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Web開発におけるFileとBlobの違い【一目比較】
`File`は、ファイル名や最終更新日時などのメタデータを含むオブジェクトで、ユーザーがアップロードしたファイルに適しています。
`Blob`は純粋なデータを格納するオブジェクトで、メタデータが不要な場合に使用されます。
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参考
解説
File APIにおける`File`と`Blob`の違いについて解説します。
FileとBlobの違い
Blob (Binary Large Object)
定義: Blobは、生のデータを格納するためのオブジェクトです。バイナリデータもテキストデータも格納できます。
特徴:
サイズとMIMEタイプを持っています。
不変のバイナリデータを扱うことができます。
ファイルシステムとは独立しており、特定のファイル名やタイムスタンプなどのメタデータは含まれません。
File
定義: Fileは、Blobのサブクラスで、追加のメタデータを持っています。具体的には、ファイル名やタイムスタンプなどの情報が含まれます。
特徴:
Blobのすべての機能を持ちますが、さらに名前 (`name`)、最終更新日時 (`lastModified`) などの属性を持ちます。
ユーザーのファイルシステムにある実際のファイルを表すのに適しています。
FileとBlobの使い分け
Blobを使用する場合
用途:
生データを処理する際に使用します。例えば、画像データを生成してサーバーに送信する場合など。
ファイルシステムのメタデータが不要な場合。
利点:
よりシンプルで、余計なメタデータがないため、純粋にデータだけを扱いたい場合に便利です。
Fileを使用する場合
用途:
ユーザーがアップロードしたファイルを扱う際に使用します。
ファイル名や最終更新日時などのメタデータが必要な場合。
注意点:
追加のメタデータがあるため、Blobに比べてわずかに重いことがあります。
JPEG画像の中身だけを渡したい場合
JPEG画像の中身だけを扱いたい場合、Blobを使うのが適切です。以下にその理由を示します。
ファイルクラスのメタデータ: Fileクラスはファイル名やタイムスタンプなどのメタデータを含みます。JPEG画像の内容だけを必要とする場合、これらのメタデータは不要です。
Blobの利点: Blobは純粋なデータだけを保持するため、JPEG画像の内容をそのまま取り扱うのに適しています。
具体例
// ファイルからBlobを作成する例
const fileInput = document.querySelector('input[type="file"]');
fileInput.addEventListener('change', (event) => {
const file = event.target.files[0]; // ユーザーが選択したファイル
const blob = file.slice(0, file.size, file.type); // ファイルの内容をBlobとして抽出
// Blobを使って処理を行う
// 例えば、Blobをサーバーにアップロードする
uploadBlob(blob);
});
function uploadBlob(blob) {
const formData = new FormData();
formData.append('file', blob, 'image.jpg'); // 必要に応じてファイル名を付けることも可能
fetch('/upload', {
method: 'POST',
body: formData
}).then(response => {
if (response.ok) {
console.log('アップロード成功');
} else {
console.error('アップロード失敗');
}
});
}
この例では、ユーザーが選択したファイルをBlobとして抽出し、そのBlobをサーバーにアップロードしています。ファイル名やタイムスタンプなどのメタデータは含まれていないため、JPEG画像の中身だけを効率的に渡すことができます。