いよいよ、最後の章に入る。
最後はネオンをつくる技術について見ていこう!
まずは、材料や設備のこと。
"ネオン工芸の不思議な点は、本質的な製造技術が、1912年にジョルジュ・クロードがパリで開発した当時のまま残っていることだ。工程の各部分は手作業であり、その性質上、機械化や標準化に抵抗する手作業なのである。"
100年以上前から、使っている設備や資材もほとんど変わっていない。これがいい事なのかそうでないのか。。ひとつ言えるのは、設備自体の作りが見た目ほど複雑ではないので、故障した時など修理がしやすいという点においては、いい面かも知れない。
発光管の電気的原理は、稲妻のそれと直接関係している。どちらも気体中の放電である。
ネオンが光るのは、雷と同じ原理。
⚫︎ネオンは、真空管の中の希ガスに反応して光る。
⚫︎雷は、空気(の中の1%の希ガス)に反応して光る。
ということらしい。
"真空密閉されたガラス管の両端に、電極または陰極と呼ばれるガラスで覆われた金属端子が取り付けられている。これらの管は真空ポンプに取り付けられ、空気が取り除かれた後、少量の希ガスが真空に引き込まれ、管は永久に密閉される。"
黄色のネオン管にくっついている透明のガラスが、電極。更にその上に生えているように付いているのがチップ管。このチップを、真空装置に繋げてこの作業を行う。全ての工程が終わったら細管の根本あたりを焼き切って、封入完了!
"チューブはコーティングされたもの、着色されたもの、あるいはその両方がある。ガスの色とガラスの色、チューブのコーティングの色の組み合わせにより、40種類ほどの組み合わせが知られている。"
ネオン管の種類は大きく分けて3種類
⚫︎ネオン管自体に色が付いている着色管
⚫︎ネオン管の内側に各色の蛍光塗料が塗布されている蛍光管。
⚫︎透明管(ネオンガスの時のみ使用)
現在の日本では、需要の少ない管は廃番になってしまうので、もう40種類もないと思うけど。。
"電気を帯びていない中性状態では、マイナス電子とプラスイオンは固く結びついている。電気的に励起されると引き離されるが、異なる電荷が引き合うため、浮遊しているマイナス電子と近くにある付着していないプラスイオンの間には強い信頼関係が築かれる。彼らは一緒にダンスをするのだ。"
電気を流したことで、引き離されたパートナー同志。寂しいので身近な相手とくっついて、安心すると明るく光れるってことです 笑
密閉された雷状態の中でのダンス。こういうところが妖しくて、摩訶不思議で、大勢の心を掴む要素なのかも知れないなぁ。
※ 引用部分については、Let There Be Neonさんのご厚意により、直接許可をいただいています。