#白い着物を着た若い女性
布団に入って、浅い眠りに入っていた美津子は、
急に、意識がぼんやりと開けてきていた。
彼女は少しだけ顔を動かして、
部屋に掛けてある時計の針を見やった。
2:22〔丑三つ時の時間帯〕
…眼球を動かしている内に、白っぽい何かがチラッと見えた。
…着物だ…白い着物の裾のようなものが見えている。
〔…そう…いるの…。〕
今、自分の枕元には〔白い着物を来た誰かがいる〕
彼女は、そう確信に至る。
彼女は、布団を少しめくりあげて、
自分の枕元に立っている〔誰か〕の顔をしっかりと見た。
白い着物を着た、まだ若い女性の姿がそこにあった。
美津子は彼女に対して、自分から優しく声を掛けた。
『…こんばんは…。』
『…。』
その〔白い着物を着た若い女性〕は、何も話さない。
美津子は、彼女の正体が〔ゴースト〕である事を確信した。
…何故なら彼女の顔は、まるで〔生気を感じられない〕ほど、
〔真っ青〕だったのだから…。
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