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脳の「努力する筋肉」を育てよう 〜 元136kgの男が教えてくれた人生を変える秘密 〜 !
1:また失敗した朝
また朝の目覚ましをスヌーズしちゃった…。
「今日こそ早起きして朝活するんだ」という昨晩の決意はどこへやら、気づけば予定より30分遅れ。慌ただしく支度をする私の頭には自己嫌悪の念がぐるぐる渦巻いてた。
「なんでいつも続かないんだろう」 「俺は意志が弱いんだな、きっと」 「何をやっても無駄かもなぁ...」
これが三日坊主の私のいつものパターン。筋トレで体を鍛えたいと思っても、瞑想してなにかを変えたいと思っても、副業をして人生を変えたいと思っても、どれも長続きしない。 そんな日々に変化が訪れたのは、何気なくクリックした動画がきっかけだった。
2:衝撃の出会い
画面に映し出されたのは、服の上からでもわかる筋肉質で鍛え上げられた体を持つ男性。「デビッド・ゴギンズ」さん。
彼の話す言葉は情熱的で、時に激しく、時に静かに心に突き刺さってきた。そして彼が語った過去の姿に、びっくり!
かつて彼は136kgの肥満体。読み書きも満足にできず、低賃金の仕事をしてたんだって。 まさに「人生の落ちこぼれ」だった男性(ネットで彼の経歴などを検索してみると、本当にびっくりするくらい壮絶)が、なぜいま世界中の人々に影響を与え、米海軍特殊部隊(SEAL)の隊員となり、320kmを超える超長距離マラソンを走り切る人物になれたのか。
「私たちの頭の中には、常に対話が起きているんだ」
ゴギンズさんの言葉が胸に響いた。
3:頭の中での対話
確かに、僕の頭の中でも、日々対話が繰り広げられていたんだ。
朝6時、目覚ましが鳴る。
【声1】「起きて、今日から少しずつ早起きするんだ!」
【声2】「あと5分だけ...眠い…」 気づけば、いつも通り6時半・・・。
夕方、疲れて帰宅した後。
【声1】「計画通り、30分の運動をしよう」
【声2】「今日は疲れてるから、明日でいいんじゃない?」
そして週末、お菓子を目の前にした時。
【声1】「筋トレがんばって体を引き締めたいし、我慢しよう」
【声2】「ちょっとくらいいいじゃん、月曜からまた頑張れば...」
いつも勝っちゃうのは、この【声2】だったんだよね。
なぜ【声1】はいつも【声2】に負けちゃうんだろう?それって才能の問題?性格の問題?それとも...
4:脳の「努力筋」の秘密
動画の中でハーバーマン博士(スタンフォード大学の神経科学者)が語る科学的があることを教えてくれた
「前部中帯状皮質」
舌を噛みそうな難しい名前のこの脳の部位が、実は「努力できる能力」と深く関わっているんだって(僕は勝手に努力筋って呼んでます)
ハーバーマン博士の研究によれば:
この脳の部位は、肥満の人ではサイズが小さい傾向がある。
ダイエットに成功するとサイズが大きくなる。
アスリートではより発達している。
そして、最も興味深いことに、「やりたくないけどやる」という行動をすることでこの脳の部位を鍛えられるんだ。
つまり、僕が続けられないのは「意志が弱い」(声2に負けちゃう)からじゃなくて、単にこの「努力筋」(声1)をまだ十分に鍛えてないだけなのかも!
これって希望だよね。努力する能力は生まれつきのものじゃなくて、筋肉のように鍛えられるのなら...
