笑顔の不思議 破顔のおじさま
先日、図書館を目指して歩いていたら、
5〜6メートル先から
60代くらいのおじさまが、
晴れやかな笑顔で
こちらに向かって歩いてきた。
すれ違いざま、
おじさまをチラッと見ると、
遠くを見つめ、白い歯を見せ、
ぴかぴかの笑顔である。
「知り合いが見えたのかな?嬉しそう!」
と思いながら通り過ぎた。
なぜだか気になり、振り返ると、
私の後ろには誰もいない。
おじさまはずんずんと歩き続けている。
「えーっ!!!!!!(驚)」
おじさま、なんで笑ってたの?
それもあんなにビッグスマイルで!
私はクスッと笑っていた。
「なんで私も笑ってるの(驚)!?︎」
自分にびっくりした。
おじさまの笑顔の理由はわからない。
とても嬉しいことがあったのかもしれないし、
思い出し笑いかも。
あるいは、いつも笑顔を絶やさない人の可能性もある。
いずれにしても、おじさまの笑顔は輝いていて、
私はその笑顔の余韻につられて微笑んでしまった。
笑顔って、うつるのかもしれない。
私はおじさまのように、
どこででも、ニッコリとはできないけど(照)、
いつもより少し口角を上げて歩くことはできる。
たまたま
私の、ぎこちなく口角を上げた顔を見て、
笑顔になる人がいるかもしれない。
そんな小さな笑顔の繋がりを、
少し窮屈な世の中で、
期待して暮らしている。
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