大学時代(5)ファミレス編
バイトは色々やったけど、一番長かったのはファミレスのウェイターだった。最初一年くらいやって、一回辞めて、戻ってまた1年くらいいたんだっけな。家から近くて通うのに便利だったのでお世話になっていました。左手でコップ3個持てるのはここで働いてたおかげです。今でもこのファミレスチェーンは好きだし悪くない職場だったんじゃないかなと思う。俺が働いてたお店はもう無いけど。
しかし、今ってファミレスのクオリティ高いですよね。90年代のファミレスって、まあ今と比べたらいまいちだったと思う。ファミレスに限らず、外食全般に言えるけど。あの頃って適当に店入ったらまずいものとか普通に出てきたからなー。今はそこまで酷い店ほとんど無い。
店員も適当だったしなー。食材のつまみ食いとか日常茶飯事だったし、正月とかビールサーバーからビール注いで飲んでた記憶が・・・。あととにかくみんな煙草吸ってたな。働いてた人、ほぼ全員吸ってたんじゃないかってぐらい喫煙率高かった。高校生もいたけど。俺が煙草吸うようになったのはかなりここの影響大きいと思う。俺は真面目なので20歳までは吸いませんでしたが。
24時間営業の店でシフトも全時間帯入ってたので、色んな人がいたなー。特に深夜帯はカオスだった。常連は変わった人ばっかりだし。ヤンキー達は溜まり場にするし。一回チンピラ同士の喧嘩が始まった事があって、社員が体張って止めに行った時は、ファミレスとか深夜営業ある店の社員にはなるまいと思ったものです。深夜の後で昼に入ると客層の良さに感動する。
基本的に男子はキッチン、女子はフロアだったので、男子のウェイター珍しくて周り女の子に囲まれてたんだけど。まあ接客やってるだけあって強気な子が多かったな。何故か中学の頃と同じように「彼のナニは大きいらしい」とか噂が立って、流石に中学生の頃みたく触られはしなかったけど、調味料並べられて「どれが一番近い?」とか言われて仕方なく選んだらしばらくその名前で呼ばれたりはしていた。
あと俺が19歳の時、仲良かった女性の先輩、確か当時3つ上くらいだったかな、に部屋に呼ばれて押し倒されたのが初めての体験だったな。彼女はヘビースモーカーで俺その時まだ煙草吸ってなかったので、ファーストキスはめっちゃヤニ臭いなと思ったのを覚えている。その後、彼女は実家に帰ってそれ以降会ってないが、部屋で使ってた時計をくれて、その時計はまだ俺の部屋で使ってたりする。
バイトも高校生とか主婦とかフリーターとか色んな人がいた。印象に残ってるのは、皿洗いしてたおばちゃんで、ある時休憩室で話してたら映画館で映画を観た事ないって話になって。映画館とか近所にもあるんだから行ってみたら良いのに、と話してたんだけど、バイトも3つくらいかけもちしてて働き詰めだったので、そんな時間が無かった。ずっとそんな人生だったらしい。少しして、彼女が亡くなったと聞いた時、あの後一度でも映画に行けていたら良いなと思った。
大学4年の時に「このままバイトして大学生活終わるのもつまらんな」と思って「卒論とか忙しいので・・・」を理由にしてバイト辞めたんだけど、この時店長に「人間、本当に思ってる事は口に出さないもんだ。本当は他の理由があるんだろう。まあいいけど。」みたいな事を言われたのもえらい印象に残っていて、事あるごとに思い出す。人間、口に出して喋ってる事って、思ってる事と違う。ある意味当たり前の事なんだけど、忘れがちなんだよなあ・・・。