現在19歳の私が抱く美大コンプレックス

きっと私は同窓会へも行かない。

長い長い自分語りをします。稚拙な殴り書きです。


大学に通う人間、特に美大に通う人に対して劣等感を抱くようになってしまった。
昔から絵を描くことが好きだった。私はいわゆる、美術部のオタクだったので、友達も絵を描く子、芸術に関心がある子がとても多かった。
また、もちろんインターネットで絵を投稿していたので、絵を描くネッ友がいた。
現実はもちろん、ネット上でも、同年代の友達が多かった。


高3の時の私は、ほんのりと美大や絵を学べる環境に行きたいと思いつつも、私の他の兄弟はほとんど進学ではなく実家の自営業の手伝いという道に進んだため、私もそうなのだろうと思っていた。
仮に奨学金で美大へ行けても、そもそも予備校代、普通の大学より高い美大の学費、掛かったお金を卒業後に取り戻せるほど稼げるのか。そんなことを考えた時に、行く意味はあるのか。家にはただでさえお金もないのに。美大以外の大学に行くつもりはなかったので、必然的に進学という考えは頭から消えた。
高三の時、私は自分の意思がなかったのだ。あまり真剣に進路について考えていなかったから。
父からは好きにしていいと言ってもらっていたのだ、わがままを言ってでも挑戦したいと伝えるべきだったのだと思う。


19歳

これは言い訳でしかないが、母と祖母の通院の送迎のために運転ができる私がいた方が良い、そもそも自分の家にお金が無い、等々そんな理由で、家事手伝いという名のバイトをするだけのフリーターになった。

今の私は、バイトをする生活を送る中で、高校の友達や、地元の友達と会うことになる機会が沢山あった。私の仲のいい子はほとんど美大やデザイン系の専門へ進んだ。私はその子たちと遊んだ時に、いつも思わされるのだ。美大生同士の会話に出てくる専門用語、課題、作品作りの話、聞いてるだけで何を言ってるか全く分からず、同じ好きなことをしてきたはずなのに全くついていけない疎外感。
そもそも、進学した人間へのコンプレックスもあったので、そんな会話を目の前で繰り広げられたもんなら、さらに強い劣等感を感じてしまった。
友達が通う美大の学芸祭に行ってみたが、1番最初に感じるのは負の感情しかなく、しんどかった。
そんな時期に、1つ下のネッ友が武蔵美に合格したとツイートしていた。心から祝福できない。これから大学生活のことをちょくちょく呟くであろう、見たくないのに。羨ましい、そんな気持ちがどんどん湧いてきた。
ネット上の美大生の姿は、好きなことをして、自分を表現をして、きらきらしている。同じ道を選んだ、尊敬し合える仲間同士の出会いがある。
私も美大に通えていれば、もっと広い出会いがあって、いろんな見聞を身につけて、自らの感性を培うことが出来ていたかもしれない。劣等感と尊敬とでめちゃくちゃ悔しかった。見れなかった。



それから私は、美大へ通う人間へのコンプレックスが生まれた。


学年全員が描く、美術の作品の中でも何回も賞を取ってきた。中学時代の話になるが、卒業の際に全員に書くことが強制された寄せ書きの私宛のものは、ほどんどのクラスメイトから「絵が上手くてすごい」と。他の人からして、私は少し絵が描ける人という印象しかなかったんだと思う。それしか書くことがなかったんだと思う。私の個性は、絵でしか無かった。その絵という個性が顕著に磨かれるのが大学だと思ってしまっている。絵を描かない人間から見て、美大というのは芸術で生きているのだとわかりやすい、一番の代名詞だと思う。特に有名な美術大学ほど。当時、絵が個性でしか無かった私だから、胸を張って美大に通ってると同級生に言える自分にもなりたかったのかもしれない。そうでないと、他人からして自分はなんなのかわかんないと思うから。今の自分が何をしてるか自分でさえ分からない、きっと私は、同窓会にも行かない。

進学した人は将来のために頑張っているのも100の承知だが、そもそも進学出来ている人自体にコンプレックスがあるので、実の所、大学に通いながらYouTubeやTikTok投稿をしているインフルエンサーも見るのも苦しい。「大学に行く人GRWM🎓🌟」なんて絶対見てやらない。

私も、挑戦してたら美大に行けただろうか。お金があれば挑戦出来ただろうか。もっと早くに自分の進路をよく考えていられれば、違っただろうか。いや、だとしても、ちょっと絵が描けるだけだし、研ぎ澄まされた人達の中、苦しい思いをしてたかもしれないけど。でも、その苦しい思いをしたかった。もっと絵で病みたかった。

でも、時間は戻らないので、結論付け付けなきゃいけない。


進学をせずとも楽しくクリエイターをしてる人も数多く見る。私の先輩の中で、とても絵が好きで上手で尊敬してる方がいて、その方は進学はせずクリエイター活動をしている。高校卒業後、すぐ結婚して、結婚生活を送りながらネットで依頼を募集してお金を得ていた。そんな道もあっていいな、と思うけど、私は絵一本で食べていくには程遠く、支えてくれる人もいないし、同じような形態は取れないから、それもなんだか遠い夢の話に見える。
でも、この先輩のように進学に関わらずインターネットでクリエイティブに投稿し実績を積み上げていく人もいる。ただただ、私はインターネットに絵を投稿し続けることにする。

どうしても美大コンプレックスは消えない。ただ、これでいいんだと思うしかない。
まだまだフリーターの、ひよっこなのでこれから私はどうなっていくか分からない。やりたいことが分からないから。

答えを上手く出すことが出来ないが、今はこれでいい。美大コンプレックスに対する答えが出せるまで、もがいてみることにする。絵を描き続けることにする。



蛇足:自分で呟くだけの鍵垢の発言

高2〜高3にかけて
こんなこと思ってたんだなって今不思議です
確かに辛いことだらけだろうけど、それ以上に、学びたかったな
絵から逃げていた時
絵のことでよく病んでました


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