夏の終わり

ここ数日で、少し風の向きが変わったような気がする。こんな小さな島にも四季はあって、咲く花も、実るフルーツも、皆その時期をちゃんと知っているんだ。
夕方、いつまでも閉めなかった窓から、秋の虫の声が聞こえてきて、あら、もうこんなに暗くなったのね、なんて言いながら時計を見ると、気付かぬうちに日没時間が早まっていることを知る。

庭の水撒きをしようと外に出ると、風で飛ばされてきた霧雨のような雨が。そんなに遠くない山には、濃いグレーの雲がかかっている。

そうか、夜には降るんだね。水撒きもそろそろ要らないかな・・・。
ガーデンホースを片しながら、夏の終わりの汗をぬぐう。