサタニズムを紹介するが、これは、Church of Satan の創始者である Anton Szandor LaVey が提唱した、人間の真の本質、つまり人間が快楽を好む肉欲的な獣であるということを是認するひとつの信条である。

 ここでは、以下の見出しに沿ってサタニズムの教義、教義的な何かについて簡潔に示す。ぶっちゃけちゃんとググれば出てくるのだが、日本語訳が少し変だったり、原文と日本語訳が併記されていなかったりするので、ここに整理するのも無意味ではなかろうと思われる。


サタニズムの教義

サタニストの九つの言明

LaVey, A. S. (1969) The Satanic Bible. The Satanic Nine Statements. p.25.

1.Satan represents indulgence, instead of abstinence!
  サタンは禁欲ではなく、沈溺を象徴する!

2.Satan represents vital existence, instead of spiritual pipe dreams!
  サタンは霊的な夢想ではなく、生命力のある実存を象徴する!

3.Satan represents undefined wisdom, instead of hypocritical self-deceit!
  サタンは偽善的な自己欺瞞ではなく、汚れなき智譿を象徴する!

4.Satan represents kindness to those who deserve it, instead of love wasted on ingrates!
  サタンは恩知らずの者への無駄な愛ではなく、それに値する人々への優しさを象徴する!

5.Satan represents vengeance, instead of turning the other cheek!
  サタンは左の頬を差し出すことではなく、復讐を象徴する!

6.Satan represents responsibility to the responsible, instead of concern for psychic vampires!
  サタンは心理的吸血鬼への配慮ではなく、責任を負うべき相手への責任を象徴する!

7.Satan represents man as just another animal, sometimes better, more often worse than those that walk on all-fours, who, because of his "divine spiritual and intellectual development", has become the most vicious animal of all!
  サタンは四足獣よりもマシなこともあれば、それよりもタチが悪いこともある、そして「神聖なる精神と知性の発展」によりあらゆる獣の中で最も凶暴な動物へとなった、ただの人間を象徴する!

8.Satan represents all of the so-called sins, as they all lead to physical, mental, or emotional gratification!
  サタンは、それらすべてが肉体的、精神的、あるいは感情的な充足に通じているので、いわゆる宗教上の罪すべてを象徴する!

9.Satan has been the best friend the church has ever had, as he has kept it in business all these years.
  サタンは今まで教会が得た中で最良の友人であり続けてきたが、というのも、彼は長年それを仕事としてきたからである!

サタニストの九つの大罪

Ralphus Shibusawa (n.d.) Satanism. The Nine Satanic Sins.

1.Stupidity(愚鈍)
2.Pretentiousness(虚飾)
3.Solipsism(独我論)
4.Self-deceit(自己欺瞞)
5.Herd Conformity(群衆の同調)
6.Lack of Perspective(見通しの欠如)
7.Forgetfulness of Past Orthodoxies(過去の正統の忘却)
8.Counterproductive Pride(非生産的な傲慢)
9.Lack of Aesthetics(美意識の欠如)

 ただし、ここでの「独我論」とは、自分と他者が同じであるという幻想のことをいい、「自己欺瞞」については自覚したうえで楽しんでいるのならば罪とならない。

サタニストの地上における十一の規則

Ralphus Shibusawa (n.d.) Satanism. The Eleven Satanic Rules of the Earth.

1.Do not give opinions or advice unless you are asked.
  求められないかぎり、意見や助言を与えないこと。

2.Do not tell your troubles to others unless you are sure they want to hear them.
  他人が聞きたがっていると確信しないかぎり、悩みを話さないこと。

3.When in another’s lair, show him respect or else do not go there.
  他人の住処に入ったら、その人に敬意を示し、それができないのであれば、そこへは行かないこと。

4.If a guest in your lair annoys you, treat him cruelly and without mercy.
  客人があなたの住処で迷惑をかけるなら、容赦なく無慈悲に扱うこと。

5.Do not make sexual advances unless you are given the mating signal.
  交尾を認める合図がないかぎり、性的に進展させないこと。

6.Do not take that which does not belong to you unless it is a burden to the other person and he cries out to be relieved.
  相手にとって重荷であり、相手がそれを取り除いてほしいと切望しているのでないかぎり、自分のものでないものを奪わないこと。

7.Acknowledge the power of magic if you have employed it successfully to obtain your desires. If you deny the power of magic after having called upon it with success, you will lose all you have obtained.
  あなたの欲望を魔術によって叶えたのなら、その力を認めること。もし成功をおさめたあとに魔法の力を否定したなら、手に入れたすべてを失うだろう。

8.Do not complain about anything to which you need not subject yourself.
  あなたが対象にならないことについて、不満を言わないこと。

9.Do not harm little children.
  小さな子どもを傷つけないこと。

10.Do not kill non-human animals unless you are attacked or for your food.
  攻撃されたり、食用にしたりしないのであれば、人間ではない動物を殺さないこと。

11.When walking in open territory, bother no one. If someone bothers you, ask him to stop. If he does not stop, destroy him.
  公共の場を歩くときは、他人を困らせないこと。もし誰かがあなたを困らせたら、やめるよう要求すること。もしその人がやめなければ、その人を破壊すること。

最後に

 この内容が良いものであったなら、そしてあなたに余裕があるなら、この記事を購入してほしい。購入しても、別に特別な情報が追記してあるわけではない。ただ、私が食事にありつく金、友達から縁を切られないくらいには最低限遊びに行く金になる。つまり、寄付に近い。もし、あなたが明日の食事に困ったり、金がなくて教育を受けられないだとか友達と遊びにいけないだとかでないのなら、是非おねがいしたい。

ここから先は

154字

¥ 666

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?