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【長編小説】サクラクラゲの西洋館

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不老不死状態の人々との密かな日常
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【長編小説】サクラクラゲの西洋館 《目次(後ろ置き用)》

第1章第01話 変わってしまった 第02話 戻りたい 第03話 夜に進めば 第04話 館にて 第05話…

LIIN
1年前

【長編小説】サクラクラゲの西洋館 第41話 エピローグ

目次 前の話 第40話 それから  荷解《にほど》きが済み、すっきりと片付いた部屋に、真新…

LIIN
1年前

【長編小説】サクラクラゲの西洋館 第40話 それから

目次 前の話 第39話 リリーの小説9  リリーたちがいなくなったクリスマスの昼過ぎ。リツ…

LIIN
1年前

【長編小説】サクラクラゲの西洋館 第39話 リリーの小説9

目次 前の話 第38話 リリーの小説8  翌朝目覚めると、時刻は9時を過ぎていた。母がいつ…

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1年前

【長編小説】サクラクラゲの西洋館 第38話 リリーの小説8

目次 前の話 第37話 リリーの小説7 「やあ、願いは変わらないままかな?」  そう言うと男…

LIIN
1年前

【長編小説】サクラクラゲの西洋館 第37話 リリーの小説7

目次 前の話 第36話 リリーの小説6  夏の真っ只中、父がバーベキューをしようと言い出し…

LIIN
1年前

【長編小説】サクラクラゲの西洋館 第36話 リリーの小説6

目次 前の話 第35話 リリーの小説5  三が日が過ぎ、参拝者が少なくなった頃、僕たちは家から一番近い神社に行くことにした。そこなら駐車場も神社の近くにあり、長い階段もなかった。  僕達は車3台に分かれた。僕はリツの運転する車で、父は母とリツの母親を連れて、そしてリサは子どもたちを乗せて行くことになった。  リツは車を運転しながら、上機嫌だった。 「リオ、お前、行きたいところがあったら、もっと言えよ。一緒に行こうぜぇ」 「僕はリツがいてくれるだけで楽しいよ」 「なんだよ、俺

【長編小説】サクラクラゲの西洋館 第35話 リリーの小説5

目次 前の話 第34話 リリーの小説4  リツは前日の言葉通りに、翌日も病室へやって来た。…

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1年前

【長編小説】サクラクラゲの西洋館 第34話 リリーの小説4

目次 前の話 第33話 リリーの小説3  リツの熱愛の噂も落ち着いてきた頃。久しぶりにくつ…

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1年前

【長編小説】サクラクラゲの西洋館 第33話 リリーの小説3

目次 前の話 第32話 リリーの小説2  リツたちのバンドは、深夜のバラエティー番組のエン…

LIIN
1年前
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【長編小説】サクラクラゲの西洋館 第32話 リリーの小説2

目次 前の話 第31話 リリーの小説1  リツは高校卒業を機に、首都であるA都での生活を始め…

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1年前

【長編小説】サクラクラゲの西洋館 第31話 リリーの小説1

目次 前の話 第30話 クリスマス    僕のために                   …

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1年前

【長編小説】サクラクラゲの西洋館 第30話 クリスマス

目次 前の話 第29話 本になったとき  小さな姿でふわふわと浮きながら、タユが電飾の巻か…

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1年前

【長編小説】サクラクラゲの西洋館 第29話 本になったとき

目次 前の話 第28話 エコー写真  ホットコーヒーが嬉しい11月。リツさんにブラックコーヒーを頼まれた私は、マグカップを持って食堂に入った。 「リツさん、コーヒーです」  リリーたちの様子を見ていたリツさんは、私に振り返って「ありがとう」と言った。 「掃除は大丈夫なのか?」 「はい。今日の分は全部終わりました」 「そうか」  リツさんは食堂の椅子に座ったまま、マグカップのブラックコーヒーを飲み始めた。しばしリツさんを見つめていると、その美しさに改めておののきそうになる。リ