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#75 記録的なホニャララ/及川恵子

記録的不愉快おじさん

【往復書簡 #75 のやりとり】
水曜日:泖〈アホのおかげ
金曜日:くろさわかな〈13匹
月曜日:及川恵子〈記録的不愉快おじさん〉

今日の話は、ただただ私の愚痴をぶちまけるだけの、なんの生産性もなく毒にも薬にもならない話です。
すみません。ただこのモヤモヤを成仏させたいだけ! 許して!

先週、知人からひどくセクハラめいたLINEが届きました。
口に出すことも、ここに書くことも憚られるような、あなたそれは侮辱というものなのですよ?という言葉。
さすがの私も居ても立っても居られず「さすがにそんなことを言われるのは我慢ならないし失礼すぎる。今後一切連絡をしてこないでほしい」という言葉を返したのですが、その人、私のその言葉になんて返信してきたと思います?

「いや、冗談だけど。何本気になってんの?」

ですって。

おっと。さすがにそれは無理がありますね。聞き捨てなりません。
そして「冗談」と言えばなんでも済まされると思っている記録的間抜けっぷりを自ら曝け出した上に、記録的バカで記録的想像力のなさで記録的配慮のなさの上塗りの惨めさったらもう。
私史上、記録的不愉快おじさんの誕生です。

…なんてコミカルな受け取りは一切できなかったけれど、「私は、私に攻撃してくる人とは一切付き合う必要がない」という持論がより深みが増しました。

しかし、最近のこういう「あなたがそう感じるのが悪い」といえば済まされるだろう、という謝り方の流行りはどうしたもんでしょうね。
なんでもかんでも炎上してしまう風潮もよろしくないけれど、それに対する答えとして
「勘違いさせてしまったら申し訳ない」
なんていう言葉で応えているのには、なんだか違和感がある。
そんなコミュニケーションで何をどうできると思っているのでしょうか。

さて。
では気を取り直して、ここで先日亡くなった西村賢太氏のインタビュー記事を見てみましょう。
昨日あたりからTwitterでも話題になっていたので、もしかしたらお二人もすでにご覧になっていたかもしれません。


私は西村さんの訃報を聞いてからとても大きな喪失感を感じているのですが、年下の女は侮辱しても構わないという考えを持つおじさんがいる一方で、自分の人生を、自分の在り方を、誰にも迎合することなく、誠実に、真っ直ぐに迎え入れ、貫いたおじさんがいたということを忘れたくありません。

及川恵子