【占いの現場から】 占いの使い方を間違ってませんか?
そもそも論になるけど、「占い」の使い方を間違えている人が多いなと感じる。
「占い師には将来に起こることすべてが見えている」と思っている人がいる。アガスティアの葉みたいに、〇〇年〇〇月〇〇日に△△なことが起こりますよ、的なことが見えると…
だから、そんな人は座るなり「怖い、怖い」と仰る。
そして、「私の人生、今後どうなりますか?」と聞かれる。
「そもそも私は、何も見えませんので」と先にお答えすることにしている。そういう能力を期待してるのなら、全くの期待はずれだから。
以前、30代と見える男性客が、何も言わないから自分のことを当てて見ろと言って座った。
手相をみようとして、歳を聞いたら、「占い師やったら、そのくらい当てろ!」とキレだした。
結局、お金を頂かずにお引き取り願った。
「黙って座ればピタリと当たる」という言葉が浸透しているのか、無茶ぶりしてくる。私には何も見えませんから!
ただ断っておきたいのは、中には特殊な霊感能力をもっていて、映像で情報が浮かんでくるという方もいるのは確かだ。
それで人を救っている方もおられる。でもそれは占いではなくて、霊視ではないかと思うのだが。
気を付けなければならないのは、こちらにその能力がない時、見えてないのにウソの情報を伝えられていても見極める術がないということ。
だから、霊感商法や〇〇のお告げ・お祓い詐欺などが起こる。
占いは天気予報のようなものだと思う。
占いが当たらなかった時の逃げ口上に聞こえるかもしれないが、そんな感覚で利用してくれたら、ちょうどいい。
天気予報は膨大な統計学的資料から情報を整理し、予測を立てる。
占いも生年月日や相などから統計学的資料を元に判断して鑑定をする。
皆さん、天候が関係するイベントがある時には、天気予報をみるでしょう。普段の生活でも、洗濯を外に干すかどうか?着ていく服をどうしようか?常に天気予報チェックするよね。
で、どんな天気になりそうかと知ったあと、何をどうするのかは自分で決める。
つまり、最終的に自分の人生を決めるのは、自分自身であるということ。
もう一つ、占いは後付けの説明には抜群の効力を発揮する。
起こってしまったことに対しての解釈。
つまり、
「なぜ、離婚することになったのか?」
「なぜ、私はいつもこんな風に考えてしまうのか?」
という疑問には、
「ここにこの星がある人は離婚しやすいのよ」
「あなたは木の人だからそう考える傾向があるのよ」
という風に答えることができる。
科学的なエビデンスは無いが、
「それならしゃーないな」と納得してくれる人が多い。
そしたらもうそれ以上、そこに固執することなく、次に進むことができる。
「占い」は人生をより良く生きるためのツールとして使ってほしい。