見出し画像

大分がだいすきになった

大阪からフェリーに乗って
別府に入った。
瀬戸内海を抜けて行くのだが
神戸や竹橋、島々の灯りを見ながら
船は進んだ。
明石大橋の下をくぐったり、しまなみ大橋の下をくぐったり、かつて橋を架ける仕事をしていた彼の人は
いつになく気持ちが盛り上がっていた。

朝、別府の港からタクシーに乗り
別府の駅で熱いコーヒーを飲みながらの作戦会議。
今日はどこへ行こうかと話し合う時間がとても嬉しい。まずは車で彼の人のお気に入りのうどん屋さんに行く。24時間やっていて、おはぎが売ってるうどん屋さん。そして国東半島へ車を走らせ昭和の街や磨崖仏を観に行った。
こんな事を言ったら良くないが、パンフレットには磨崖仏はお釈迦さまと不動明王と書いてある、
崖に掘られたありがたい仏像。ところが、風化してしまわれてどちらも言われてみたら顔あるねくらいの岩だった。わたしは磨崖仏好き。彫られた方の
執念と信仰を感じるから。だから大作でなくて少しがっかりしたが、恐ろしく険しい山道を上がって行く時に彼の人が、
『磨崖仏よりこの山道の方が記憶に残るわー。』
と笑わせてくれた。
思い出すだけでとてもおかしい。
夜は『チョロ松』という、かも吸のものすごく美味しいお店で食べて飲んだあと別府ブルーバードという
小さな映画館へ行って映画を観た。
『侍タイムスリッパー』
本当に笑った。そして泣いた。
終わった後に監督、女優さんの舞台挨拶があった。
あたたかいいい映画だった。
もう一度観たいと思った。
それにしても別府はやはり温泉がすごい。
どこのお湯に入ってもそれなりのスベスベ。
しあわせを感じるお湯。

翌日は湯布院に向かった。
亀の井、玉乃湯という老舗旅館の歴史を彼の人から聞きながらドライブ。彼の人は師匠との思い出の宿だそうでとても詳しい。その亀の井さんで美味しい昼食をいただいたあとは駅前をお散歩。
とても美味しいメンチカツやチキンを買った。
揚げたてを食べ歩くのもとても楽しいもの。
山から立ち上る湯けむりやうっすらと雪化粧をしている由布岳を見ながら入るお湯はまた最高にしあわせ。
その日の晩はとてもよく眠れた。

3泊4日の旅でわたしは何かを超えた。
それは九州の大地と瀬戸内海やお湯の力
美味しい食べ物笑いのエネルギー色々あるが
何よりも誰と行くかが大きい。
私たちは言葉に頼らない関係と彼の人が表現したが、
今回しっくり来たのはそこかも知れない。
例えどんな関係だろうと実はどうでも良く、
大切なのはひとつずつ歯車が噛み合っているということなのだ。回転が早まったり、ゆっくりだったりしてもくるくると噛み合うこと。

街の温泉に入った時に80代のおばあちゃまが
『年の瀬に旅行が出来るなんてしあわせですね。』
と言った。
その通りだ。
わたしはしあわせだ。

#別府
#大分
#湯布院











いいなと思ったら応援しよう!