🌳三題噺 #3
斜め モアイ像 汚名返上
僕の斜め前の席の石田君は、イースター島が好きなんだって。石田君はクラスメートの中でもいちばん物知りで、学校の休み時間には図書館で借りてきた科学雑誌をよく読んでるみたいだ。
この前休み時間に石田君の席の横を通った時、読んでた雑誌のページが目に入ったんだ。ページには大きな顔の像が載っていて、何読んでるのと聞いた。
そしたらこれはモアイ像だっていうんだ。この大きな顔のモアイ像がイースター島っていう小さな島にあるんだって。その島にはもう人が住んでないらしいけどって。僕がモアイ像ってどうしてモアイ像っていう名前なのって聞いてみたら、それは分からないって言ってた。
それから一度イースター島に行ってみたいって石田君は言った。石田君の夢は世界を一周することだからその途中に寄るらしい。飛行機で行くのか船で行くのか聞いたら、途中まで飛行機で行って、そこから船で行くと思うって教えてくれた。
イースター島にはロマンがあるからって。
よく分からない。
それに、イースター島では文明がほうかいして島から人がいなくなったらしいけれど、本当のところは今もまだ分かっていないから、石田君も調査に行ってみたいらしい。
難しいことをたくさん話してたから日記帳の今日の日付のページにメモする。
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