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甲状腺乳頭がんの話 #2

おはようございます。ご観覧ありがとうございます。
今日は細胞診検査を行った後についてのお話をします。

前回、細胞診の検査ということで首に注射針を刺され・・・
結果はたしか2週間ほどかかるとのことでした。
ということで2週間後、再び病院へ。

その時は、まぁ良性だろうな~くらいに思っていました。

同居している彼氏にも一緒に来てもらったのですが、
診察室に呼ばれて入った時、先生が彼を見て一言。

「ご家族の方ですか?」

これって、何か重大な話をするときの前置きでは・・・?
そんな直感が見事に的中。

先生は白い紙を取り出して、鉛筆でさらさらと甲状腺の絵を描きました。
そして、甲状腺はこんな形をしていてこんな機能を持っていて~と
甲状腺についての一通りの解説をしていただいた後、
甲状腺の右側にぐるっと丸を書いて、

「ここに甲状腺乳頭がんがあります。」

ええええ!!!
職業柄、疾患の名前は聞いていたし勉強もしていたので把握していたつもりでしたが、まさか自分自身に見つかるとは。
細胞診(顕微鏡で取ってきた細胞を詳しく調べる検査です)で悪性の細胞が見つかったのですからほぼ間違いありません。

以下に甲状腺乳頭がんについての引用を載せています。

甲状腺乳頭がんは、甲状腺がんの一種です。甲状腺がんは他に甲状腺濾胞がん、甲状腺未分化がん、甲状腺髄様がん、悪性リンパ腫がありますが、この中で最も多いのが甲状腺乳頭がんです。

乳頭という名前ですが、胸にある乳腺とは全く関係がありません。顕微鏡で観察するとがん細胞が集まって「乳頭」のような形をつくっているので、この名前がつけられています。

女性に多く、年齢は10から80代まで幅広く発症しています。原因は不明ですが、約2から5%の確率で家族内発症があります。比較的、生存率が高く、90%以上が生涯再発することはありません。
甲状腺乳頭がんには、そのほかに以下のような特徴があります。

・ゆっくり発育し、性格がおとなしい症例が多い
・頸部のリンパ節への転移が多い
・肺や骨など遠隔臓器への転移は少ない
・進行すると、反回神経(声を出す神経)や気管に浸潤することがある

ステージはIからIVまであり、ステージが上がるほど病気が進行していることになります。当院の乳頭がん症例では、術後10年で再発する確率がステージI で7%, , IIで17%, III で31%。術後10年で甲状腺がんのために亡くなる確率(がん死率)は、Iで0% ,IIで4%,Ⅲで8%。 ただし、術前に遠隔転移のあるIVでは、67%まで上がります。

クマペディアから引用  https://www.kuma-h.or.jp/kumapedia/encyclopedia/detail/?id=207

甲状腺乳頭がん自体は比較的生存率が高い大人しいがんで、
別の原因で亡くなった方を解剖したときに偶然甲状腺乳頭がんも見つかったとの話も聞いたことがあります。

治療は放射線や抗がん剤ではなく、手術で取ってしまう方法が一般的で、
私の腫瘍はギリギリ適用にならなかったので経過観察となりました。
このがんはあまり悪さをせず進行が遅いということが分かっているので、最近は経過観察を選択する先生が増えてきているとのこと。

あとは、リンパ節や肺に転移がないか調べる必要もあり、
CT検査も受けました。(幸い転移はありませんでした)

先生のテキパキとした説明を一通り受けた帰り道はどっと疲れが襲ってきたのを覚えています。
子供の時からずっと健康で、問診票の既往歴も「なし」にしか丸をつけてこなかったので初めての大きな病気に少し動転してしまいました。

経過観察になったとはいえ自分の首元に悪性腫瘍があるというのが、なんだか落ち着きませんでした。

ですが、自分でエコー検査の練習をしていなかったら見つかっていなかったので、これはきっと何かの奇跡なんだなと思いました。

次回はその後のことについてお話しします。
ここまで読んでいただき誠にありがとうございました!


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