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迎賓館赤坂離宮和風別館「游心亭」見学記、の巻

迎賓館赤坂離宮の本館は以前にも見学したことがあるのですが、本日は母が予約しておいてくれて、和風別館「游心亭」を見学してきました。

「游心亭」は、赤坂離宮の「昭和の大改修」の時に新たに作られた別館で、以後様々な外国からの賓客をおもてなしするのに用いられた建物です。
一番有名なのは、「鯉に餌をやる」各国首脳の姿でしょうか。

最近だと、インドのモディ首相が鯉に餌をあげてましたよね

「鯉に餌をやる」と言えば、安倍首相とトランプ大統領が、ざぱーっ!と餌の入った升をひっくり返し、大胆に餌やりしていたことが思い出されますw

大変ふとましい・・・立派な錦鯉の皆さんw
これだけ大きければ、鯉が龍に変わるという言い伝えも
信じられる気がしました

この「池」は元々、大広間に日光を反射させ、日の光の揺らぎを見せるための「水盤」だったため、浅く作られていたのだそうです。
それを見た当時の田中角栄首相が、「池があるのに鯉はいないのか」と言ったため、奈良県から錦鯉が持ち込まれ、池の水深も深くなり、現在の形になったとか。
今や名物になった鯉の餌やりのことを思えば、鯉を放って正解でしたね。

游心亭の正面玄関です
写真が撮れるのはここと、お庭だけ
五三の桐の紋章付き
国のものであることの印です

五三の桐は、元々嵯峨天皇が使い始めた皇室の紋だったそうですが、現在は菊の紋が皇室の紋とされており、五三の桐紋は日本国が使うことになりました。
赤坂離宮はそもそも、東宮時代の大正天皇の為に建てられたものだったので、あちこちに菊のご紋があしらわれていますが、昭和49年に建てられたこの和風別館は日本国が建てたものなので、菊紋はなく、五三の桐紋だけがあるのだそう。

この別館を設計した谷口吉郎氏は、帝国劇場や旧ホテルオークラを設計したことでも有名な方です。
そういえば、息子さんである谷口吉生さんはつい先日亡くなりましたが、建替えられた今のホテルオークラやGINZA SIXを設計さなった方でしたね。
親子2代、ホテルオークラの設計に関わったのかーとふと思ったり。

樹齢180年という盆栽もあるそう
お客様がいらっしゃるとき、
別邸内を飾るのに大活躍するそう

「游心亭」を見学するには、先にも書いたとおり事前予約が必要で、1チーム20人くらいに案内役の方が一人ついて、見学します。
案内役の方は本当によくご存じで、充実した見学となりました。
ツアーには1時間くらいかかります。

それにしても、館内の見学案内ボードに、安倍首相の写真が多かったこと!
安倍首相の外交成果はもちろん、その任期の長さにも思いを馳せました
(ちなみに、菅首相の時はコロナ禍だったため、游心亭は1回しか使われなかったそう。それでも使われてたのか・・・)

ツアー見学では正面玄関とお庭しか写真を撮れませんが(スマホを取り出しただけで、警備員さんから注意されます)、その他のお部屋のしつらえについては、迎賓館のホームページからご覧いただけます。

そのあとは、本館の見学(予約必要なし、自由見学。館内写真不可)です。

別館と本館をつなぐところにある噴水
母が警備員さんに聞いたところ、
見学者がいるときだけ水を出しているのだとか
こちらが正面玄関

母とは海外旅行も一緒に行っているので、
「ベルサイユ宮殿・・・というか、ポツダムのサンスーシ宮殿に似てるねー」
なんて話してました。

以前私が見学したときは、各広間にボランティアの説明係の人がいて説明してくれたり、写真も自由に撮れた記憶があるのですが、説明係さんたちはいなくなり、自動音声の説明が流されていたり、説明のためのモニターが付設されていたりと、だいぶ見学スタイルも変わっていました。
一番変わったのは、無料のガイドブックがあること!
写真も綺麗だったので、とても良かったです。

母は股関節の手術をしているので歩くのがゆっくりだったり、階段を上るのにちょっと逡巡してしまうのですが、係員の方が声をかけてくださり、エレベーターで上の階への移動ができました。
普段は見られないところをちょこっと見られて、ラッキー!なんて私は思ったり。

見学するだけで1万歩近く歩いたので、如何にこの迎賓館が広いのかと思います。
天気が良くて、写真も綺麗に撮れて、ガイドさんたちの解説もよくわかって、充実の迎賓館見学でした。


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