【長編小説】サクラクラゲの西洋館 第36話 リリーの小説6
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前の話 第35話 リリーの小説5
三が日が過ぎ、参拝者が少なくなった頃、僕たちは家から一番近い神社に行くことにした。そこなら駐車場も神社の近くにあり、長い階段もなかった。
僕達は車3台に分かれた。僕はリツの運転する車で、父は母とリツの母親を連れて、そしてリサは子どもたちを乗せて行くことになった。
リツは車を運転しながら、上機嫌だった。
「リオ、お前、行きたいところがあったら、もっと言えよ。一緒に行こうぜぇ」
「僕はリツがいてくれるだけで楽しいよ」
「なんだよ、俺