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50代のキャリアシフト《はじめの一歩》桜の下に埋めた自分を迎えに行く

私は、桜の花がきらいでした。なぜなら、人生でいちばん辛く、苦しかった挫折の記憶と結びついた花だったからです。

18歳の春。桜の下に、私は自分を埋めたのです。

高校3年間、夢見ていたことは舞台人になること。舞台のうえで、自分を表現することでした。

中学で演劇部に入り、表現するという楽しさに目覚めた私は、高校でも引き続き演劇部を選びました。そして、ある劇団に出逢ったのです。

それは、宝塚でした。

そのまばゆい世界に魅了され、私もあの舞台に立ちたい、という夢を抱きました。

進学校で、クラスメートたちが予備校に通って受験勉強に励む中、私は宝塚受験に向けて、歌やバレエのレッスンに明け暮れる毎日。

17歳の春に初受験して玉砕。そして18歳の春。最後のチャンスも叶いませんでした。

合格発表の日は、満開の桜。私は、青春を捧げてきた、表現者になりたいという自分を、桜の下に埋めたのです。


こちらの記事にも書いた、積極的モラトリアム期間。

その期間中、私が直面させられてきたのが、自己理解でした。

ここ最近、「師匠本」として精読している『ライフシフト 100年時代の人生戦略』。その中で、人生やキャリアの移行をうまく運ぶためには欠かせない3つの要素があると書かれています。

その一つ目が自己理解です。

第一に、変身を成功させるためには、自分についてある程度理解していることが不可欠だ。いまの自分を知り、将来の自分の可能性を知らなくてはならない。

『ライフシフト 100年時代の人生戦略』(リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット 著    東洋経済新報社)

私が自己理解のプロセスをはじめたのは、この本を再読する前でしたが、図らずも必要なことに着手していたわけです。

ジャーナリングやマインドマップといった手法、強み分析、性格診断などの診断系などなど、思いつくままに手を出してみました。

いずれも自己を振り返ることができ、納得感や気づきなども得られたのですが、どこか核心に至っていない、何かがまだ不足している・・・そんな感触。

パズルの最後のピースを探すように行き着いたのが、占星術・ホロスコープでした。占いとの出合いは、noteでも一度書いていますが、中でもホロスコープに興味を持ち、本を数冊購入して、自分のホロスコープを詳しく見てみたのです。

その中の一冊で出逢った言葉。

可能性を華やかに表現して生きていきたい。

求めていた答え。私の人生のゴールはここだったのです。

それは、18歳の春、桜の下に埋めてしまった自分でした。


自分の可能性を表現すること。才能を自分のために活かすこと。

ずっと長いこと、ここから目をそらしてきたのだなぁと。

フリーランスとして20年間やってきた仕事は、クライアントの可能性を表現すること。自らの才能をクライアントのために活かして、その見返りとして報酬を得てきました。

そのこと自体に、後悔は全くありません。たくさんの得難い経験と、学びがありました。しかしながら、その延長線上に人生のゴールはないのです。

だから、私は決めました。桜の下に埋めた自分を迎えに行こうと。

それが、キャリアシフトのはじめの一歩になるという確信をもって。

今年の桜は、これまでとはまったく違った想いで、眺めることができそうです。

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