5:ゴギンズの内なる対話
なぜゴギンズさんは変われたのか?その秘密は「内なる対話」にあったんだ。
彼は24歳で人生のどん底にいた時、鏡の前に立って、自分の姿をしっかり見つめたんだって。そして自分自身に厳しく問いかけたんだ。 「お前は何者だ?何になりたい?」
彼の頭の中にも二つの声があったんだよ。 【声2】「お前には無理だ。今までだってずっと失敗してきただろ?」 【声1】「それでも俺はやる。今日から、毎日、少しずつでも」
ゴギンズさんがやったのは、【声1】を少しずつ強くしていくことだったんだ。彼は「できないかも」と思うことに、あえて挑戦し続けた。嫌なこと、辛いこと、したくないことに、毎日向き合ったんだって。
それは最初こそ地獄のように辛かったらしい。でも、日々の小さな勝利を積み重ねるうちに、彼の中の「やれる」(声1)という声は少しずつ大きくなっていったんだ。
6:小さな一歩から始まる変化
ゴギンズさんの変化は一夜にして起きたものじゃないんだよ。
136kgの体重を減らすのも、読み書きを習得するのも、SEALになるための厳しい訓練も、すべては「毎日の小さな選択」の積み重ね。
この話を聞いて、僕は自分自身を見つめ直したんだ。
「小さな選択、小さな挑戦なら、自分にもできるかも。とりあえずやってみよう。」
その日から、私は本当に小さなことから始めてみることにしたんだ:
朝目覚ましが鳴ったら、「あと3分だけ」と思っても、すぐに布団から出る(もう寝ぼけながらにベッドから転がり出る感じ!妻や子どもたち、早朝からごめん!)
朝の散歩を習慣化させたかったから、散歩する服を玄関まで転々と置いておき、寝ぼけながら着替えていくと散歩できる状態にする
お風呂に入る前に、腕立て伏せを20回からスタートさせた。次の日にはプラス1を目指してやってみる
読書を習慣化させるために、スマホの上に本を置いた。
たったこれだけのことを、毎日続けてみたんだ。
正直に告白すると、完璧にはできなかった。でも、失敗した日があっても、次の日また始めればいいんだって思えるようになったんだ。
そして少しずつ、不思議なことが起き始めたんだよね...
7:意識が変わり始めた日
「なんか、最近少し違う気がする」
始めて数週間が経ったとき、気づいたんだ。
早起きすることが楽に感じるようになってた
スマホから離れることは苦痛だったけど、この苦痛を受け入れようと思い始めたら、スマホがなくても気にならなくなった
20、30回でしんどかった腕立てが、もうすぐ100回になるかも
っていうか、継続できてる!?
なぜかって?たぶんだけど、前部中帯状皮質という僕の脳の「努力筋」が、少しずつ鍛えられたからなのかも。
ハーバーマン博士の言葉を思い出した
「この脳領域は使わないと衰えちゃう。でも、定期的に使うことで徐々に強くなっていくんだ」
小さな習慣が少しずつ自然になってくると、次はもう少し大きな目標にも挑戦してみたくなってきたんだ:
起きる時間を少し早めてみようかな
仕事が終わってから自宅で過ごしている間、1週間はスマホに触らずに過ごしてみようかな
気まぐれに時々しかやってなかったジャーナルを毎日書いてみようかな
かつての僕には考えられなかったことでも、やってみようという気持ちをもてるようになった。
8:あなたの中の可能性
ゴギンズさんの言葉が今も僕の心に響いてる
多くの人は自分の持っている能力のほんの一部しか使ってないんだ。もっとできることがあるよ」
極端な例であるけど、ゴギンズさんから学んだのは、誰もが思っている以上の可能性を秘めているってこと。そして、その可能性を引き出す鍵は、脳の「努力筋」を少しずつ鍛えることにあるのかも。
もしあなたも「いつも三日坊主で終わっちゃう…」と悩んでるなら、それはあなたの性格や才能のせいじゃないんだよ。ただ単に、脳の特定の部分をまだ十分に鍛えてないだけかもしれないんだ。
そして何より大切なのは、完璧を目指すんじゃなくて、小さな一歩を繰り返すこと。ゴギンズさんが変われたように、私たちも少しずつ変われるんだよ。
今日、あなたの小さな一歩は何にする?
この記事は、アンドリュー・ハーバーマン博士とデビッド・ゴギンズの対談(ハーバーマン・ラボ ポッドキャスト)をもとに作成。脳科学の研究はまだ発展途上の分野で、人それぞれ違いもあります。