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【雑記】the pillows解散に寄せて

きっと日本のロック史でこんなに「深く愛され続けた」バンドってのも少ないんじゃないかなと思います。知名度的にはイエモンやミスチル、スピッツには負けるだろうし、BJCやTMGEほどの瞬間最大風速もなかったけど、常にファンは新作を待ち望んでいるし、一度ファンになったら決して嫌いになれない引力があったバンドだと思う。長いキャリアなので他のミュージシャンとの交流も多く、そんなミュージシャンからは必ずと言っていいほどリスペクトされている、そんな素敵なバンドが解散という選択をされたようです。

初めて聴いたアルバムは「LITTLE BUSTERS」でした。多分タワレコの視聴コーナーだったと記憶しています。なんじゃこのかっこいいバンドは!と思って購入したら、ソリッドなロックンロールもあれば、包み込むような優しい曲もあって、そっからはもう聴きまくりの生活。初めて足を運んだLIVEは「RUNNER'S HIGH」のツアーだったかな。

私が思うに、pillowsは「弱者の応援歌」を歌うような優しいロックバンドなんです。「僕らは弱い、けどそれでも前に進もう、たとえ怖くても」というメッセージがそこかしこに散りばめられています。

「今もまだ同じよく似た不安が付きまとう」
「気が狂いそうで泣き出した僕がまともなんだよ」
「周りの色に馴染まない出来損ないのカメレオン」
「街のルールに汚されない、今日も奴らロボットみたいだ」
「昨日まで選ばれなかった僕らでも明日を待ってる」
「大嫌いな世界を見下ろして」

これらの曲は、あれこれうまくいかなくて悩んでいた頃の自分に刺さりまくりました。とことん落ち込んで、ちょっとpillows聴いて「なんか救われるなぁ」と思ったことは何度もある。あの経験があるから、多分、pillowsの曲は「私を形成する一部」なんですよね。もう血肉になってしまっている。だから、死ぬまで私はBUSTERSなんだろうと思う。

私にとってpillowsは「色褪せないキッドナップ・ミュージック」でした。解散しても、きっと聴き続ける。多分死ぬまで。


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