いねむりおじさん
今日は大学の同期とご飯に行きました。
彼女ははっきりものを言う性格で、いわゆるリケジョで、テレビや映画が好きで、ご飯するとだいたいいつも好きな俳優さんの話(まるで友達のことみたいに話す)か、テレビドラマの話をしてくれることが多いです。
彼女に勧めてもらって見たホビットもMIU404もアンナチュラルもチコちゃんに叱られるもとても面白かった。
特に今日は「窪田正孝くんがかわいい」と折に触れては何回も言っていました。
たしかに かわいい。アンナチュラルの六郎くんとマウントレーニアのCMしか知らないけどかわいい。
しかし彼女はそこに留まらずお店のバイトの男の子たちのことも「かわいいね」と言うのです。わざと猫なで声で注文してニコニコ愛想よくしてる(そして、もうおばちゃんだなーー!!とケラケラ笑う)
わたしはむしろ若い男の子ってちょっとどう接していいか・・・変に緊張しちゃってかわいいとかは言えない。そんなわたしの方が、実は若い男の子が好きでバリバリ意識してギラギラ狙ってる深層心理がある気がして「変態だな」と思います。
さて、そんなわたしも帰り道、素直にかわいいなって思えることがありました。
彼女と別れてから乗りこんだ電車に揺られながらまわりを見渡すと、さすがは金曜の夜、Goto帰りらしい顔を赤くしたサラリーマンたちが大勢。
そのなかで、ドア付近の鉄棒に捕まって立ったままカクンカクン居眠りしているおじさんが、わたしの斜め前にいることに気づきました。
寝づらそうだ・・・
ちょうど次の駅でわたしが立っている前の席が空き、ほかに誰も座る様子がなかったので、その居眠りおじさんの腕をトントンと叩きました。
おじさんがぼんやり目を覚ましてこっちを見たので、空きましたよ、という意味で目の前の座席を指差しました。
おじさんは不思議そうな顔で空席を見て動きません。
手のひらを上に向けて、どうぞのジェスチャーに変えてみました。
おじさんは、なにか落ちてる?という仕草で座席をまじまじと見ます。なにもないので、またわたしを不思議そうに見ます。
そこでやっと私ももうちょっと勇気を出して、一歩近づいて「座られたらどうですか?」と話しかけてみました。
おじさんはやっと言いたいこと分かったぞ、という顔で、頭上の電光板で現在駅を確認して、「大丈夫です」とハニカミました。
わたしはにっこり頷いて、顔を合わせてるのも気まずいかなと思ったので後ろ向きになるよう移動して立ってました。
次の駅(わたしの降りる駅)に着き、再度振り返ると、おじさんが立ったままドアに大の字になるかのような体制でもたれかかって寝てました。
口を開けてさっきより爆睡の様子。
そのドア今から開きますけど・・・と見守っていたら、やっぱり動いた扉にビクっと目を覚まし。だから座ったらよかったのに!と思ってふふっと笑いました。
なんか動物みたい。
ちょっとかわいい。
あっ、これは健全な「かわいい」だ。
ちょっとほっこりした秋の一日でした。