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【パクさんをおいかけたい】FC町田ゼルビアvs.ファジアーノ岡山


よく来たな、おれはコンフィサンド響二朗だ。おれは毎日相当な量の観戦記を書いているが、誰にも読ませるつもりはない。しかし、先日おれは野津田でパクさんが真の男であるとかんどうしたので、備忘も兼ねて書いた。いわばこれはおれの個人てきなメモといえるだろう。



というわけで(?)町田ゼルビアとファジアーノ岡山の試合を見に行きました。
「コンフィコンフィ」のコンフィサンドの圧倒的なにくしつにおれの口の中はメキシコの荒野のように乾き、コロナのライム汁がしみた…(町田のスタグルにはタコス屋台があるのでほんとうにコロナやナチョスが売ってある。これもうまかった)





バックスタンドはグラウンドレベル中居といってもさし支えなく、陸上トラックを隔てていても臨場感に満ちています。この視点から見るとパスが繋がることがいかに並外れた所業であるかよく分かり、手に汗握ります…あとパクさんの守備のとちりぶりが明らかすぎてしまう汗も出る





イケ鳥。

さて、試合の話ですが、両チームの狙いがかみ合い、非常にテンションの高いインファイトになりました。

余談ですが、DAZNの見逃し再生には倍速機能があることを初めて知りました。0.5倍~8倍まであり、音声も倍速でやってくるので1.5倍がたいへん見やすかったです。画面の上で右左同時クリックするとでてきます。画面が明るい時じゃないと出ないのでご注意を。






◆メンバー



岡山は伊藤をシャドウに戻しボランチには関戸をチョイス。パクさんは今日もいました。そろそろ結果出さないとちょっとあやうい気がする。町田は前年からの継続路線のようで(町田の有志によるフリーペーパーは非常に良い予習になり大変助かる)、ハンジェさんも元気にキャプテン。


◆試合内容について






・囲んで縦にちぎれvs.囲んで縦にちぎれ


ファジアーノ岡山、町田ゼルビアともに前からどんどんマークをハメていこうという守備をしようとしており、攻撃の狙いはそのマークはめ込みの瞬間を狙ってあくスペースをカバーが入る前に突いてしまおうということになりました。

つまりは、ボールが飛び交うアップテンポなせめぎあいになります。両チームともに自陣からショートパスで進めようであったり自陣でブロックを作ろうであったりという時間のあったシーンはかなり少なく、GKやFKやスローインのどさくさだったり、両者の攻撃を受け止めたどさくさだったりというシーンが多かったかと思います。




町田のねらい目はCBの裏。岡山の前線の守備をボランチとSBの横のパス交換でかわしてWBやCBをボールサイドに寄せると即座に裏へ。

中島裕希が右にも左にも顔を出し、フリーマン的な動きで幾度も効果的な抜け出しを見せていました。実はヘディングが苦手でスピードと足下によさのある日本人長身選手にありがちなタイプの戸島とのコンビはきつかった。裏に入ったらSBとボランチの片方(井上)が駆け上がり、フィニッシュの成功率を高めます。

パクさんは土岐田にいきたいんだけど重松がおるすでござるであることがちょいちょいあり、喜山がカバーに行ったりパクさんの謎の動きに釣られたりで左がぽっかりというのがわりと起こってしまっていました。ああ…これはよく見たパクさん…すまんな…ほんとうにすまん…

とりあえずボランチがついてって埋めよう!根性だ!となったのでなんとか失点せずに良かったです。助かりました。



町田もまた、駆け上がったSBの裏に広大なスペースがありました。岡山もまた最終ラインに人数があまる状態であったので、パクさんが正確に町田の泣き所を突く時間を与えてもらいました。ここに藤本や豊川を走らせる形が岡山のチャンスになっていました。

右サイドでは澤口―加地―関戸―豊川の4人で運んで行って関戸がゴール前まで進出していくことでシュートチャンスに。こちらの方が人数をかけられていたので、より決定的になっていました。

町田は同サイドで守備も攻撃も解決したという意欲が強かったため、次第にサイドチェンジが決まること=岡山の決定機となりつつありました。ほぼほぼ片方のシャドウが前に取りに行ってスライドしっぱなしだったことと、ならばサイドを突くにせよ1人より2人であろうということから岡山はほぼ3ボランチ2トップの形となり、抜け出してもDFが戻ってくるので一度戻して逆サイドから、という攻撃を目指すこととなります。このあたりはパクさんのサイドチェンジの出し手受け手両方の能力の高さが目立っていて非常にこうふんしました。

