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「小品」を吹こう!#6《シュルツ/ピエレットへのセレナーデ》
さて、今回はシュルツという作曲家の作品を取り上げます。
多分、あまり聴いたことないという人の方が多いのではないでしょうか?
私も今回動画配信するにあたり、沢山ある楽譜の中をいろいろと物色していましたが、この曲はあの昔ながらのフルートの教則本「アルテ」を世に出した日本フルートクラブから出ている小曲集の中に息をひそめて待っていてくれました(笑)
今回使った楽譜:J.F.C Music Series 15/FLUTE MUSIC ALBUM with accompaniment NO.5
このアルバムには6人の作曲家の作品が収められています。
【追記】今検索しましたら廃版と思っていたスズキメソードがあり、こちらは#7の記事で紹介したウッダールのセレナーデも入っておりますのでリンクを貼っておきます。
何故この曲を取り上げたのかは、ちょっと面白そうだったからです。子供が喜びそうな雰囲気を醸し出していてマイナーだけど良いかもと思いました。
名前の読み方は合っているのか?
さて、日本フルートクラブの楽譜には必ず中表紙に簡単な説明があります。これはありがたいです。しかし、この曲をアルバムに入れたいきさつも知りたい気がしました。
何故なら、作曲家の亡くなった年が「?」になっているのですから。少し引用させていただきます。
ワルソーのコンセルバトワールでピアノと作曲を勉強した後、ピアニストとしての地位を確立。しかし、間もなく演奏活動をやめ作曲に専心、数多くのオペレッタを書いて成功した。
ワルソーってどこ?
聴いたことあるのだけど、どこでしょう??と調べると、どうやらポーランドの首都ワルシャワの英語読みらしいということが分かりました。
そして、「Szulc」の発音がなかなか分からず、ポーランド語での発音だと「シュルツ」とか「ショルツ」に聴こえます。ですので、今回はシュルツさんということにしました。
生まれは1875年となってます。
曲のタイトルと構成
そしてタイトルが「ピエレットへのセレナード」となっています。解説を引用します。
ピエレットとは少女のピエロのことで、ギターを鳴らし幾分おどけながら夜の窓辺のピエロ娘に恋をささやく様子が良く出ている。
セレナーデなのですが、ちょっと爽やかな元気なイメージで面白いです。
2/4拍子の短い曲なので、もしかしたら発表会で子供に吹かせたら喜びそうに思いました。
前半はピエロのおどけた感じを小節の頭は16分休符で入り、2小節目がシンコペーションになっています。2小節単位で同じ形が3回続き、3回目は次への展開となる音楽の基本原則になっています。
中間部に入る前には4小節間に「adlib.」と書いていますので、いろいろ考えてみましたが、ちょっと遊んでみました。
聴いていただけると分かりますが、最初はフラッターで吹き、後の方は表記通りでダブルタンギングで速度を変えました。
adlib.を終えて転調したところで少し流れるような歌う部分を経て、最初のメロディーの再現があり軽く終えます。
全体的にスタッカートは短めで軽くするとピエロっぽくなるのではないでしょうか?
この曲はテンポの細かい変化を付けるところがポイントになると思います。
マイナーなアルバムを取り上げる楽しみ
ということで、少しマイナーであると思われる曲を取り上げましたが、このアルバムには他には以下の曲が収められています。
J.Andersen: Canzone
J.Durand: Romance
E.Kohler: Butterfly
F.Doppler: Chanson D'amour
J.Donjon: Spirale
随分と昔になりますが、このドップラーの愛の唄を一度演奏したことがありますが、とても綺麗な曲で、いつかまたやりたいなと思っています。
あるきっかけで購入したアルバムには掘り出しものがあったりするのではないかと期待して譜面を手に取るのが楽しみです。
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