にゃんが向き合っていること

辛い時に動くことで気が紛れる事は
これまでいくつもあって
紛らわしに前に進んでいたことが
いつからか身になっていたりして


そうやって私は辛いことから逃げたり
考えないようにして傷つかないように
守ってきたように思う


動けるって身体が自由に動かせるって
当たり前だけどとても貴重なんですよね




それはつまり

身体が動かないってどれだけ辛いだろうかということ

動かないのではなくて動けない

動けないと思考はどんどん巡りが悪くなるし
取り残されたようで悲しいし
風邪を引いて数日寝込んただけだけでも
こうだからよくわかる


動きたいのに動けない
気力とかやる気とかそんなんじゃない
自分をコントロールしているはずの自分が
コントロールできない
笑えないトートロジック

日常を送っていると面倒臭いことばかりだけど
どれも必要なことばかり

やりた事たくさんあるだろうし前にも進みたいだろうに
その葛藤だけじゃなくきっと誤解に苦しんだり
自責思考になったりするのだろうな
にゃんはそんな時いつも悲しそうな顔で私を見る


そうなると自分の意志や感情の表現すら
難しくなるんじゃないのかな
孤立感や無力感を感じていないかな
自分を責めたり周囲との距離を
感じてしまわないかな


ひとりじゃない事は彼女の強みだけど
引け目を感じてしまう弱みともなってしまわないかな
私の事時々そんな風に気にかけてしまってるように思う


日々に追われる事と日々を追えない事
どちらも辛いが私にとっては
逃げ場のない後者が辛いように思う

そして後者は前者を経験したのちの後者であったりもする闇


ずっと彼女は向き合ってきたのだと思う
死がご褒美となるまで
SMで施されるどんな惨めな状況も
生きている惨めさには敵わないと感じるまで
その生きているだけで惨めを通り越して
そんな修行のような日々を過ごしていて
偉いと感じるまで

それでも彼女の心は澄んでいる
幾つもの困難と向き合ってきた心とは思えないくらいに
澄み切っている
世間に対して揶揄もせず
人に対して偏見も持たない
損得勘定抜きに周りの人たちを思ってる
心の中にある悪いもので
現実を汚さんと頑張っている
いつも丁寧で言葉を惜しまない
正義感だったり天真爛漫さだったり
彼女を見ていると純真という言葉がイメージにぴったり

私は動くことで切り抜けてきた
彼女は考え抜く力で今を作っているのかもしれない
とことん向き合う事から逃げずに

だからどうか彼女からやりたい事を奪わないで
自分の意思で動ける自由を返して
彼女が持つ夢が少しでも前に進みますように
可能性も機会も自由のもとに絶えませんように
大丈夫となれる大きな支えを授けて


生きるとか自由とか価値を見出すまでに
心落とす事がこの先の彼女に降りかかっても
前を向く力があることを忘れてしまいませんように

そして彼女がいつかの自由だった頃のように
羽ばたく事ができますように