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映画「らくだい魔女」のちょっとした感想

小学生だった頃の私が、夢中になって読んでいた児童書の1つが「らくだい魔女」シリーズだった。

学校の図書室で出会って、新刊が出るたびに近所の本屋さんに行って。
ときには笑顔で、ときには勇敢な表情で。表紙のフウカちゃんにはいつも、幼い冒険心をくすぐられていたのを思い出した。
 
 

大人になるにつれて、いつの間にか「らくだい魔女」を思い出すことが減っていった。
あれだけ読んでたはずなのに、気がつけば忘れていた物語だった。

けれど、偶然、映画のポスターを見たときに、あの頃の思い出がぶわぁっと蘇ってきて。
詳しいストーリーはもう忘れてしまったけれど、フウカちゃんの魔法も、チトセが好きだったことも、カリンちゃんの女の子らしさに癒されていたことも。
いっぱいいっぱい思い出せて、
「ああ、自分の中にフウカちゃんの物語が確かにあって、ずっとずっと残ってたんだなあ」と感じた。
 
 
だから、
「また会えたね」
というキースの言葉で号泣。

また会えた喜びたるや。
大人になった今でも、ふと書店で児童書コーナーに目を向けてしまうのは、出会いのワクワク感がたくさんあるからだと思う。
 
  
映画の本編ではずっと、「そういうシーンあった!」と感動しっぱなし。
 
「あたし、フウカ!」の挨拶も。
そういえば担任の先生と銀の城の女王は友達だったよなぁ、とか。
カイとマリアンヌまで出てきたのには驚いたり。
 
何よりフウカが風の魔法を使うときには、髪が銀色になるところは、もう大好きなシーンだったし、
チトセが時を止める魔法を使うときは、「セピア色」って表現されてたよなぁ、と思い出すこともできたし。
 
本当に、ずっとずっと、心の中にあった物語だったんだと改めて感じることができた。
 
 
大人になってから気づいたのは、闇の魔女がフウカに言った、
「お前がいるから不幸になる」
みたいな感じのセリフ。
たぶん小学生のときの自分が読んだときは、フウカの心を抉るような、わざとそんなことを言ってるんだなーと思ってたけど、
闇の魔女が災厄を防げなかったときに、みんなから言われたことだったんだ、と思って。
そういうことに気づけるようになったんだ……、と自分にしみじみ。
 
 
一番好きなのは、最後フウカちゃんたちを迎えにきたママやパパたち。
大人顔負けの大冒険をしたフウカちゃんたちも、まだまだ手のかかる子どもで、大切な存在で。
子どもたちならではの予想もつかない冒険譚に、感動と、ワクワクと、トキメキをもらった。

それから、感謝もした。
小学生の自分に、ワクワクをくれてありがとう。

時を経て、またそのときの気持ちを思い出すことができて嬉しかった。
本当にありがとう。

フウカちゃんたちの冒険が、これからもずっとずっと続いていきますように。

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