チベットの「鳥葬」(遺体を鳥に食べさせる葬儀)を見に行ったときの話
「いつか死んだら、鳥に食べられたい」
…そう思っていたんです。
チベットで鳥葬を見るまでは。
人が死んだとき、遺体をどうするかは
国によってさまざまです。
日本では「火葬」(焼く)、
アメリカでは「土葬」(土に埋める)、
インドでは「水葬」(ガンジス川に流す)、
そして、チベットの一部地域では
「鳥葬」を行っているのです。
「鳥葬」というのは、
遺体を鳥(ハゲワシ)に食べさせる葬法。
もともと、チベットは
火葬に必要な燃料の調達が難しく、
また寒冷地で、土葬もやりにくかったために、
この「鳥葬」が発達したそうです。
私がこの「鳥葬」に興味を持ったのは、
ベジタリアンをやめたときのこと。
しばらくインドに滞在してたとき、
ベジタリアンになったんですが、
帰国後、働き始めたら、
ベジタリアンでいるのが、
思いのほか、難しかったんですよね…。
結局、意志が弱くて、他人にNOと言えない性格の私は、
1年たらずでベジタリアンをやめてしまったのでした。
インドでは、大抵のレストランにベジタリアンメニューがあるんですが、日本ではほとんどありません。なのでベジタリアンを続けていると、上司や同僚とのランチや飲み会に行くのも、なかなか難しかったです。
でも、ベジタリアンをやめたときに
こう考えたんです。
「今後、動物の肉を食べるかわりに、
自分が死んだら、動物に食べてもらおう」と。
死んだあとの肉体は、
どうせ焼くだけ(火葬)だし、
それだったら動物の食料になった方が、
よっぽど有効活用できるかな、とも思ったんですよね。
そんなわけで、死後、
自らの肉体をささげることによって、
他の命を救うというコンセプトもある「鳥葬」は
私のニーズにピッタリだったのです。
前回紹介した
赤の町「ラルンガル・ゴンパ」の近くでは
鳥葬が行われています。
※ラルンガル・ゴンパの詳細はこちら
↓
乗合タクシー乗り場から、ワゴン車をシェアして、
鳥葬場に向かいました。
鳥葬が行われる鳥葬場(中国語では天葬台)までは、車で10分ほど。歩くと1時間ぐらいかかるので、車で行った方がいいです。何人かでシェアしていけば、安く行けます。
シェアタクシー往復:15元(約240円)
そうして、たどり着いた鳥葬場がこちら。
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実際の鳥葬の様子
ここから先は
¥ 300
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