#026〔トップをねらえ!〕
…思えば、庵野 秀明 監督が、シン・仮面ライダーを
上映すると聞いてから、今まではそれほど
あまり観ては来なかった、仮面ライダーに興味を抱いた。
その後、丁度、長年封印されていた、
スーパー特撮大戦を紐解き、もう一度イチから、
仮面ライダーシリーズの物語を追体験してみる事にした。
たくさんの版権作品が登場しているので、
ストーリーの全てを網羅した訳ではないが、
かいつまんで、初代1号2号、V3、BLACK、BLACK RX、
これらのストーリーを知る事が出来た。
開発陣の作品への愛が詰まっているような作品である。
調整不足のゲーム性は、残念ながら難はあるのだが、
さすがに、チョイスしているストーリーは粒揃いなのだ。
そしてその後、仮面ライダーBLACK を観た。
とても、素晴らしい作品であった。
…ふと思い出した事がある。
トップをねらえ!
という作品の事である。
僕が、この作品を知ったのは、
スーパーロボット大戦F に参戦すると聞いてからである。
伝説巨神 イデオンよりも、遥かに巨大なスーパーロボット。
その名は、ガンバスター。
武器は何となく、ゲッターロボに対してのオマージュが
入っているのだとは気づいていた。
しかし、もうひとつ。
特撮大戦をプレイしている内に気がついた事もあった。
ガンバスターの必殺技で、
スーパーイナズマキック、という大技がある。
超巨大ロボットが、天高く飛び上がり、
勢いそのまま、多くの敵を巻き込みながら、
文字通りキックをするのだ。
(セリフもまた、燃えるように熱い。)
僕は、ずっと不思議に感じていたのである。
何故、キックなのか?と。
イデオンであれば、イデオンソードや、イデオンガン。
ガンダムであれば、バズーカや、ファンネル。
ザンボット3であれば、ムーンアタック。
ダンクーガであれば、断空光牙剣。
ゴッドマーズであれば、ファイナルゴッドマーズ。
…これらは、皆、何らかの武器を使用している訳だ。
しかし、ガンバスターの必殺技は、自らの身体を武器とした、
謂わば、格闘技の技に近いのである。
…そして、最近、その謎が解けた。
その答えは、仮面ライダー1号にあったのだ。
1号ライダーは、日に日に強力な敵怪人と戦っている内に、
より、厳しいトレーニングを自らに課し、
より自らの身体を鍛えていかなければならなかった。
そして、必要ならば、
新しい技も生み出していかなければならなかった。
ショッカーとの激しい戦闘が、
1号ライダーである、本郷 猛をそうさせていたのである。
…ライダー電光キック、という技がある。
1号ライダーが、開発した必殺技のひとつである。
ガンバスターの、スーパーイナズマキックは、
このライダー電光キックのオマージュだったのだろう。
原作をほとんど観た事が無かった僕は、
特撮大戦というゲームを通して、これを知ったのだ。
『オカエリナサイ』
最後のイだけが逆になってる、見た目はポンコツなんだけど、
人間の未来や、温かさを感じる、あのシーン。
今でも、よく憶えています。
『トップをねらえ!』
THE END