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「あやとり」-ANOTHERSTORY-

あやとり

貴方の夢に手を伸ばした日
紐が絡んで結べなくなる
貴方は微笑むだけで壊れそう

両手を離したら
段々と熱を帯びて
漠然とした不安に追われている
何度も何度も何度も

刹那の記憶が蘇る
絡んだ手の影を追いかける
ねえここだよって、ねえここだよって
貴方が微笑む場所まで行けずに
足元が崩れる音と共に  
ねえここだよって、ねえここにいるよって
教えて

まだ、まだ、いるの?
まだ、まだ、ここにいてよ
わからないんだよ
顔ももうずっと思い出せないよ
まだ、まだ、薄れてくの?
もう、もう、充分だよ
まだ、まだ

貴方の夢に手を伸ばした日
紐が絡んで結べなくなる
貴方は貴方の顔をもう思い出すこともない

umililika

私は私の顔を思い出せなくなる日がいつか来るのでしょうか。

誰もが絶対死ぬということを最後に経験しなければならないけど
死ぬ直前、きっと鏡を見ることもなくなって、私は自分の顔も思い出せなくなるのかなぁ。


私は今のところ見送る側で
人の死を美談にしたりすることは大嫌いだ。
(もちろん馬鹿にすんのも嫌いだ)
死ぬ美しさは死んだ人間以外語れないのに何を悠々とSNSや曲で適当に語るんだと思ってしまう

だからこそ正々堂々私は生きてる側として対峙して言葉を発したい
きっと私も死んだら時代が変われば忘れられるのだからね。
どれだけ好きでも憎んでも愛しても。君はきっと思い出すこともない。

例えば心臓が動いてても
きっと自分を思い出せない日と、人の顔も思い出せない日がきっとあるから。

その時はここにいてって引き留めないで。

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