この世の極楽浄土 #03

美千子がこの北鮮の大地に足を踏み入れてから、
早24年もの月日が経過していた。

20歳そこそこの頃にやって来たのは、
昔懐かしき忘却の彼方であり、
時が過ぎ去るのは、世の自然の法則である。

美千子は、44歳の春を迎えていた。

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