なお、3ボランチだと明確にしてしまうと今度はサイドではなく中央で戸島がボールを受けてフリックしてDFの裏を狙ってしまうというよりめんどくさい形になってしまうため、岡山としては3センターか2ボランチかと結構悩ましいことになりました。結局スライドしてもちゃんと真ん中は2人いようということに落ち着いたかと思います。伊藤大介はこの仕事で忙殺されてしまいましたね。



・いくつかのアクシデントとぶれない狙い


お互いに相手を"ひっくり返す"攻撃が成功していたため一進一退となりつつあった前半から一転、後半はいきなりのセットプレーで町田の先制となりました。ハンジェのFKに重松。

岡山は落ち着こうとバックパスから試合を再開しますが、戸島にかっさらわれ、決められることになります。このあたりは継続している町田と変化をとりいれようという岡山の集団としての練度の差であったかもしれません。いわゆる、”したたかさ”というやつでしょうか。

しかし、幸運なことに戸島の得点は中島が櫛引のセーブの邪魔になったということで取り消し。改めて前半同様のインファイトとなってきます。

その中でサイドチェンジを受けたパクさんのアーリークロスが町田のCB藤井の処理ミスを誘い、オウンゴールで同点となります。岡山としては幸運なアクシデントが続いた形。町田のプレッシャーがおっつかずサイドを変えて攻めるシーンが増えてきました。町田としては中島が走れるかどうかが生命線になっていそうですね。

交代は岡山が豊川→石毛、伊藤→大竹、町田が谷澤→吉濱、重松→橋村龍ジョセフ(2種登録:U17代表),ともに相手のサイドが前線まで上がってくる仕組みの裏を狙おうという狙いを継続させる交代であったとおもいます。

町田が吉濱が正確な左足で決定機を作れば、大竹がボールを呼び込み右サイドからシュートチャンスを生み出す形で近接戦は90分続き、結局は痛み分けとなりました。




◆感想


・今日のパクさんはいつものパクさん


ボクシングのインファイトのような試合になりました。相手の攻撃と守備の決まりからしてサイドが前に上がる時間が長くなるわけだから囲んで奪ったらその裏を狙ってしまえとお互いその応酬を続けて続けて続けて…折れた方が負けだという潔い試合であったと思います。

そのため、ボールの落ち着く時間帯がほぼなく、1節2節で見せそうだった岡山の狙いはあまりなかったですが、動き自体は予定通りであったと感じさせるもので、張り合えていたと思います。メンバー選考によって相手に合わせてサッカーの内容を変えることができるのはちょっとうらやましく思いますね…w 関戸を3列目からゴール前に飛び込ませる形はこの行ったり来たりのプランにマッチしていました。

ただ、フィニッシュの枚数だったり、前線の連携だったり、いわゆる攻撃の精度は町田の方が上回っていまして、先制点で少し動揺してしまったことで一気に2点差となりかけてしまいました。判定に助けられて持ち直し、改めて近接戦闘になだれ込むことができたのは大きかったでしょう。前節とはことなるもぎとったといえる勝ち点1だと思います。終盤大竹を使って右サイドを押し込めていたので、ここで逆転できていれば昇格できるチームになれそうでしたが…この試合をきっかけにはできなかったですね。

こういう行ったり来たりになると大混乱してしまい得点を献上してしまいがちであるパクさんですが、サイドのスペースを埋めるタイミングの悪さをめちゃめちゃ狙われていて非常にスリリングで、いわゆるデュエル、ツヴァイカンプフのシーンはまあ危なっかしく、PKを献上したり退場してても全くおかしくはなかったなというアレでした。うん。贔屓目でもね、退場しててもおかしくなかったね…良かったよ…w

それでもまあ、劣勢時は相手のサイドの裏に放り込め担当として、攻勢時にはサイドチェンジを受けてとどめを刺しなさい担当としてスピードの速い展開でも変わらずに攻撃の起点になっていてよかった。オウンゴールという形でしたが、ようやく結果もでましたね。

岡山にはまりそうだなというプレーぶりでも勝ち点に出なければ意味がないので、今度は直接の決勝のゴールやアシストという形で活躍してくれれば。赤嶺が帰ってくるのはチャンスですが、片山ももうちょいすると帰って来ます。がんばれパクさん。パクさんは日々成長している…。


では。