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#82 大嫌いな人との学校生活/及川恵子

【往復書簡 #82 のやりとり】
金曜日(4/15):くろさわかな〈アドバイスへのアドバイスをください〉
月曜日(4/18):及川恵子〈「そんな日々もあったねと笑える日が来るだろう」とは言いたくない〉
水曜日(4/20):泖

「そんな日々もあったねと笑える日が来るだろう」とは言いたくない

冒頭から浜崎あゆみのSEASONSをかましてしまいました。

小・中学生時代の友人関係の悩みって、「今日生きるのもやっと」と思うくらい大きな出来事ですよね…。
私も小学生の頃は理不尽に無視されたり、目の前で悪口を言われたり、集合写真の私のところだけ傷が付いていたりもあって、しっかり傷付きながら「どうしたものか…」と思ったものです。
なんだか女子小学生特有の通過儀礼のような気もするけど、こんなこと起きないほうがいいに決まってる。

(あと中学生の時には1年生は上級生とすれ違う時に一礼をしないといけない、という謎ルールもあったなあ…。まじでしょーもないルールだったなあ、あれ。まあ母校の中学校は廃校になりましたが…)

大人になってしまえば頭の片隅やら心の奥底にしまっておくこともできるけど(それで納得がいくかどうかはまた別問題)、だからと言って今とても困っている子どもたちに「いつかどうにかなるよ!」とか「友達は他にもいるよ!」とか「もっと別の世界があるよ!」なんて気安くは言いたくない。
そんなこと言われたって「そんなはるか先のことを言われても…」と思うだろうし、小学生の社会の大部分は小学校なのだからその世界が真っ暗なままであればとても前には進めないでしょうし…。今がしんどい人に、気休めな言葉って虚しさしかないと思います。

じゃあもし迷っている子が目の前にいたらどうするか。
私は、「どうしたい?」と聞いてあげたいなあと思いました。
あなたは今の状況からどうしたいのかなって。
そこで「話を聞いてほしい」とか「味方になってほしい」とか「寄り添ってほしい」みたいなことであれば全力ではちゃめちゃに支えるし、もしお友達のサポートが必要なら手伝ってもらうとかできないかな…と画策できるかもしれない。
そこから、新しく明るい道が見つからないかと一緒に探してあげたいなと思いました。

…なんだかえらそうなことを書いてしまいましたが、こう思えるようになったのは3歳の甥っ子のおかげです。
3歳なんてまだまだ子ども。何もわからないだろう何も知らないだろうと思っていても、3歳なりに見ているし知っているし、意見を持っているんですよね。
そう思う機会が何度かあり、叔母という立場ながらもまずは何を言いたいのか聞いてみるかー、と思ったのがきっかけです。嫌だったこと、我慢していること、悔しかったこと、してほしいことを、拙い言葉でも伝えてもらって、しっかり聞いて、受け止めて、できることはしてあげたいと思いました。
まあすぐに仮面ライダーがどうのこうの、という話に変わってしまうのですがね…笑

及川恵子