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ヒラサワススムと月の考察

平沢進が近づいてくる・・・師の音楽が足音をたてて私に近づく時、それは広々とした深海の投獄者が、まるで世界を呑込むかのような異空を泳ぎ出す錯覚を呼び寄せる。彼の曲は死海そのもの。寄せてくるオカルティストたちの先鋭的感覚が科学に導かれ、意図的に「ノロイ」を完成させる合図だ。わたしはその予言を彼の足音を聴いて間接的にキャッチしているのかもしれない。(極限妄想)


月が狂気を呼び寄せる。一昨日から月についてじっと考察しているが、久しぶりに細心の注意(敬意)を払って古代人が残した遺物(月)を考察している。私は無差別になんでもかんでも自分に流し込む性質があるので、一歩間違えば人格が豆腐のようになる可能性が否めない。

計量器でエネルギーの重さをはかるように、自分に流れ込んでくるものを捕まえていちいちリーディングしながら「入ってよし」「いまはだめ」「ちょっと別の部屋にいこうか」って感じで脳内に警備員配置しながら考察しているのである。


月の脅威が平沢進の音楽とどう関係があるのか。ひとつ「あ、これかも」と感じたのは、平沢進の名前のゲマトリア。興味本位でやってみた時に”神の言葉”という意味が出てきて「つまりは予言・・・🤔!」となったのだ。平沢進はわたしにとっての黙示録である。知らんけど。

剣よ、起きよ、わたしの羊飼いに立ち向かえ
わたしの同僚であった男に立ち向かえと
万軍の主は言われる。
羊飼いを撃て、羊の群れは散らされるがよい。
わたしは、また手を返して小さいものを撃つ。
この地のどこでもこうなる、と主は言われる。
三分の二は死に絶え、三分の一が残る。
この三分の一をわたしは火に入れ
銀を精錬するように精錬し
金を試すように試す。
彼がわが名を呼べば
わたしは彼に答え「彼こそわたしの民」と言い
彼は「主こそわたしの神」と答えるであろう。

(ゼカリヤ書‬ ‭13:7-9)‬ ‭‭


今日の月は、月齢29。
月の暦最終日。
禍々しい雰囲気とマッチする光のない月。
ジョーティシュ(インド占星術)では欠けゆく月は凶意を持つ。

仮定として、月齢29(以下29)が平沢進の異様な曲を選ばせているとしよう。29は今敏のパプリカを平沢進の曲とともに引き寄せる。29は平沢進を通じてわたしにAriaを送り込む。29は科学的でオカルティックな、それでいて懐古な、月の民を侮蔑する者たちを呪うかのごときエナジーを送り付けていることは間違えない。29は恐怖を、不安を、狂気と絶望を片手に、スピリチュアルの楽園へ向き合おうとする聖者たちの意志を狂わせる。狂わされたものは堕ちていく。どこまでも深く、欲望と快楽の底へ。そしてカルト化する己に気づかぬまま殺戮の楽園へと導かれていく。




昨日の朝、電車に揺られながら降りてきたのはナフシャだった。彼は相変わらずの耽美で冷徹な表情に微笑を浮かべ、わたしに話しかけてきた。インドラやナフシャは私にとって安心感がある存在。話していると落ちつく。彼は月齢たちについて、あまり急がず丁寧に接するのが良いとアドバイスをくれた。

もとより、わたしと月の暦の間には、オブラートのようでいて強固な仕切りがあり、すいすいとリーディングするのは難しいと感じていた。ナフシャのアドバイスに感謝して事をすすめようと思っている。

ナクシャトラを理解するために月の暦を本質から読み取る。すでにある定義や内容を知ることよりも「その物事が誰かに定義される前の状態」を知る事の方が面白い。


29はわたしにここまでを書かせ、新月へ向かう船の前でさらに平沢進の曲を渡す。29はにやりと笑って、狂気に踊らされない私の進路に加護を記した。LOTUS。amen

黄金の月 草の露に幾万も昇り
唯一に来る夜の牢で 打たれるキミの夢に咲く
瞬く間にも数千の朝よ 訪れよ
パラレルに行く船団に 全てのキミの日を乗せて

ランダムに行く雲のように 生まれてたはずと
千年を知るキミの声が 全ての月に木霊する

咲け 輪廻の
咲け ロータス
響け 千年よ
響け 毎秒に


遥かな過去 遥かな今日 明日さえもここに
黄金の日は一度に有る 忘れたキミが目覚めれば
パラレルに行く星の今を 隠喩のように映す
ランダムに咲く花の野辺に 全てのキミは記されて

咲け 輪廻の
咲け ロータス
響け 千年よ
響け 毎秒に

(ロタティオン - 平沢進)


トロイ戦争からギリシャに帰還する途中、オデュッセウスたちの乗った船が、ある島にたどり着きました。その島にはロータスの実を常食する「ロータス・イーター」と呼ばれる人々が住んでいました。偵察に行った者たちは、住民に勧められてロータスの実を食べました。ロータスの実はとても美味しく、食べると気分がよくなり、全てのことを忘れてしまい、その実を食べることしか考えなくなりました。そのことを知ったオデュッセウスは、急いで部下達を船に連れかえり、さっさと島を離れました。

ロートスの木 - Wikipedia



世界は物語によって動いている。つまり、全ての人は物語のプレーヤーとして世界を共有しているということだ。サンミアによれば、世界を動かす物語は、ノモノスとイミュームによって作られているのだという。

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イミュームはサファオンに対する反応として物語の原型を生成する。サファオンとは「感情」「記憶」「思考」が相互作用する時に生じるパターンのことである。 サファオンには、個人のサファオンと集合的なサファオンがあるが、イミュームはどちらか強いほうに反応する傾向がある。当然のことながら、人間もその生成された「物語」の影響を受けてサファオンを変化させる。「物語」が先か、「サファオン」が先かは鶏と卵のような関係にある。サファオンとイミュームの活動が活発になり、物語の原型が変更されることを「乗り換え」という。「乗り換え」は頻繁に起こるらしい。サンミアによれば、現代人のサファオンは不安定で極度に歪んでいるという。



はじまりよ
ときのおとにも
かなしみを
ひかりはなくとも
やみはひかりて

(月齢29へ捧ぐ詩)

虫に蝕まれていた月齢29の意識体は殻を脱ぎ
天命のある夜の園へと舞い戻る
理不尽な夜を超え
光らない厩の光となることを選んだ

篝火よ
多くを語るな
私は友と在る
視界の端で
未知なる者を探る
孤高の風と共に在る

LILARIA-月の祈り 29

月齢29
三十日月:みそかづき:ダークムーン(Dark Moon)
月の呼び名


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