「小品」を吹こう!」#18《クライスラー/ロンディーノ》
今日はヴァイオリンの為の曲クライスラー作曲のロンディーノです。
https://www.youtube.com/watch?v=nqb-DbDvlW8
"Farbe"Websiteの動画の順番から言うとドニゼッティのソナタなのですが、小品を吹こう!シリーズには入れない方が良いと思うこと、そしてそれに続くラウバーのグランドソナタも大曲なので、これらの曲に関しては後述するか、書かないかになると思います。
クライスラー(1875‐1962)について
クライスラーと言えばヴァイオリンの名手であり作曲家で知られますが、私のウェイブサイトの自律訓練法のすすめの記事にも登場させてますが、20世紀前半に名ヴァイオリン奏者として活躍し、作曲家としても数々の作品を残しています。
この中でも、クライスラーは演奏する上で緊張したことが無い、と言ってることを取り上げてます。
初見でバンバン難しい曲も弾いていた、という逸話があるのです。
凄いですね!しかし、現代の音楽家にはそんな奏者は結構いらっしゃるように思います。
さて、彼が残した有名な作品は、愛の喜び、愛の悲しみ、美しきロスマリンなどがあります。どれも本当に美しいですね。
そしてこのロンディーノは本当のタイトルは「ベートーヴェンの主題によるロンディーノ」となっています。
しかし、ベートーヴェンの作品にはこのような主題が現れるものがなく、クライスラーがしばしば偉大な作曲家の名を借りてつけたタイトルではなかったか?と言われています。
作曲家として名声を得たかったのかどうかは分かりませんが、昔はこういうふうに有名な作曲家の名前で作品を出版し生活の糧としていたと言われていますので、名前を拝借して作品を発表することもあったのではないでしょうか?
しかし、そんなクライスラーの美しい作品がこうして残されていることは私たちにとっても本当に幸せなことだと思っています。
使用フルート編曲版
そして、ヴァイオリンの曲をフルート用に編曲して弾けるのは嬉しいことです。
今回演奏したのは宮本明恭氏の編曲です。
「小品を吹こう!」シリーズは宮本氏が編曲、校訂した名曲集が多いですが、今は廃版となっておりますので、もし吹いてみたいなと思った方はこちらの曲集があるようです。
他のフルート曲集にはあまり取り上げてないような曲が入っていますので持っていても良いかもしれません。
演奏する上で気をつけたいこと
このロンディーノは小ロンドと言われる通り、ロンドの主題が4度現れます。
フルートは主題を同じように演奏しますが、ピアノはそれぞれに違った形で伴奏し変化を持たせています。
フルートで演奏する場合、難しいなと感じるのは6~7小節目にある跳躍です。
赤い部分ですが、このインターバルの跳躍では大きくなってはいけなく、滑らかにそして繊細に移れると良いですね。
アンブシュアと息のバランスを考えながら、滑らかに跳躍できるように、そして音程にも気を付けて何度も練習しましょう。
しかも7小節目も同じ跳躍が続けてあるので、身体が委縮しないようコントロールすることが大切です。
中音Ⅾから高音Cに向かう時よりも、CからDに戻る時の方に注意を払いたいところです。
どうしても、無意識にCが高めになりDに下がる時にま低めになってしまっていないか耳で良く聴いて確認します。
難しいことを同じように続けて演奏することはさらに難しいので、身体はリラックス状態であればとても易しいことでもあります。
あとがき
とここまで書いて、、、
難しいと連発するのは良くないことに今気づきました(。-人-。)
ここはもう自分なりに楽しんで吹いてください!
そうすればきっとうまくいくはず!
このnoteを始めてから実はいろいろなことに気づきがありました。
あぁ、自分は今こういうことを考えながら、そしてまだ奏法の改善が必要だな・・・作品についてまだまだ理解しきれていない等などです。
30数年もこの仕事に携わってきていたのに、自分はまだ研究すべきことが沢山残っているという事実と、またそれをまだ探求できる喜びを感じてます。
これからも楽しみを共有して頂けたら幸いです(⋈◍>◡<◍)。✧♡