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#34 私の◯◯運/及川恵子
スーパーマーケットに鬼門あり
突然ですが、私は強運の持ち主です。
今まで運の良さだけで生きてこれたといってもいいかもしれない。
「こんな職業に就きたい」
「こういう仕事をしたい」
「あの人に会ってみたい」
と思っていると、必ずチャンスが目の前にやってくる。
今だって、「いつか本を出したい」と思っていたところで、私が著者となる本を制作している真っ最中。
つい先日も「地元・石巻のために仕事がしたい」と思っていたら、石巻に本店を置く、私が小さい時からよく食べていた製菓会社のお仕事に関わることになりました。
「いつか」「そのうち」と思っていたことが、あれよあれよと言う間に形になっていく。
もちろんそこに至るまで、私ひとりの力だけでどうにかなった訳ではありません。
誰かが協力してくれたり、道を作ってくれたり、手を差し伸べてくれたり、機会を与えてくれるからこそできたこと。
(そしてなぜかそうした機会は女性からいただくことが多い)
私は目の前に来た波に、ひょい、と乗っかっているだけだけど、
周囲の人々に恵まれていることも自分の運の強さだなあと思います。
余談ですが、このことを知人に話した時に、
「亡くなったお父さんが見守ってくれてるんじゃない?」と言われたことがありました。
個人的にはそういう類を信じないけど、
もしそうだったら、おとうマジでサンキュー!
これからも見守っててくれー!
しかし!
私が唯一運のないもの。
それは、レジ運。
スーパーで並ぶレジにことごとく問題が起きてしまうという運の持ち主なのです。
自分でも呆れてしまうほど、レジを見定める目がない。
「あ、このレジだったらスムーズに進むかな」と思うのに、
・いざお会計という時になってなぜかレジ台に小銭をぶちまけて、1枚ずつゆっくり小銭を選ぶ人
・「あれを買い忘れた!」と急に買い物に戻る人
・クレジットカードがうまく認識できなくなって機械トラブルを起こす人
・「え?なんでこれこんなに高いの?」と急に店員さんにいちゃもんつけだす人
こんな方々がいつも私の前に立ちはだかります。
そして最後には、私の後に並んでいた人が、
『こちらのレジどうぞ〜』と呼ぶ店員さんに促され、するりと会計を終えていく様子を眺めることになる。
いつだって、私の選ぶレジは鬼門なのです。
そして、ひとり取り残される私…。
私はもう、この運命と共に生きていくしかないの…。
検索してみると、どうやら同じ運命を背負った方がたくさんいるらしい。
同士たちよ。気を強く持って生きていこうな。
恋愛運が上がると言われる出雲大社や地主神社みたいに、
レジ運が上がると言われる神社ないですかね?
いや、ないわ。
ちなみに、Google先生にもわからないようです。
及川恵子