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ハンドメイド作家を再開したお話

「リボンに込めた感謝と喜び」

私がハンドメイド作家としての活動を再開しようと思ったのは、サウジアラビアで過ごした2年が大きなきっかけでした。夫の仕事の都合で渡航し、異国の地でさまざまな国からの駐在員やその家族たちと出会い、たくさんの文化に触れる貴重な時間を過ごしました。息子がインターナショナルスクールに通う中で、新しい友人たちも増え、毎日が刺激的でしたが、英語が流暢ではない私にとって、言葉だけで感謝の気持ちを伝えることは時に難しいと感じていました。

そんな私が選んだのが、「手作りのヘアアクセサリー」を通じて感謝を伝える方法でした。息子の友人向けに、彼女たちの好みを想像しながらリボンでヘアアクセサリーを作る時間は、私にとってもとても楽しいものでした。プレゼントを渡した瞬間、子どもたちの目が輝き、まるでプリンセスのようにスカートを揺らしながらアクセサリーを嬉しそうに着けてくれる姿に、私自身も心から幸せを感じました。その一瞬が、私の心を温め、ハンドメイドの素晴らしさを再認識させてくれたのです。

「サウジでのリボンとの再会」

その後、日本人妻たちとリボンヘアアクセサリーを作る集まりを主宰することになりました。毎月、みんなで一つの作品を作り、日常の出来事を語り合うその時間は、単なる手芸の場を超えて、私たちにとって「サウジでの生活を彩るかけがえのないひととき」となりました。参加者からも「心のリフレッシュになる」と言ってもらえるたび、私自身も大きな喜びを感じていました。

実は、サウジに来る前は、6年間ハンドメイド作家として活動していましたが、材料の調達や在庫管理に負担を感じ、渡航を機に一旦その道を閉じる決意をしていました。しかし、サウジで出会った人々が私の作品を喜び、手作りの楽しさを再発見する中で、自然と「もう一度ハンドメイドを再開したい」という思いが芽生えてきたのです。

「リボンが繋ぐ未来」

日本に帰国した今、改めて感じるのは「やっぱりリボンが好き」ということ。エレガントで品のあるリボンは、身に着けるだけで日常に少し特別な瞬間を運んでくれます。私にとってリボンを使ってヘアアクセサリーを作ることは、自分自身の癒しでもあり、前向きなエネルギーの源でもあります。

まだ、リボンを通してどんな未来が待っているのかは分かりません。でも、好きなことを続け、それが誰かの生活に幸せな彩りを添えることができたら、それだけで十分だと思っています。これからも、一つひとつ心を込めて作品を作り続けていきたいです。

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