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やっぱ男性社会でしたよね

ここ1,2年は女性が半数か多めくらいの環境で働いてたのですっかり忘れていた。

久しぶりに怒りが沸いて自分の身の回りに照らし合わせて社会人になってからの過去を振り返った。

何の話かというと森会長の女性蔑視発言だ。形だけ女性を登用して、結局は自分たちのいいように使う、そして独り歩きしないように、釘を刺して身動きの取れないようにする。

リーダーとして失格だと思う。さっさとやめてほしい。

自分が社会人になってから、圧倒的に男性の多い職場で過ごしてきた。入社した時の研修クラスでも1割しか女性は居なかった。

最初に配属された時、課長は下ネタの名前のフォルダを作り、時短勤務していた子育て中の先輩と事務的なとりまとめ資料を入れさせていた。入社1年目で緊張した日々を送っていたし、上司として見ていたが、そのフォルダの存在に気づいてから表の顔と裏の顔は違って下品だなと思い、尊敬の気持ちは薄れた。協力会社の女性に声を掛けたり、後輩と良い感じになっていき、ますます嫌悪感が沸いた。

次に名古屋へ転勤したが、上司が部下を名前で呼ぶ家族的なウチ的な感覚で居心地はよかったが、営業を中心に下ネタを飛ばしてくるので女性社員はうまくあしらわねばならなかった。私は笑ってごまかして場を白けさせないように心掛けた。

東京に戻ってからは、事業部のトップを中心に厳しい上下関係があったが、一桁しかいない女性はそこそこ注意深く気を使われていた。セクハラ的に嫌な感じはほとんどなかったので新鮮だった。ここで一生懸命働いたが、そこで自分が男性と同じように、プロマネして協力会社へ発注して大きな仕事をしているイメージは持てず、自分が興味のある上流をやり続けるためにはここを出るしかないのかなと思うようになった。「育休や子育ての女性を事業部の中で沢山抱え続けるのは難しい」みたいな人件費的な話も男性の同僚からインプットされた。実際に結婚・出産をすると、工数管理上、子供の発熱などで自分がいざ急に休むと、ほかのメンバーが代わりに私の消化できなかった工数をプラスで働く必要がでると分かった。自分起因で日頃のチームメンバーに残業させることは心苦しくなってずっと頭の中でその仕組みがこびりついていた。

産休のときに上司に「休みたかったらお前が変わりにXX(当時育休で休んでいた後輩)を説得しろ」と言われたことは、本当に忘れられない。(その上司は次の春に本部長になる)そして、意を決して、社内募集で異動を決めた私に、通常はやらない「評価を2段階下げる」という報復をされたため、戦うことに決め、人事部に訴えた。

社内異動するとき、一人、一緒のプロジェクトでお世話になった方から、「まだまだ子育ての女性にとっては大変なことがあるんだろうと察します」と応援メッセージをくださった。思えばこの方はいつも女性社員に対してジェントルマンで、貴重な存在だった。

ここまで書いて、言いたかったことは・・多少なりとも窮屈さを感じたり、男性社員の作った空気に迎合しないといけない中で自分はやってきたけど、それはやっぱりおかしいよね、ってこと。うちの会社はたぶん世間的には男女平等で、女性も増えてきてるし、働きやすい職場になっているはずだが、女性にも色々あって、私のように人付き合いをセンシティブに感じる人もいれば、男性と同じようにうまく関係性を築ける人もいるだろう。女性の多様性も受け入れられて、心理的安全性のある状態で仕事できる環境になるといい。仕事のしやすさ、チームとして成果を発揮できることと、女性の割合は全く関係ないし、男性にコントロールされることじゃない。

カナダのIOC委員が「朝食会のブッフェで絶対問い詰める」とか最高なので本当にやってほしい。森さんの発言で笑った人たちも蔑視を再生産している点で同罪。